消費期限切れの牛乳などを使った洋菓子を製造・出荷していた不二家の桜井 康文 新社長は24日、記者会見を開き、2007年3月期の業績見通しや経営再建計画などの話と含めて再発防止の一環として、全社的に品質管理の国際規格「ISO9001」を取得する考えを明らかにされたとのことです。
消費者の立場からすれば、顧客満足の視点の国際規格を通して全社的に強化されることについては歓迎ですが、ISO22000の食品安全マネジメントシステムの方がより適切なのではと思います。(これも含めて「ISO9001」との言い方なのかも知れません。)
さて、ISO9001:2000規格のポイントについてわかりやすく解説している本を紹介します。
本書:「 わかりやすいISO9001:2000 」です。
本書は、Information Mapping,Incによる原著:「Demystifying ISO 9001:2000」を松原 光治 氏訳にて、2002年4月に日経BP社より発行されています。
ISO9001規格の第三版対応しての3訂版ということになります。
”Demystify”ですからISO9001について「明らかにする」、「謎解きをする」というような意味になります。
また原著の副題が、「Information Mapping's Guide to the ISO9001 Stanndord」で”Information Mapping”という標準化された構造化文書作成手法に基づくISO9001のシステム構築の手引きと言うようなことになります。
本書の帯には、以下のように書かれてあります。
「ISO9001のエッセンスがこの一冊に
かんたん・ビジュアルにわかる
2000年規格版
名著『わかりやすいISO9001』の3訂版登場」
本書は、9章から構成されています。
第1章は、「ISO9001:2000規格と認証取得のプロセス」との題で、ISO9000ファミリー規格と認証取得のステップなどの概要が解説されています。
第2章は、「ISO9001:2000とISO9001:1994の比較」で第2版(1994年版)規格との違いを解説しています。
第3章は、「品質マネジメントシステムとは?」の題で、品質マネジメントシステム(以降QMSと略記)の概要、品質監査、QMSの原則などを解説しています。
第4章から第8章までが、ISO9001:2000規格の4項の要求事項に対応して各要求事項について、要求事項ごとに少し形は変わりますが、ざっと『要求事項』、『定義など』、『(要求事項の)具体的説明』、『要求されている文書』、『要求されている記録』、『記録の例』、『証拠』、『審査員の質問』などの各ポイントについてパラグラフ化し、それぞれ箇条書き等でその解説がされます。部分的には、訳者注が、吹き出しで追加してあります。
第9章が、「ISO9001:2000への移行の計画」との題で、1994年版でQMS構築していた組織の2000年版規格への移行に関する注意事項などを説明しています。
最後に付録として、Information Mappingについての紹介があります。
”Information Mapping法”を用いてパラグラフで構造化されたわかりやすいISO9001:2000規格の解説書です。
なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 ISO9001:2000規格と認証取得のプロセス
第2章 ISO9001:2000とISO9001:1994の比較
第3章 品質マネジメントシステムとは?
第4章 品質マネジメントシステム
第5章 経営者の責任
第6章 資源の運用管理
第7章 製品実現
第8章 測定、分析及び改善
第9章 ISO9001:2000への移行の計画
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