地球温暖化に関するマスコミ報道や多く、これをテーマにした本も多数、出版されています。


しかしどういうわけかこの分野の本となると地球温暖化など起こっておらず、ウソ偽りであるとする論から逆に明日にもこの地球が壊れるといったやたらに危機を煽る論までの両極端に分かれています。


残念ながらこれまでのところ、科学的かつ良識的なものは少ないように思われます。


環境、資源、エネルギーの諸問題を解決し、豊かで持続可能な社会を構築することは、人類にとっての最大の課題であるが、冷静かつ科学的に現実を理解し、それに基づいて真の持続可能な社会の健全な対策を立てる必要がある」(「まえがき」より)との観点から環境、資源、エネルギーの諸問題の本質を論じ、問題解決のための有用なコンセプトとツールを解説し、現実的な解決のための方向性を冷静に模索すべきであると論じている本を紹介します。


<<ポイント>>


「環境、資源、エネルギー、安全の諸問題について、冷静かつ科学的に現実を理解し、それに基づいて技術面を中心に真の持続可能な社会の健全な対策を立てる」


との論を良識的に語っています。


本書では、2050年に温室効果ガスの排出を50%削減するなどの実現困難な野心的な目標を立て拙速で対策を講じ、取り返しのつかない誤りを犯そうとしている現状を真摯に憂慮して、現実に立脚した準・低炭素社会へソフトランディングするための道筋について良識的に述べています。


本書:「持続可能性へ向けた 温暖化と資源問題の現実的解法」です。


本書は、著者:御園生 誠 先生にて、2008年8月に丸善 より発行されています。


持続可能性へ向けた 温暖化と資源問題の現実的解法
丸善
発売日:2008-08-27
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:88011

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれています。


  • 世界の温室効果ガスを今世紀前半に半減するのは非現実的
  • この前提で持続可能社会への軟着陸を考えるのが賢明

これに関係して、「まえがき」で実現しそうもない野心的な目標を立てて、無理に実現しようとすると、問題の規模が大きいだけに甚大な被害を引き起こす可能性があるため」とし、無理なダイエットで体をこわすこともあると述べています。


また環境問題の現状について、「エネルギーや資源の供給限界と環境破壊の許容限界がすでに見えはじめ、それらの確保が危うくなってきた。このことが、いま持続性が問題になっている理由である。」との認識に立脚するスタンスを述べています。


本書のざっとした内容ですが、本書は、5章から構成されています。また途中に挿入されている「コラム」では、「コラム エセ科学(疑似科学)」といった興味深い話題が取り上げられています。


全体的に多数のデータや図表が挿入されていて読みやすく、理解がし易い工夫がされています。


第1章では、「持続性について正しい考え方をするための12か条」と題して、地球環境、資源・エネルギーなど地球と人類の持続性に関わる基本的な考え方について概観しています。ここでは、12か条として、「1.持続と循環−持続可能性とは」から「12.誤解しやすい環境問題に注意しよう」まで本書の前提となる基本のキーワードを取り上げ、明快に解説しています。


第2章では、「われわれを取り巻く状況」と題して、現代の環境問題のかっての公害問題とを隔てる特徴的な違いについての解説にはじまり、自然環境に関する基礎的知識、資源、エネルギーの現状について事実とデータに基づき解説しています。


第3章では、「問題解決のためのツール」として、持続可能性とその実現のための対策を考える上で重要なコンセプトとツールについて解説されています。ここでは、「持続可能な社会とは」、「リスク評価 安全確保のためのツール」、「ライフサイクルアセスメント(LCA) 有用性と問題点」、「対策技術の健全性と判断基準」との軸で中心となる概念と方法について、ツールを活用する上での留意事項も含めて解説しています。


第4章では、「主要な課題を見直す」として、持続性にとって主要な課題を取り上げ、その本質について考察すると共に、解決に向けての報告性について実例を挙げて詳論しています。この章が本書の最大の論点となっており、「エネルギー」、「地球温暖化の真実」、「資源」、「食糧の安全保障と環境負荷」、「グリーンケミストリーと化学物質の管理」の各課題について論じています。ご専門の触媒化学、化学環境学のご見識を交えての冷静かつ科学的に現実的なレビューが展開されていて勉強になります。


第5章では、「健全な対策を考える」として、地球温暖化対策を中心に持続可能な社会の実現に向けて必要な対策について、これまでに提案されている対策の中から取捨選択のもと時間軸を考慮した優先順序付けされ、まとめられています。また日本の農業、地域環境、生活スタイル、価値観の転換といった論点から低炭素社会へ向けて緩やかにソフトランディングする道筋が提示されています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、温室効果ガスの半減など、非現実的な数値目標をいたずらに競うのではなく、現実を正しく理解したうえで持続社会実現に向けた合理的解決策を冷静に模索すべきであるとの冷静かつ科学的な正論が展開されています


環境、資源、エネルギー、安全の諸問題について、冷静かつ科学的に現実を理解し、それに基づいて技術面を中心に真の持続可能な社会の健全な対策の必要性と道筋を論じた良識の書であると思います。


<<まとめ>>


環境、資源、エネルギー、安全の諸問題について関心のあるビジネスパースンに是非とも読んで頂きたい良識の書です


なお本書の概要目次は、以下の内容です。
第1章 持続性について正しい考え方をするための12か条
第2章 われわれを取り巻く状況
第3章 問題解決のためのツール
第4章 主要な課題を見直す
第5章 健全な対策を考える





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地球温暖化に代表される環境問題は、エネルギーの生産・利用と密接に関わっています。


本日は、エネルギーと環境の双方に関する身近で関心の高い問題について50のテーマを選び、基本データ(図表)を示しながら平易に解説している本を紹介します。


本書:「エネルギーと環境の疑問 Q&A50」です。


数字でなっとく本質がわかる!」と頭に付いています。


本書は、著者:笠原 三紀夫 先生にて、2008年7月に丸善より発行されています。


数字でなっとく本質がわかる! エネルギーと環境の疑問Q&A50
丸善
発売日:2008-07-17
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:70171

本書の表紙の下部には、以下のように書かれています。


美しい地球を将来世代に……

重要テーマの基本数字の背景がよくわかる


昨今、環境問題をテーマにして、枝葉末節かと思われる一部を誇張して○○はウソだとする口調の本もありますが、問題のすり替えがあったり、怪しい論理の展開をしていたり、余り科学的なスタンスで書かれているとは思えないものが意外によく売れていたりするので驚きます。


エネルギーと環境となると直接イメージがわきやすい部分と風が吹けば桶やが儲かるのように現象が複雑なものが混在していてなかなか理解が困難になります。


個別に掘り下げた論理にこだわると全体が見えなくなってしまいます。


地面をどんどん掘っていくと穴の中で自分がどこにいるかわからなくなります。、


その意味で自分の中でエネルギーと環境を理解するとなると鳥のように全体像を俯瞰することと基幹となるポイントを詳細に理解することのバランスが必要だと感じています。


本書は、その意味からタイプを分けると、エネルギーと環境の全体像を俯瞰するタイプに属する本かと思います。


本書で採用しているQ&Aという手法は、それに向いていると思います。


本書では、目次の項で紹介している6つの章に分けて50問を取り上げています。


見開きの2ページで1テーマを取り上げ、図表で基本データを掲載し、理解しておきたい【要点】を枠囲みでまとめ、解説してあります。


ところでQ&Aで思い出すのが、「全国こども電話相談室」、「夏休み子ども科学電話相談」といった子供向けのラジオの番組です。


相談者の先生は、タレントも含めて、色々な発想の子供の率直な疑問に専門的用語もかみ砕いてたとえ話も巧みに解説していますが、いつも感心します。


本書もターゲットが中学生から大人までとのことで、分かり易くポイントにメリハリを付けて丁寧な解説となっています。


50問が多いか少ないかですが、恐らく取捨選択の中で環境とエネルギーに関わる最新の状況と問題点が選定されているのでより観点が明確化されているように思います。


なお本書のカバーと各章末の「ティータイム:地球を考えるための版画鑑賞」で村上房子氏の版画が掲載されています。


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 エネルギー・環境を考えるために
1 SI単位とはどんな単位でしょうか?
2 TOE、ppm はどんな単位でしょうか?
3 地球とエネルギー・環境のかかわりは?
4 世界の人口、日本の人口はどうなるのでしょう?
5 20世紀の科学技術の進展が環境危機の原因か?
6 世界はどこまで近くになることができるのでしょうか?
7 世界の裏側の人も隣人となる情報社会とは?
第2章 エネルギーの現状と利用
8 エネルギーはどのように利用できるか?
9 エネルギー資源の現状と将来は?
10 世界のエネルギーの需給状況は?
11 日本のエネルギーの需給状況は?
12 化石燃料の特徴は?
13 石油はどのように利用されているのでしょうか?
14 ガソリンはなぜこんなに安いのでしょうか?
15 電気はどのように作られ、使われているのでしょうか?
16 便利な電気、どこまで伸びるのでしょうか?
17 日本ではなぜ東と西で周波数がちがうのでしょうか?
18 原子力発電では何が問題でしょうか?
19 新エネルギーとは何をいうのでしょうか?
第3章 エネルギー利用と大気汚染
20 大気はどのような構造をしているのでしょうか?
21 大気の安定・不安定とはどういうことでしょうか?
22 煙の形が違うのはなぜでしょうか?
23 公害を低減化する大気環境基準とは何でしょうか?
24 SO2による大気汚染はどのような状況でしょうか?
25 NOxによる大気汚染はどのような状況でしょうか?
26 浮遊粒子状物質による大気汚染はどのような状況でしょうか?
27 光化学スモッグはどのような状況でしょうか?
28 アセスメントとはどういう制度でしょうか?
29 中国の環境問題は今はどのような状況にあるのでしょうか?
第4章 エネルギー利用と地球環境問題
30 地球環境問題とは? その特色は?
31 地球温暖化はどうして起きるの?
32 温室効果ガスとはなんでしょう?
33 COP3の内容は?またその後の状況は?
34 地球温暖化:二酸化炭素の重さを実感できますか?
35 二酸化炭素の重さと体積を計算してみませんか?
36 世界各地で異常気象が、その原因は何か?
37 地球温暖化:数々の異常気象が
38 日本の酸性雨はどの程度でしょうか?
39 成層圏オゾン層の破壊は進んでいるのでしょうか?
第5章 地球の保全・改善を進めるための技術
40 減エネルギー意識、いかがでしょうか?
41 省エネルギー技術はなぜ重要なのでしょうか?
42 旬の野菜、エネルギーとどんな関係があるの?
43 これでも自動車の魅力は捨て切れませんか?
44 省エネのためのトップランナー方式とは何でしょう?
45 太陽光発電の導入はどのような状況でしょうか?
46 風力発電の導入はどのような状況でしょうか?
47 バイオマスの利用はどのような状況でしょうか?
48 ライフサイクルアセスメントによる環境評価
第6章 美しい環境、平和を築くために---戦争は最大の環境破壊
49 戦争は最大の環境破壊
50 戦争は最大の無駄なエネルギーの消費





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いよいよ来週(7日から9日まで)、北海道洞爺湖サミット(G8主要国首脳会議)が開催されます。


国際的に待ったなしの幾つかの課題が山積しています。


国際社会が早急に取り組まなければならない主要な課題としてこの会議に向けて準備されてきた課題の一つが、地球温暖化対策になります。


地球温暖化対策のための温室効果ガスのCO2削減に関して、CO2は、石油や天然ガスなどの化石燃料の燃焼に伴って発生するので、エネルギーの消費を抑制することが必要になりますが、エネルギーを使わないとモノづくりやサービス提供が困難になり経済活動を阻害し、経済成長と両立しなくなってしまいます。


勿論、クリーンエネルギーの開発や省エネルギー技術等の対策技術も開発されてきていますが、このようなジレンマ、トリレンマといった背景の中でなかなか抜本的で決定的な温室効果ガスの抑制策が打ち出せていない状況にあります。


このような状況下で、「排出量取引」が注目されています。


本日は、この「排出量取引」について、「排出量取引は、何か」から、導入に向けた課題まで幅広い情報を提供し、体系的に排出量取引について解説している本を紹介します。


本書では、「排出量取引」の基本を最新の情報を盛り込みわかりやすく解説しています。

取引の仕組みからそれにかかる費用まで、制度導入に必要な知識をすべて網羅的に解説しています。


日本でのセクター別の目標・取り組み、欧米の制度や先進事例についても詳解しています。


本書:「排出量取引入門」です。


本書は、三菱総合研究所の編集(執筆は、西村 邦幸 氏、伊藤 一道 氏、山口 健一郎 氏、 小林 伸之 氏、橋本 賢 氏、真野 秀太 氏、佐藤 景子 氏)にて、2008年7月に日本経済新聞出版社より発行されています。新書のシリーズの日経文庫(日経文庫 A 63)の一冊になります。


本書の帯には、以下のように書かれてあります。


地球温暖化対策の

切り札!

2008年秋より国内で試行

排出権取引の仕組みから導入へ向けた課題まで、
国内外の最新の情報を盛り込み体系的に解説。


本書は、6つの章から構成されています。


本文中に各種のデータ図表などが多数挿入されていて分かり易い解説になっています。


本書の概要を紹介します。(なお章の番号は、ギリシャ文字で記載されていますが、本書では、英数字で表現しています。)


第1章では、「地球温暖化規制と将来の見通し
として、以下のようなある国のCO2排出量の算出モデル式を基にCO2削減の考え方を解説し、京都議定書の位置づけを総括し、京都議定書の第1次約束期間の2012年の終了する後の2013年以降の世界の温室効果ガス対策の現状について解説しています。


CO2=(GDP)×(エネルギー/GDP)×(CO2/エネルギー)


第2章では、「排出量取引とは何か
として、排出量取引の歴史を紐解き紹介した上で、排出量取引の基本的な仕組みについて解説しています。とくに排出量取引制度の基本的な仕組みとなる「目標設定」と「取引」について詳解し、排出権の価値について解説し、続いて、排出権取引の制度設計の考え方、欧州排出量取引制度(EU-ETS)、米国の動向、国際炭素パートナーシップ(ICAP)などを解説しています。さらに我が国、排出量取引制度の検討状況にも言及しています。


第3章では、「排出量取引の実際
として、排出権の管理の仕組み、さらに排出量の取引と市場の仕組み、相対取引と取引所取引の概要を解説しています。そして、2005年に導入されたEU排出量取引制度の市場の構造、相対取引と取引所取引の具体的な進め方について解説しています。また京都議定書に基づく排出権で現在流通しているクリーン開発メカニズム(CDM)により発行される排出権のCER(Certified Emission Reductions)市場について、その市場構造と今後の展開について展望しています。さらに排出量取引について、相対取引を行う場合を想定して、購入・管理に必要な業務について概説しています。


第4章では、「国連が発行する排出権−CDM
として、2006年のワールドカップ・ドイツ大会で用いられた国連が発行した排出権を取得する仕組みの「クリーン開発メカニズム(CDM:Clean Development Mechanism)の実態について、どのようなものか、更には、我が国では、このCDMを頼りにしているとの現状などを解説しています。途上国で排出削減プロジェクトを提案して排出量を取得するCDMの手続きの流れから、プロジェクトの例、価格とリスク、さらに排出権を市場で購入・販売するといった活動に関する課題と展望を述べています。


第5章では、「わが国における温暖化規制
として、京都議定書の達成計画に関する我が国の温暖化対策の概要(京都議定書目標達成計画、暫定公表制度、省エネルギー制度、新エネルギー制度など)から排出量取引制度に関する現状と温暖化規制の今後の動向を解説しています。


第6章では、「日本企業に求められる対応
として、京都議定書の企業へのメッセージ(「エネルギーの使用を減らせ、なるべく使うな」)について確認した上で、日本企業の戦略と業種別目標の引き上げなどの現状を振り返り、排出量取引制度との関わり(すなわち、日本企業に与えるインパクト)を推測し、CO2削減ビジネスとその展望を述べています。また温暖化問題への対応について、単にCSRと考えている企業が多いとし、京都議定書がもたらす低炭素社会は社会全体に大きな変革をもたらすものでその影響は著しく多いと述べ、温暖化問題は、経営上の根幹としてビルトインし、戦略的な対応が求められるとし、以下のような観点の展望のもと低炭素社会で勝つためにどのように行動すべきかといった展望を述べています。

  1. CO2の排出は、コストであり、企業のコスト構造を変える。
  2. CO2の削減方法は、サプライチェーンで考える。
  3. 低炭素社会はマーケット拡大のチャンスである。

本書は、排出量取引を含む低炭素社会に向けた制度が及ぼす社会への広範な影響について分かり易く解説しています。


排出権制度が導入される場合への備えとして、制度の本質をしっかりと理解し、低炭素社会に向けて、個人としても企業としても何が必要かを考えるための基本的な情報がほぼ網羅されています。


特に地球温暖化対策、排出権ビジネスなどに関心があるビジネスパースンには、読んで頂きたい一冊です。


排出量取引入門 (日経文庫 A 63) (日経文庫 A 63)
日本経済新聞出版社
三菱総合研究所(編集)
発売日:2008-07-02
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:16791

なお本書の概要目次は、以下の内容です。
第1章 地球温暖化規制と将来の見通し
第2章 排出量取引とは何か
第3章 排出量取引の実際
第4章 国連が発行する排出権−CDM
第5章 わが国における温暖化規制
第6章 日本企業に求められる対応






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地球温暖化は、企業、個人を問わず関わりが避けられない解決すべき重大な課題になっています。


この地球温暖化をテーマに、独立行政法人 国立環境研究所 地球環境研究センター 温暖化リスク評価研究室長の編者らが地球温暖化による世界各国の異常現象の実態に加えて、そのメカニズム、将来の予測、我々自身がこれから出来ることなど、具体的な内容をわかりやすい文章と豊富なイラスト・写真を活用して、オールカラーで分かり易く解説している本を解説します


ISO 14001の活動でも著しい環境影響として、エネルギーのインプットなどに関係してこの「地球温暖化」を取り上げ、著しい環境側面として取り上げ、組織のEMSにおいて重点管理している組織がほとんどでないかと思われます。


本書は、ISO 14001:2004規格の4.4.2項の以下の『b)自分の仕事に伴う著しい環境側面及び関係する顕在又は潜在の環境影響、並びに各人の作業改善による環境上の利点』などを組織で働く又は組織のために働く人々に次の事項を自覚させるための教育テキストなどを作成する上でも参考となる情報が提供されていると思います。


本書:「地球温暖化のしくみ (図解雑学) 」です。


本書は、著者:寺門和夫 ならびに江守正多氏の監修にて、2008年5月にナツメ社 より発行されています。同社の『図解雑学』シリーズの一冊になります。


本書の帯には、以下のように書かれてあります。


オールカラー

今、地球に何が起こっているのか?

本書は、地球温暖化のメカニズムや将来の予測、そして世界各地で

起こっている様々な現象と温暖化との関係について解説しました。


本書では、2007年のIPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:気候変動に対する政府間パネル)の第4次報告書(原文統合報告書政策決定者向け要約(仮訳))の内容に触れながら地球温暖化について知っておくべきポイントを解説しています。


本書は、6つの章から構成されています。豊富なイラスト・写真が用いられてあり、オールカラーで分かり易い解説となっています。


各章の終わりには、TOPICの欄が設けられてあり、「氷期や間氷期はなぜ起こるか?」といった興味深いテーマが取り上げられ、解説されています。


第1章では、「地球温暖化は確実に進行している
として、太陽系の誕生に始まり、今、地球でおこている地球温暖化の進行について、IPCCの第4次報告書などを参照しながら世界及び我が国の平均気温の上昇、平均海面水位の上昇、北半球の雪氷面積の減少と氷河の後退、気温の上昇と温室効果ガス、これまでにない気温上昇の進行などの現状について解説しています。


第2章では、「地球温暖化はなぜ起こるのか
として、地球の気温と温室効果ガスの働き、二酸化炭素の位置づけ、日本の二酸化炭素の排出の現状、二酸化炭素の循環、メタンガス・一酸化二窒素・フロンガスなどのその他の温室効果ガスの作用、温室効果ガスの増加の現状、対流圏のオゾン、大気中のエアロゾルなどの影響、太陽の活動と黒点の数、地球温暖化に影響を及ぼす諸要因、などを解説し、地球温暖化は人間の活動が原因であると解説しています。


第3章では、「地球温暖化の未来を予測する
として、気候モデルによる地球温暖化予測から温室効果ガスの排出量による6つのシナリオ、2080~2090年の気温上昇予測(6℃の気温上昇)、21世紀末には、最大で59センチの海面上昇との推測なども含め北極、南極及び島嶼(とうしょ)部の変化予測など地球温暖化がもたらす未来の課題についての予測を解説しています。


第4章では、「現在進行中の危機
として、熱波や干ばつ、大雨などの異常気象の勃発、水不足、干ばつ、砂漠化、水害、熱波、非常に強いハリケーン、台風への影響、氷河の後退、消えていく熱帯雨林、北極海、グリーンランド、南極大陸などの異変、永久凍土の融解、海洋大循環の変化、珊瑚床の国々の水没化、種の多様性の変化、ホッキョクグマの絶滅の懸念、アアゾンの生物の危機、二酸化炭素による海の酸性化、地球温暖化のもたらす被害、テング熱やマラリアの温帯への拡大などの地球温暖化の進行と共に起こっている危機的現象について解説しています。


第5章では、「地球温暖化の未来と日本
として、地球温暖化がもたらしている我が国への影響について、更に暑くなる夏、梅雨が長引き豪雨の発生、四季が失われる、米の品質の低下と収穫量の減少、赤くならないリンゴ、サンマの漁場の変化、ますます暑くなる大都会、熱中症への対応、広がる熱帯性の病気などについて解説しています。


第6章では、「地球温暖化を防止するには
として、京都議定書、ポスト京都、各国の思惑、排出権取引、我が国の取組の現状、自然エネルギー利用、バイオ燃料、原子力発電の位置づけ、温暖化に対する種々の新技術、クールビス、二酸化炭素を減らすチーム・マイナス6%の活動、私たちにできることとしてのチーム・マイナス6%の活動に関わる温度調節などの家庭内の省エネから待機電力の削減までの6項目の活動について解説しています。


地球温暖化のメカニズムや将来の予測、そして世界各国で起っている様々な現象と温暖化の関係などを豊富なイラストや写真を用いて、原則、1項目について見開きの1ページでコンパクトに分かり易く解説しています


環境問題となると政治的な思惑もはいって過剰に煽ったりする内容の本が目に付くように思いますが、本書は、客観的に記載されているように思います。


地球温暖化のしくみ (図解雑学)
ナツメ社
江守正多(監修)
発売日:2008-05-20
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:133293

なお本書の概要目次は、以下の内容です。
第1章 地球温暖化は確実に進行している
第2章 地球温暖化はなぜ起こるのか
第3章 地球温暖化の未来を予測する
第4章 現在進行中の危機
第5章 地球温暖化の未来と日本
第6章 地球温暖化を防止するには





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「環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律」(環境保全活動・環境教育推進法)は、『国民、NPO、事業者等による環境保全への理解と取組の意欲を高めるため、環境教育の振興や体験機会、情報の提供が必要』であることなどを定めたものですが、『事業者、国民及び民間団体の責務』(第4条)として「環境保全活動及び環境教育を自ら進んで行うよう努めるとともに、他の者の行う環境保全活動及び環境教育に協力するよう努めるものとする。」と規定されています。


またISO 14001の活動においても、4.4.2項:「力量、教育訓練及び自覚」でも『組織は、その環境側面及び環境マネジメントシステムに伴う教育訓練のニーズを明確にすること。組織は、そのようなニーズを満たすために、教育訓練を提供するか、又はその他の処置をとること。』に関して、必要な教育訓練の提供等が要求されています。


このような背景から、組織活動に関わる人には、今日、地球環境問題への適切な理解が求められています。


本日は、地球環境問題を取り上げ、地球環境問題を理解する上で前提となる基礎知識から企業としての取り組み方などまで事例も交えて幅広く総合的に全編フルカラーの豊富なイラスト、図解・写真等を用いて分かり易く解説している本を紹介します。


「本書をご利用いただく前に」で本書の目的について、「組織内の全ての人たちが地球環境問題の現状と対策の重要性を理解し、個々の企業が推進する取組において正しい認識のもとに業務を遂行すること」と述べています。


地球環境問題の“社員への啓発書”として役立つ一冊です。


本書:「よくわかる これだけは知っておきたい地球環境問題のキーワード」です。


本書は、著者:富士通エフ・オー・エム にて、2008年5月に FOM出版 より発行されています。


本書の帯には、以下のように書かれてあります。


私たちに託された未来………

あなたの

環境意識をチェック!


また月尾 嘉男先生が本書に推薦の言葉を寄せられています。


本書は、6章で構成されています。


途中に関連キーワードやトピックスを取り上げた『コラム』、『豆知識』、『キーワード』解説があり、地球環境問題について幅広く学べる構成となっています。


また本書は、携帯にも便利な新書サイズで章ごとに「確認問題」があり、その章の内容の理解度を確認できたり、環境意識・行動チェック表が用意され、個人レベル、企業レベルで対策の進捗状況などを確認できるような配慮がされています。


第1章では、「地球環境問題とは?
として、『地球環境問題とは?』にはじまり、地球環境問題の深刻化している現状から、特に地球温暖化をクローズアップして解説しています。


第2章では、「地球環境問題をめぐる動き
として、世界的規模での取り組み、京都議定書関連、環境イベント、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)など世界における地球環境問題をめぐる主要な動きと我が国の環境技術、地球温暖化防止行動計画、地球温暖化対策推進法、チーム・マイナス6%などの動きの現状が解説されています。


第3章では、「環境保全への取り組み
として、サスティナブル社会の実現に向けて、各個人ができること並びに企業ができることを軸に家庭や職場で一人ひとりにできる環境活動や企業における環境効率の改善、環境アセスメント、環境マネジメントシステム、環境会計、環境報告書、グリーン購入とグリーン調達、社員への環境教育環境活動といった活動ならびにトヨタ自動車、イオン、HSBC銀行、日立製作所、富士通 といった企業での先進的な企業における取組事例などが解説されています。


第4章では、「環境とビジネス
として、環境問題を前向きにとらえる視点から環境リスクへの対応、環境経営の実現、環境ビジネスの拡大、製品やサービスの差別化などのインパクトの事例など交えてエコプロダクツなど環境をキーワードにあらたなビジネスチャンスも広がることなどこれからの環境とビジネスとの関係について解説しています。


第5章では、「ICTへの期待
として、基本インフラとしての情報通信技術(ICT:Information and Communication Technology)に関係して、「ICT活用による環境負荷の低減」と「ICT分野の環境負荷の低減」について、これからの時代におけるICTが果たすべき役割などを運行支援ソリューション、本部集中型POSシステム、eラーニングシステム、パソコンのリサイクルサービスなどの事例を交えて解説しています。


第6章では、「社会貢献活動の推進
として、これからの時代に企業が果たすべき社会貢献活動について、企業と地域の連携、循環型社会への貢献、NPOやNGOとの協働などの関連、そしてグリーン電力、カーボンオフセット、社会的責任投資(SRI)などの個人が関与できる社会貢献の仕組みについて解説しています。地球環境問題、自社の取り組み、職場での環境影響の配慮、日常生活における環境への配慮、地域とのかかわりなどのチェック表が用意され、環境意識・行動チェックがチェックできるようになっています。


本書は、地球環境問題について幅広く分かり易く丁寧に解説されていて、さらにこれからの時代において、組織として、個人として理解し、実践すべき事柄が体系的に整理され解説されています。皆さんに是非、ご一読いただきたい一冊です。


これだけは知っておきたい 地球環境問題のキーワード
FOM出版
富士通エフ・オー・エム(著)
発売日:2008-05
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:78818


なお本書の概要目次は、以下の内容です。
本書をご利用いただく前に
第1章 地球環境問題とは?
1-1 深刻化する地球環境問題
1-2 地球温暖化の脅威
第2章 地球環境問題をめぐる動き
2-1 世界的規模での取り組み
2-2 日本国内の動き
第3章 環境保全への取り組み
3-1 サスティナブル社会の実現
3-2 一人ひとりにできる環境活動
3-3 企業における環境活動
3-4 事例に見る企業の取り組み
第4章 環境とビジネス
4-1 環境が生むビジネスチャンス
4-2 エコプロダクツ事例に見る「環境とビジネス」
第5章 ICTへの期待
5-1 環境とICT
5-2 ICT分野の環境イノベーション
5-3 事例に学ぶ「ICT活用による環境改善」
第6章 社会貢献活動の推進
6-1 社会の一員としての取り組み
6-2 誰もが参加できる環境貢献のしくみ
6-3 環境意識・行動チェック
付録 環境基礎用語集
   便利なリンク集 & 環境関連法規制一覧




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地球温暖化」の言葉は、テレビや新聞で連日のように取り上げられています。


21世紀の最大の関心事とされる地球温暖化について、これまでの地球温暖化を取り扱った本では、タイトルからして過剰に刺激的であったり、その中味についても斜めからの視点であったり煽ったりする類が多かったように思われます。


現在も進行中の地球温暖化について原因は、何か?またそれにより何がどうなるのか、直接引き起こす影響から対策までについて、エネルギー・農業・食糧問題との関連も含めて、現状と未来の姿について解説している本を紹介します。


これまでの温暖化の誤解をなくし、影響と対策の正しい知識について、例えば、本書の「まえがき」でも取り上げていますが、以下のような問いかけへの回答も含めて科学的にやさしく解説しています。


  • 北極の氷が溶けると海面は上昇するか?南極の氷の場合はどうか?
  • 温暖化で何が起こるのか?
  • 昔は、「地球寒冷化」を心配していたのではないか?
  • CO2削減の切り札はあるのか?
  • 温暖化の先には−何があるのか?


本書:「手にとるように地球温暖化がわかる本」です。


海面上昇!では森林のCO2吸収は?」との副題が付いています。



本書は、著者:村沢 義久 先生(現:東京大学特任教授(サステイナビリティ学連携研究機構、総長直轄)、温暖化問題に対する産業界の取り組みのあり方を研究するとともに、研究機構と企業との連携を担当し「サステイナビリティ・企業コンソーシアム」を推進中。)にて、2008年1月にかんき出版より発行されています。



本書の帯には、以下のように書かれてあります。


農業・食糧・エネルギーが危ない!


温暖化の誤った認識をなくし、影響と対策の


正しい知識を科学的にやさしく解説!」


また表紙の折返し部には、次のように書かれています。


「温暖化が問題になるには


海面上昇の被害だけではなく


「農業・食糧」「エネルギー」が大打撃を受けるから。


だから、なぜそうなるのか


どうしたら解決できるのかを


科学の目でしっかり見ていこう」



本書は、8つのパートから構成されています。全般的にイラストや図表が多用されていて、更にその図表の要点を吹き出し付きで説明するなどまさに「手にとるようにわかる」の表題通りに分かり易く構成されています。


PART1では、「地球温暖化の誤解と正しい知識」(海面上昇からCO2排出まで)
として、2002年3月に誕生した超巨大氷山B-22が誕生したとの話題に始まり、南極での陸の氷が海に溶け出す現象など気候変動の状況や地球温暖化の主要因は、人為的な温室効果ガスによるものなど地球温暖化についての正しい知識について解説しています。


PART2では、「地球温暖化の深刻な影響」(自然をことごとく破壊)
として、地球温暖化の進行がもたらしている海面上昇の状況、熱波、森林破壊・砂漠化、永久凍土の溶解とメタンガスの放出など複雑な温暖化のプロセスとそれがもたらす影響について解説しています。


PART3では、「地球温暖化のプラスとマイナス」(農薬・食糧、経済開発に影響する)
として、温暖化により穀倉地帯が北へ移動するなど農業に及ぼす影響から、動物へのマイナス影響、北極海への航行時間・コストが大幅減になる、北極圏で資源・エネルギー開発が進むといったプラスまでの地球温暖化がもたらすインパクトについて解説しています。

PART4では、「バイオ・エネルギーは手放しでは喜べない」(植物のメカニズムから燃料化の問題まで)
として、森林の管理、バイオ燃料と食糧問題、バイオ・エタノールの車燃料への利用に関する問題、バイオとソーラー(太陽光発電)との効率の比較などを取り上げ解説しています。


PART5では、「太陽エネルギーはまもなく本格稼動する」(太陽の恵みを最大限に生かす)
として、太陽エネルギーの利用についてアクティブからパッシブなソーラーステムも含めてその活用について総括的に解説し、資源小国としての我が国の国産エネルギーは、太陽しかないとしてます。


PART6では、「水素エネルギーをどう実用化させるか」(夢のエネルギーは次のステップへ)
として、アメリカの「水素燃料計画」から水素燃料の価値と活用する上での課題、燃料電池についての自動車への搭載や家庭用燃料電池システムの課題などについて解説しています。


PART7では、「ハイブリッド・システムは救世主」(合わせ技で脅威のパフォーマンス)
として、ハイブリッド・カーは、発電ブレーキを使うなどハイブリッド・カーの構造の概要、なぜ燃費が圧倒的に優れているかなどハイブリッド・システムのメリットなどを解説しています。


PART8では、「CO2の回収・貯留が始まった」(世界の共通課題に技術が挑む)
として、CO2の回収技術ならびに貯留技術の概要とその現状について展望しています。


地球温暖化について、温暖化の誤った認識を無くし、その影響から、とくに農業・食糧、エネルギーに関わるインパクトまでが科学的にやさしく解説されていて、地球温暖化に関心があるビジネスパースンには、お奨めの一冊です


手にとるように地球温暖化がわかる本
かんき出版
村沢 義久(著)
発売日:2008-01-16
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:49820
おすすめ度:4.5
おすすめ度5 ようやく、役に立つ温暖化本が。
おすすめ度4 確かに、問題提起本!
おすすめ度5 ヤマは最終章、大気中のCO2削減は可能か?
おすすめ度5 温暖化をどうとらえるか
おすすめ度5 分かり易い科学の解説とイラストが良い



なお本書の目次の概要は以下の内容です。
PART1 地球温暖化の誤解と正しい知識
PART2 地球温暖化の深刻な影響
PART3 地球温暖化のプラスとマイナス
PART4 バイオ・エネルギーは手放しでは喜べない
PART5 太陽エネルギーはまもなく本格稼動する
PART6 水素エネルギーをどう実用化させるか
PART7 ハイブリッド・システムは救世主
PART8 CO2の回収・貯留が始まった






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  リサイクル地球温暖化などに関わる環境保護運動について1992年に「環境保護運動はどこが、間違っているか?」を発行し、更に1995年には、文庫本(増補版)化して論じてきた著者が、本体の構成は、そのままに今回は、最新の情報を反映した注を書き加えた形で改めて発行された本を紹介します。


本書:「環境保護運動はどこが間違っているのか? 」です。


本書は、エントロピーの世界的オーソリティとして知られる著者:槌田 敦 先生にて、2007年6月に宝島社から宝島社新書の一冊として発行されています。


本書が再々発行に至った背景には、環境問題が世界的な関心事として注目され、アル・ゴアの『不都合な真実』や「環境問題は、なぜウソがまかり通るのか」などが注目を集めた等の背景があるように思います。



本書の帯には、以下のように書かれてあります。


 ウソを信じていては、あなたの善意がムダになる


  誰もが「地球にやさしい」と信じてきたリサイクル

  そして地球温暖化問題などに、いかに多くのウソがあるかを


  エントロピーの世界的オーソリティが明らかにした、


  環境問題に関心をもつ人にとって必読の名著!!




本書の構成は、著者との対話形式で解説が進められています。イラストなど図表等は、極めて少なく、対話がどんどん続いていきます。プロローグにありますが、「みんながエコロジカルな生活をすれば、ほんとうに地球は救えるのでしょうか?」という視点が本書のテーマとなっています。


本書では、例えば、以下のような論点について誤っていると指摘しています。間違っているので正解は、ということになります。



牛乳パックはリサイクルすべき

 (筆者の意見によれば)→牛乳パックは焼却場で燃やそう(第1章)



分別収集でゴミ問題は解決する

 (筆者の意見によれば)→分別収集運動でゴミの捨て場が枯渇する(第4章)



科学技術でエネルギー問題は解決できる

 (筆者の意見によれば)→どんな科学技術でもエネルギー問題は解決できない(第8章)




環境問題は、なぜウソがまかり通るのか」でも感じましたが、環境問題の常識とされているものについて、ある種の条件下でそれが外れているような論点を取り上げ、その常識はウソだと論じているような印象が本書でもあります。確かに数学などの論理の世界では、一つの例外を挙げれば、そのロジックは誤っていることになります。しかし環境問題のような要因が複雑な事象については、ある部分は、仮説と危機感のもと科学的な裏付けを片方で積み上げ、実証データを固め、事象の実態を明らかにしながら、手遅れにならないように同時に対策を進めていくという現実的な対応が必要かと思われます。


 科学的に環境問題を論じることには、異論はないのですが、環境問題に関する解決策の方向性の一部に矛盾が生じていたとしても、「その解決策の方向は意味がない。あるいはウソだ。」として全ての取組をご破算にして混乱させてしまうのではなく、その矛盾に対して知恵を集めて社会的なコンセンサスのもと継続的に改善しつつ環境問題の汚染の予防の取組を推進していくような姿勢が必要ではないかと感じています。


 世界的にもインパクトの大きい環境問題の取組には、社会的なコンセンサスつくりが大切で、その意味で本書のような論点は、重要だと感じています。


環境保護運動はどこが間違っているのか?
宝島社
槌田 敦(著)
発売日:2007-06
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:37488


なお本書の目次は、以下の内容です。
プロローグ みんながエコロジカルな生活をすれば、ほんとうに地球は救えるのでしょうか?
第1章 牛乳パックはゴミ焼却場で燃やそう!
第2章 リサイクルも環境を汚染する!
第3章 自然を豊かにする、本物のリサイクルはどこにあるのか?
第4章 分別収集運動でゴミの捨て場が枯渇する!
第5章 恐るべき毒物・有機塩素と放射能をどうするか?
第6章 自然食だけでは偏食の害でからだを壊す!
第7章 炭酸ガスによる地球温暖化説には政治がらみのインチキがある!
第8章 どんな科学技術でもエネルギー問題は解決できない!
第9章 エコロジー運動は個人の倫理から社会の倫理へ
第10章 環境問題に「毒物等物品税」を導入する
第11章 未来の世代への責任を果たすために
増補1 リサイクルも経済原則の中で行うべきです
増補2 誇るべき「びん回収システム」を壊してはなりません
増補3 分別は資源を使う前にするべきです
増補4 家電製品の廃棄問題にはレンタル制が有効です
増補5 洪水も砂漠化も防げます
増補6 生ゴミはそのまま自然に返すのが正しい処理法です
増補7 自然のサイクルに返せば廃棄物処分場は不要です






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  昨今、環境をとるかそれとも経済かという二律背反(トレードオフ)のような関係に環境に関わる問題が取り上げられますが、このような二律背反の矛盾があるときに乗り越えるのが技術で、我が国の環境問題を克服していく技術開発がこれからのライフスタイルのあり方と含めて大いに注目されるところです。


 本日は、環境問題経済の基本的な関係からその捉え方について最新の分析をベースとして、日本の環境政策や排出権取引、京都議定書など、地球環境を再生し、資源の有効活用を進める取り組み、さらにはポスト京都議定書に関わる新たな展望までを分かり易く解説している本を紹介します。


本書:「環境経済入門<第3版>」です。

本書は、著者:三橋 規宏先生にて、2007年9月に日本経済新聞出版社より日経文庫の一冊として発行されています。


1998年に第一版が発行されて以降、環境と経済との関わりについてその基本の考え方から枠組み、そして我が国の環境政策の概要について分かり易く解説するテキストとして広く読み続けられてきた文庫の第3版になります。


本書では、第2版から、新たに2章:「地球温暖化と経済活動」ならびに6章:「環境経済学の視点」が追加されるなども含めて、全体的に内容も改訂されています。


本書の帯には、以下のように書かれてあります。


基本的考え方からポスト京都議定書まで!


地球環境を再生し、資源の有効利用を進める取組をやさしく解説


好評のロングセラー・テキストを大改訂



本書の「まえがき」で本書で力点を置いたポイントとして著者は、以下のように述べています。

「本書は、なぜ私たちが地球の限界に突き当たってしまったのか、ワンウェイ型の経済システムを円形の、別の言葉でいえば、循環型の経済システムに転換させるためにはどうしたらよいか、さらにそれを支える理論・考え方などについて、できるだけ体系的かつ簡潔に説明することに重点を置いています
(略)
この一冊を読めば、環境と経済の基本的な考え方や枠組み、日本の環境政策の現状が理解できるように工夫したつもりです。」


本書は、7章(1:「地球環境と経済」から終章:「資源循環型社会への道」まで)から構成され、まさに地球環境経済にまつわる理論・考え方から環境政策の現状までの全体像がしっかりと展望できるように解説されています。



各章の最初にその章に関するエッセンスが、3点の箇条書きで要約され、その章の意図している点が分かり易くまとめてあります。

また全般的に内容を解説するにあたり、多くの図表が用いられ分かり易い説明となっています。


さらに地球環境問題に関する「不都合な真実」や「スターン報告書」などの関連するトピックスなどが多数盛り込まれ、環境経済について体系的に学ぶのにお奨めの一冊です。


最終章の結びで筆者は、「資源循環型社会に向けての道」について、以下のように述べており印象的で、共感します。


「「不都合な真実」に目を逸らさず、真正面から真実に向き合う勇気、科学的知見を受け入れる度量、それに基づく先見性をもった行動こそが、持続可能な新しい地球文明を構築する道につながるのではないでしょうか。」




環境経済入門 第3版 (日経文庫 A 36)
日本経済新聞出版社
三橋 規宏(著)
発売日:2007-09
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:35096


なお本書の目次は、以下の内容です。
1.地球環境と経済
2.地球温暖化と経済活動
3.環境政策の歴史
4.環境関連諸法と物質循環
5.経済学からのアプローチ
6.環境経済学の視点
終章 資源循環型社会への道





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 「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」の前著は、25万部売れたとのこと。


前著は、こちらのブログでも紹介しましたが、人気のテレビ番組:「たかじんのそこまで言って委員会」の影響もあって注目を集め、環境問題について、単に報道されている情報をそのまま信じるということでなく、科学的なデータに基づく視点の重要性について警鐘を与えたインパクトのある内容でした


本日紹介するのは、その続編。


 著者によると今回の続編の執筆に至った背景は、昨今の「地球温暖化」に関する情報について客観的で正確でない情報が伝えられていないのではと感じたためとのこと。


 本書では、地球温暖化に関わる京都議定書の持つ政治性な背景からはじまり、また筆者が得意とするリサイクル問題についての前著で寄せられた意見などへの反論、環境行政を司る環境省の内実、さらに危機をあおりがちなメディア・バイアスの問題などをテーマにして、「エコ常識のウソ」について環境問題の本質を捉えるための視点を論じています。


本書:「環境問題はなぜウソがまかり通るのか2」です。


「The Lie of an Environmental Problem2」(環境問題の嘘2)との英文のタイトルが付いています。


本書は、著者:武田邦彦先生にて、2007年9月に洋泉社よりYosensha Paperbacks (029)としてペーパーバックにて発行されています。


本書の表紙にも結構センセーショナルでアジテートするような以下の言葉が記載されています。



・京都議定書は、「現代の不平等条約」だ!


・二酸化炭素を削減しているのは日本だけ?


・バイオ燃料は誰にとって好都合な燃料か?


・レジ袋削減とエコバッグ推奨運動は大間違い!


・リサイクルは「資源のムダ使い」「利権の温床」だ!


ますます膨らむ「環境バブル」「エコの空騒ぎ」に
「NO」を突きつける
!!



また本書の帯にも以下のように書かれています。


「前著の反論にも完全回答!


また目からウロコ!


まだまだこんなにある「エコ常識のウソ」」



本書は、前著よりもボリュームがアップしています。上に紹介した表紙の表裏ならびに帯の部分の言葉はかなり刺激的ですが、科学者として、「エコ常識の嘘について客観的なデータに基づき問題提起する」という基本スタンスに立っています。


本書は、「環境政策を疑え」とするintroductionにはじまり、5つの章から構成されています。


第1章では、「地球温暖化環境問題ではなく政治問題だ----二酸化炭素を削減しているのは日本だけ? 」
として、京都議定書に絡む政治的駆け引きの問題。「地球温暖化」にまつわる報道の適切でない点。「京都議定書」を遵守することの意味などの内容について地球温暖化が政治問題として利用される懸念について論じています。


第2章では、「バイオ燃料が世界の格差を拡大させる----バイオ燃料は誰にとって都合のいい燃料か? 」
として、バイオ燃料についても政策的な面からの背景について解説し、バイオ燃料自体が地球に優しい燃料かとし、バイオ燃焼は、必ずしも、燃焼させても二酸化炭素が増えない:「カーボンニュートラル」とは言い難いのではないかと問題提起しています。さらにバイオエタノールは、食糧が不足している発展途上国の人々を追い詰める決して「環境にいい」政策とは言えないのではとしています。とくに海外の政治的な戦略に対する我が国が取るべき選択肢について提示しています。


第3章では、「意味のないリサイクルを早く止めないか----みんな気付きはじめたリサイクルのムダ 」
として、リサイクルに関わる観念的な思いこみのようなものを排除し、リサイクルに関するムダを今一度、冷静に科学的に見直してみる必要性を説いています。


第4章では、「環境問題はどうして正しく伝わらないのか----環境省、専門家、メディアの抱える病理」
として、省庁間の縦割り行政ため横断的な環境問題の取組が進みにくいこと。専門家の「競争的研究資金」による縛りの問題。どうして事実と違う報道がされていますのかの背景。などの課題に切り込んでいます。


第5章 「〈対談〉武田邦彦×池田清彦 環境問題のここがヘン!----環境政策を疑い、監視せよ」
として、『環境問題のウソ』の著者との環境政策について科学的な観点から監視することの必要性について各種論点から対談をしています。本書の各章の論点のレビューするような内容になっています。


環境問題はなぜウソがまかり通るのか2 (Yosensha Paperbacks (029))
洋泉社
武田邦彦(著)
発売日:2007-09-12
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:88
おすすめ度:4.5
おすすめ度3 温暖化問題の記述には「?」 
おすすめ度4 環境問題に対する分析と評価は的確なのだが
おすすめ度5 確かに、前作より充実
おすすめ度5 クールビズ? レジ袋の廃止? それは本当に環境のためか
おすすめ度5 金の動くところに利権がある,まさに政治問題


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 地球温暖化は環境問題ではなく政治問題だ
第2章 バイオ燃料が世界の格差を拡大させる
第3章 意味のないリサイクルを早くやめないか
第4章 環境問題はどうして正しく伝わらないのか
第5章 対談 武田邦彦×池田清彦 環境問題のここがヘン!





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  「気候ターゲット2℃」というのは、本書の『気候変動キーワード集』の用語説明によると「工業化以前と比較して気温上昇が2℃を超えると、地球規模での気候リスクが急激に増大するという研究をもとに、平均気温の上昇を抑える長期目標としてEUが定めた温度。このまま何も対策を行わない場合、複数のコンピュータシミュレーションの結果から、2026年~2060年に2℃を突破すると予測されている。」と本書の帯の裏面に紹介されています。

 地球の平均気温が工業化以前に比べて2℃を超えて上昇すると、世界中で、社会や生態系が壊滅的な影響を受けると警告し、2℃突破を阻止する新しい取り組みなどをまとめ提示している本を紹介します。

本書:「 気候変動 +2℃ 」です。

本書は、山本良一先生の責任編集、Think the Earth Projectによる編集、2006年4月にダイヤモンド社より発行されています。また独立行政法人 国立環境研究所が編集に協力とのことです。

本書の帯には、以下のように書かれています。

まさか?

地球の平均気温が

2℃上がると

世界はこう変わる!

パラパラめくると、

みるみるわかる。

地球温暖化

ビジュアルブック


本書は、ぱらぱらとめくると、その右側のページに時系列で描かれたCGによる最新のスーパーコンピュータによって計算された地球の平均気温分布図が掲載されています

これは、世界経済が高度成長を続けるというシナリオのもと、1950年の過去から、また2100年の未来に向けて3年ごとに温暖化の進行について、1900年の気温との差を色分けした平均気温上昇率の地域分布図として150年間の変化を描いています

赤から黄色になると温度が上昇し、青から白になると気温が下がっていくことを示しています。

このCGによるぱらぱら動画をめくっていくと青、緑から次第に赤のゾーンが増え、赤と黄色だけの手が付けられないカタストロフィ−の世界になるという動画が描かれています。

左側のページには、「地球ヒストリー」と題しての地球温暖化について環境問題に対するこれまでの取り組みや歴史がまとめ解説されています。

さらに「コラム」欄では、「気温上昇1℃、2℃、3℃で何が起こる?」などのテーマを取り上げて解説しています。

そして「温暖化インパクト」では、地球の平均気温が上昇すると起こりうる被害について、1℃上昇から3~4℃上昇するケースまで解説しています。

また「未来を変える取り組み」では、風力発電など自然エネルギーの利用から、森に還し、森から学ぶ自然塾などの実践的環境教育が解説されています。

ここまでで、CGによる平均気温分布図との対比のページが終了します。

さらに「コンピュータシミュレーションによる温暖化予測-結果から何が読み取れるのか-」として、「地球シミュレータ」による計算の概要が解説されています。

また「気候変動研究の未来」として現在、気候変動について科学的にまだわかっていない点と、これからの研究に期待される点などを総括しています。

さらに本書に関わる用語のキーワード集が掲載され、山本先生によるあとがきに続き、先生による「+2℃突破を阻止するための16のアクションプラン」が最後に掲載されています。


本書を読むと、温暖化と気候変動が地球全体に関わり、ここまで顕在化してきている状況において、この問題に誰も無関係では生きられないという時代になってきているということを痛感します

気候変動 +2℃
ダイヤモンド社
山本 良一(編集)Think the Earth Project(編集)
発売日:2006-04-07
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:27477
おすすめ度:3.5
おすすめ度1 見た目のインパクトだけ
おすすめ度5 これは真実なのだ、、、
おすすめ度4 ヴィジュアルで気候変動を知る!(入門編)
おすすめ度3 パラパラ絵で温暖化を示す

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