サッカーAFCアジアカップ2011でベスト4が日本、ウズペキスタン、オーストラリア、韓国に決まりました。


「ザックジャパン」が頑張っている。


開催国カタールとの準々決勝を退場で1人欠きながらも、劇的な逆転勝利(日本 3 - 2 カタール)で飾った。


これまでの国際試合では、日本代表の得点パターンは、だいたいセットプレーが中心。


また先攻逃げ切り型を得意としていたが、今回は、得点パターンが多様化しており、明らかにメンタルでも成長しているように感じられる。


アウェーで審判の判定も著しく不利な環境下で、一人退場の上、先行されるようなことがあるとこれまでの試合では、選手は「下を向いて」明らかに意気消沈したり焦ったりしてミスを重ねかえって墓穴を掘るような展開になってしまっていた。


この大会では、一人少なくなったことで使えるスペースを逆に強みとして冷静に高い技術を発揮し、相手の弱点を突きひっくり返すという強さが備わってきているように思う。


このように日本代表のサッカーが成長できているといことは、


一つには、ザッケローニ監督の指導力による部分が大きいように思われる。


トップが変わればチームも変わるということだが、


ヨーロッパなど海外に移籍しての試合経験のなかで、技術でもメンタルでも自信をつけている選手が増えていることも大きな要因だろう。


サッカー選手に限らず、これからの時代は、どんどんアグレッシブに世界に向けて出ていくべきだ。


この大会の試合放映の時間が深夜となるので寝不足が気になるが次の準決勝(1/25)の宿命のライバルの韓国戦ではどのような試合を見せてくれるかが楽しみ。


さて、


世界経済の新たな潮流をテーマとした本書の「おわりに」で大前氏は、


日本人の特徴である「内向き、下向き、うしろ向き」の三拍子をかなぐり捨てて。「外向き、上向き、前向き」に進んでいかなければならない


といつもの大前節を炸裂している。


今回アジアカップ2011の日本代表は、日本人の殻を打ち破って「外向き、上向き、前向き」な姿を見せてくれているように思う。


本日は、大前研一氏が世界経済の潮流を分析し、これからの時代に我が国が再成長していける戦略までをいつもの切れ味で説いている本を紹介します。


本書では、


多極化(後退した日本とアメリカ、そして浮上する新興国群)へと進む世界経済の潮流と浮上する新興国群を生み出す原動力となっている4,000兆円のお金ホームレス・マネー)の流れの現状を俯瞰し、


日本人は、企業も個人も今の世界観をチェンジしなければならない。』


とし、


どのようにして新興国市場とホームレス・マネーを活用するかとの戦略までを分かり易くかみ砕き説いています。


<<ポイント>>


大前研一氏が世界を動かすお金の動きと世界経済の展望を分かり易く説いている本


本書では、


  • アメリカの衰退と中国のバブル崩壊リスク
  • 「ホームレス・マネー」が世界(EU、新興国)にもたらしているインパクト
  • 従来のマクロ経済政策が有効でなくなっていること
  • 我が国の状況と政治の致命的懸念
  • 新興国市場とホームレス・マネー活用戦略

といった切り口について新たな時代の経済動向からそれを巧みに活用していくための発想法と日本経済再成長の処方箋までを明快に歯切れ良く説いています。


本書:「お金の流れが変わった!」です。


新興国が動かす世界経済の新ルール」との副題が付いています。


本書は、著者:大前研一氏にて、2010年12月にPHP研究所より「PHP新書」の一冊として発行されています。



<<本書のエッセンスの一部>>


本書の表紙カバーの折り返し部には、以下のように書かれています。


『アメリカだ、中国だと右往左往しているあいだに、世界経済のルールは一変していた。

世界をさまよう4,000兆円の「ホームレス・マネー」がいま、大挙して新興国へと向かい繁栄の種子を蒔いている。

ところが相も変わらずバラマキや借金を続ける無策な政府に、おとなしく従う日本人……。

なぜ金融緩和も財政出動も効果が出ないのか?

ウワサ一発で国が吹っ飛ぶ今日的バブルの正体とは?

企業も個人も、日本人が「チェンジ」すべきはその世界観。お金の動きをいち早く読み、日本がふたたび大発展するための戦略を語ろう。』


本書は、下の目次のように4章から構成されています。


超大国「G2」(アメリカと中国)の黄昏」と題して、アメリカと中国との経済状況の分析からスタートしています。


今や黄昏の大国となってしまったアメリカについては、これまでの反イスラム政策の誤りと世界経済の枠組みがパラダイムシフトしているにもかかわらず、読み誤り、かって日本がたどってきて陥った溝をなぞって混迷の道を歩んでいるのではとの懸念を示しています。


中国についてその目覚ましい経済発展がどうして遂げられたかを分析すると共に内在する課題やバブル崩壊の可能性について警鐘しています。


投資先を求め世界をさまよっている過剰流動性をもった約4,000兆円の「ホームス・マネー」という神出鬼没の巨大なカネに翻弄される世界経済の潮流についてEU、新興諸国の最新の動向などを交え「お金の流れは変わった!」と論じていきます


振興国について「{BRICs」だけでなく「VITAMIN」の時代へ」とし、それらの国々へと莫大な投資資金が流れている。


ちなみに、「VITAMIN」とは、ヴェトナム、インドネシア、タイとトルコ、アルゼンチンと南アフリカ、メキシコ、イラン、イラク、そしてナイジェリアとし大前氏が推奨しているというネーミング。


いまこそ日本は過去の悪弊から脱し、様変わりする海外の現実に目を向け、新しい戦略を構築すべき時期にある。そのためには、さまざまな改革が必要だろう。

 時代は、これまでとはまったく違う局面に入った。そこで問われているのは、わが日本人のもつ世界観の「チェンジ」なのだ。」


としています。


このように経済がボーダレス化した状況下では、従来型の金融緩和財政出動といったマクロ経済政策は通用せず、むしろ逆効果をもたらすこと、


そして、「ボーダレス」、「サイバー」、「マルチプル」といったキーワードに象徴される時代のパラダイムシフトや我が国が抱えている種々の問題を読み解いていきます。


また現在の管政権については、歯に衣着せず以下のように総括しています。


日本の政治を司る政権にたいへんなものを抱え込んでしまった。最優秀な政府をもってしても困難な状況にある日本が、想像を超える無能で幼稚な政府にハイジャックされている---このような認識をいま私たちはもつ必要がある。』


さらに新興国で成功する発想の切り口、日本経済再成長させるための施策など「新興国市場とホームレス・マネー活用戦略」を説いています。


第二次菅内閣では「社会保障と税の一体改革」を目指すとのことですが、国民の支持が無いなかで改革などできるはずはないと思われます。


またこの内閣は、どうみても対米隷属かつ財務省シフトといったカラーが強く、内向きで世界の流れからますます取り残され失われた時代へと逆戻りしている印象があります。


本書でもイギリスのキャメロン首相とクレッグ副首相(共に44歳)のコンビの以下の取組を取り上げています。


  • 4年間で10兆円、公務員だけでも50万人を削減する猛烈な(4人に一人の警官をクビにするといった)リストラ計画。
  • 一定のあいだ入出金のない民間銀行の「休眠口座」の残金を集めて、これを元手に社会政策を担う新しい銀行の創設の提言

これに対して国民も受け入れて、みずからが選んだ新リーダーに従おうというムードにあるとしています。


我が国では確かにどこを見ても「内向き、下向き、うしろ向き」な話題が多いように思います。


多極化した世界との認識に立って国も企業も個人としても新たなビジョンや戦略を考えていくことが必要な時期になってきていると本書を読んで痛感させられます


<<本書で何が学べるか>>


本書では、世界をさまよう4,000兆円の「ホームレス・マネー」がいま、大挙して新興国へと向かい急激な繁栄の種子を蒔いていると新たなお金の流れがもたらすインパクトについて論じています


そして企業も個人もその世界観を「チェンジ」することが必要と説いています。


さらにお金の動きをいち早く読み、日本がふたたび大発展するための戦略はどのようなものかなど大前節を炸裂させ説いています。


<<まとめ>>


2011年以降の自分の立ち位置の再構築、再確認のために是非、本書を読んでみて下さい。


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 超大国「G2」の黄昏
1.アメリカ―「唯一の大国」はいかにして崩壊したのか
2.中国―バブル崩壊はいつやってくるか
第2章 お金の流れが変わった!
1.「ホームレス・マネー」に翻弄される世界
2.EU―帝国拡大から防衛へのシナリオ
3.新興国―二十一世紀の世界経済の寵児
第3章 二十一世紀の新パラダイムと日本
1.マクロ経済政策はもう効かない
2.市場が日本を見限る日
第4章 新興国市場とホームレス・マネー活用戦略
1.新興国で成功するための発想
2.日本経済再成長の処方箋



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大前の頭脳」とのタイトルが付いた本書は、大前 研一氏が4年にわたり、毎週水曜日の日経BP社のウェブサイトに連載している「『産業突然死』時代の人生論」(これは、大前氏が今日の先行き不透明な時代を、グローバルな視点と大胆な発想、そして豊富なデータで読み解くという趣旨の投稿記事)を編集したもの。


これらの記事は、09-04-07まで「SAFETY JAPAN」サイトで公開されていましたが、現在は、「nikkeiBPnet」で掲載されています。(バックナンバーはこちらで閲覧ができます。)


大前の頭脳」とのタイトルがどうして付いているかということですが、


本書では、「少子高齢化、食料自給率の低下、防衛外交問題、学力低下、政治への無関心、若年労働者の非正規雇用、マスコミ低俗化、官製不況、地方自治の形骸化――といった幅広いテーマを取り上げています。


このような幅広い課題に好奇心と危機感を抱き、「我が国に迫りくる難題をどのように解決すべきか?」といった観点からどこにでも公開されている統計情報からデータの裏にある事実を掘り下げ、課題に対して、大前氏ならではの独創的な解決策を導き出すまでの発想法・思考過程が本書において公開されているからというところにあるようです


<<ポイント>>


問題解決のエキスパート」である大前研一氏の思考回路を公開している本


本書では、「産業突然死をまねく日本の病因について、13項目の我が国が抱えるリスクについての考察記事と深く掘り下げると共に、読者にリスクに関連したキーワードをもとに考える手がかりを示し、


産業突然死」時代を生き抜く」ための14項目の記事で我が国が直面する問題への独創的な解決策と13の問題解決方法を提言し、


揺れる世界経済と日本」に関する7項目の展望を論じています。


本書では、34項目の「知のサバイバル技術」を説いています。


本書:「大前の頭脳」です。


「産業突然死」時代を生き抜く知恵」との副題が付いています。


本書は、著者:大前 研一 氏にて、2009年7月に日経BP社より発行されています。


大前の頭脳 「産業突然死」時代を生き抜く知恵
日経BP社
発売日:2009-07-09
発送時期:在庫あり。
ランキング:296
おすすめ度:3.5
おすすめ度3 物事の見方を鍛える本
おすすめ度4 一貫した大前さんの主張

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれています。


単純な統計データ

から日本に迫り来る

難題をすべて読み解く!

「知のサバイバル技術」を一挙公開!!

わたしは単に意見を言っているのではなく、誰にでもその気になれば入手できるデータを前に、その意味するところは何か、これから何が読みとれるか、何は読みとれないか、データが事実とすると今後どうなるのか、などに関してしつこいくらいの考察をしている。 そう、毎週、わたしの仕事には直接関係しない、こういう世界、社会、経済、経営、などに関する問題を「考察」しているのである。「大前の頭脳」は特殊ではないが、それをほとんど10代の高校生時代以来一貫してやっている、という点において奇特(?)ということは言えるのではないか ―――本書より


本書は、プロローグに続く2つの章と番外編、エピローグとからなります。


なかなか印象的なプロローグでは、本書を総括するような見地から21世紀経済は、1985年にはじまっていたとし、危機からの脱出には「心理経済学」が駆使されなくてはならないと説いています。


数式上の仮説に基づき、株価収益率(PER)、ヘッジング、デリバティブなどのレバレッジを働かせるマルチプル経済は、グローバル、サーバーとの相性が良く、無軌道に数々の金融商品が開発され続け、金融バブルの崩壊に至った。


このようなリスクに気付かない、リスク管理手法が未熟だと突然死を招くと説いています。


我が国は、少子高齢化、食糧自給率の低下、防衛外交問題、学力低下、政治への無関心、若年労働者の非正規雇用問題、マスコミの低俗化、中央政府・地方の形骸化した官僚機構などの突然死の病弊と成りかねない多くのリスクを抱えている。


これらの日本のリスクは、前世紀的思考に原因があると説いています。


また偏向報道と愚民政策が国民を陥れることになるが、自ら考えて行動しようとしない一人一人の日本人にも一端の責任があるとしています。


ここで頭脳を全開にして問題解決を図ることが大切で、不況を切り抜ける方策の一つに「心理経済学」がありその方向に舵取りをすべきと説いています。


また読者に向けて以下のように呼びかけています。


本書を読み、わたしが長年培ってきた、壁を打破するイノベーティブな発想力、仮説設定力、論理思考力など、数々の思考・発想法、すなわち、「大前の頭脳」を活かして問題解決の糸口を見いだしていただくことを期待している。」


いつもの大前節とも言うべき明快で説得力を持ったロジックが展開されています。


対象の問題について深く考えたプロセスが見え、主張が正しいか否かを超えて大前氏の思考発想法がよく伝わってくる内容となっています。


テーマについての中項目のタイトルの命名の巧みさや図表及び分析ツールを交えての論旨の展開は、優れたプレゼンテーションのお手本のような展開で参考になります。


第1章では、「産業突然死をまねく日本の病因
と題して、我が国が抱えるリスクをあらためて浮き彫りにする13の論考がまとめられています。


ここでは、前世紀型思考は、国家を「突然死」に招く死神である/ただちに教育を変えなければ、日本の集団IQはさらに低下する/システム貧国ニッポン、東証のトラブルは必然だった/マスコミは表層の事件や現象しか追わない/技術だけで世界戦略を持たずに負け続ける/日本企業のグローバル化には3つの問題点がある/不まじめ”なサラ金と銀行がまじめな消費者を陥れる/国の愚民政策が国民をだまし続ける/日本のお役所情報システムは、無駄だらけ/小泉改革の目玉「郵政民営化」はどこへ行った/官製不況が日本を襲う─グレーゾーン金利廃止と建築基準法/官僚+マスコミ+企業、「合成の誤謬」により官製不況は悪化する/日本は「アジアで最も豊かな国」から転落した といったテーマを取り上げ考察しています。


各テーマの終わりには、例えば、1については、『少子高齢化→外国人労働者の受け入れ→中国製品依存』といった我が国の抱えるリスクについて『考えるためのkeywords』が取り上げられています。

第2章では、「「産業突然死」時代を生き抜く14の提言
と題して、 我が国が直面する問題に対する解決策に関わる提言としての14の論考がまとめられています。


ここでは、 答えのない問題に向き合う勇気を持とう/日本に必要な「真のリーダー」はエンパワー型である/新しい時代こそ、「構想力」で乗り切れ!/サイバー社会の格差を埋めるのもまたサイバーである/道州制は、この国の長期衰退を救う/「市場は縮小する」と思った瞬間に成長も止まる/団塊世代の退職金85兆円を市場に呼び込め/1億人で日本国憲法を書き直してみよう/EUに対抗できる優遇税制度を構築せよ/仕事の能率を見直せ~労働生産性は米国の7割/統計手法を刷新し、経済の実態を正確に測れ/日本企業は、グローバル・ニッチ・トップで生き残れ/「細く、深く、長く」仕事ができる人材を育てよ/いまこそ心理経済学で発想せよ! といったテーマを取り上げ考察しています。


ここでも各テーマの終わり等に13の「Real Time Case Study」などの問題解決法が『この問題解決法を使え!』としてまとめてあります。


第3章では、「揺れる世界経済と日本
と題して、米国発の金融危機に関する解説・展望・提言などがまとめられています。


ここでは、金融危機に慣れた日本人には絶好のチャンスが来た/日本は、ビッグ3を買って米国に恩を売れ/機能不全のIMFを超える金融チェック機構を作れ/「失われた15年」に日本は失われていなかった/世界がオバマ政権に求める「責任」とは何か?/オバマ政権の経済認識は相当に危うい/日本政府はバイアメリカン条項を恐れるな といったテーマが取り上げられています。


ここでは、「サブプライム→CDO(債務担保証券)→ドルの将来)」といった金融危機とこれからの世界経済の展望に関する『考えるためのkeywords』がまとめて掲載されています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、最初から読んでいってても良いし、興味のある箇所をとばし読みしてといった色々な読み方があるが、本書を通じてから『壁を打破するイノベーティブな発想力、仮説設定力、論理思考力』といった「大前流の発想・思考術」を学ぶことができます


<<まとめ>>


本書は、単純な統計データから、日本の抱えるリスクや日本に迫りくる難題を読み解くといった大前氏の論理展開を通して「大前流の発想・思考術」を学ぶことができます


サバイバルのための知の活性化に関心があるビジネスパースンにはお薦めの一冊です


なお本書の目次は、以下の内容です。
プロローグ
第1章 産業突然死をまねく日本の病因
1 前世紀型思考は、国家を「突然死」に招く死神である
2 ただちに教育を変えなければ、日本の集団IQはさらに低下する
3 システム貧国ニッポン、東証のトラブルは必然だった
4 マスコミは表層の事件や現象しか追わない
5 技術だけで世界戦略を持たずに負け続ける
6 日本企業のグローバル化には3つの問題点がある
7 “不まじめ”なサラ金と銀行がまじめな消費者を陥れる
8 国の愚民政策が国民をだまし続ける
9 日本のお役所情報システムは、無駄だらけ
10 小泉改革の目玉「郵政民営化」はどこへ行った
11 官製不況が日本を襲う─グレーゾーン金利廃止と建築基準法
12 官僚+マスコミ+企業、「合成の誤謬」により官製不況は悪化する
13 日本は「アジアで最も豊かな国」から転落した
第2章 「産業突然死」時代を生き抜く14の提言
1 答えのない問題に向き合う勇気を持とう
2 日本に必要な「真のリーダー」はエンパワー型である
3 新しい時代こそ、「構想力」で乗り切れ!
4 サイバー社会の格差を埋めるのもまたサイバーである
5 道州制は、この国の長期衰退を救う
6 「市場は縮小する」と思った瞬間に成長も止まる
7 団塊世代の退職金85兆円を市場に呼び込め
8 1億人で日本国憲法を書き直してみよう
9 EUに対抗できる優遇税制度を構築せよ
10 仕事の能率を見直せ~労働生産性は米国の7割
11 統計手法を刷新し、経済の実態を正確に測れ
12 日本企業は、グローバル・ニッチ・トップで生き残れ
13 「細く、深く、長く」仕事ができる人材を育てよ
14 いまこそ心理経済学で発想せよ!
番外編 揺れる世界経済と日本
1 金融危機に慣れた日本人には絶好のチャンスが来た
2 日本は、ビッグ3を買って米国に恩を売れ
3 機能不全のIMFを超える金融チェック機構を作れ
4 「失われた15年」に日本は失われていなかった
5 世界がオバマ政権に求める「責任」とは何か?
6 オバマ政権の経済認識は相当に危うい
7 日本政府はバイアメリカン条項を恐れるな
エピローグ






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本書のタイトルは、「さらばアメリカ」だが、筆者もエピローグで強調しているが、英文のタイトルは、あくまで「So long, America!」で敢えて「グッド・バイ」ではなく「ソー・ロング」としたかは、とりあえずのお別れという積もりで、その後ろに「…until you come back to yourself」(…昔の君に戻るまで)と未練が残っているのだとしている。


1967年の初の渡米以降、400回以上訪米し、米国を注視し続けてきた著者:大前 研一氏。

かってアメリカが備えていた「フェアネスと寛容さ」を取り戻して欲しいとの大前氏の思いが本書の底流にあふれているように思います。


大前氏が悲観的にオバマ政権でもこの国の凋落は止まらないとする根拠に、リーマン・ショック以前に、すでに引き返せないところまで「変質」してしまっているからとし、それは、不可逆的な変化であるとし、その潮流について詳説しています。


アメリカは本来、こんな無節操な国ではなかったはずだ。

このようなことはアメリカの建国以来、初めてだと思う……」


とし、今日のアメリカの随所に見られるモラル・ハザードの実態。


世界同時金融危機を招いた経済失政、底の浅いメディア報道、傲慢で乱暴な外交や矛盾だらけの中東政策など…、ブッシュ政権以降のアメリカが抱える“病巣”を鋭く分析しています


ビッグ3救済、“第2のサブプライム爆弾”、EUとの「通貨戦争」、ロシア・中国の復活…といった潮流を独自の見識のもと分析していくと共に「恐慌回避」の処方箋はどのようなものになるか、このような環境下でのこれからの日本の選択はどのようにすべきかなどを論じています


<<ポイント>>


大前 研一 氏が説くアメリカ論


  • アメリカを蝕む「無責任の連鎖」の横行
  • 不寛容なアメリカへと変容してしまった実情
  • アメリカを取り巻く「反米・嫌米」包囲網の実態
  • 底が浅くなってしまったアメリカン・ジャーナリズム
  • 今後のオバマ外交の課題
  • アメリカ金融危機を安定化させるための筆者の提言
  • 今後の日本がアメリカと対峙していく上での選択肢

といった側面について詳しく論じています。


本書:「さらばアメリカ」です。


So long, America! …until you come back to yourself」との副題が付いています。


本書は、著者:大前 研一氏にて、2009年2月に 小学館 より発行されています。


さらばアメリカ
小学館
発売日:2009-02-07
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:14
おすすめ度:4.0
おすすめ度1 かって聞いた事のない米国観
おすすめ度4 ケーキを鋭利なナイフでほぼ正確に8等分しました
おすすめ度5 So long,America!
おすすめ度5 日本人もアメリカ人も必読の書
おすすめ度5 渾身の1冊

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれています。


ビッグ3救済から

“第2のサブプライム爆弾”、

EUとの「通貨戦争」、

ロシア・中国の復活…

その時、日本の選択は?

オバマ政権でも、この国の凋落は止まらない!

「アメリカは本来、こんな無節操な国ではなかったはずだ。このようなことはアメリカの建国以来、初めてだと思う……」

400回以上も訪米してきた経験を持つ著者が到達した「42年目の結論」


本書は、バラク・オバマ大統領の就任演説での呼びかけの一節を紹介した「オバマ政権誕生−それでも私が悲観的にならざるをえない理由」と題したプロローグに始まります。


さらばアメリカ−この国を蘇生させる三つの条件」とのエピローグが結びとなっています。


7つの章から構成されています。


第1章、第2章では、アメリカの病根のサブプライム問題の本質から金融危機の対処に関わるモラル・ハザードの問題の事例を取り上げ、さらに冷戦が終結して以降のブッシュ政権下でのアメリカ社会の寛容さの変容の問題を論じています。


さらに第3章では、アメリカを取り巻く国際情勢を分析し、アメリカのわがままな一国主義と「世界の警察官」から「世界の嫌われ者」への変容。さらに「反米・嫌米」包囲網の実態などを論じています。


第4章では、アメリカン・ジャーナリズムの事態を概観し、グローバル・メディアとしてのパワーも失われ落日の様を論じています。


また第5章では、これからのオバマ外交が抱えている課題と状況を分析し、多極化していく世界の潮流とどう向き合うべきかを論じています。


第6章では、アメリカ金融危機を安定化させるためにどのような処方が必要かといった筆者の提言を投げかけています。


また第7章では、属国か独立かと題して、これからの日本がアメリカとどのように対峙すべきかを論じています。


三権分立から四権分立へと財務長官が「第四権力」として国家管理の超法規的独断を次々と実行し、議会も手が出せないといった状況に象徴されるブッシュ政権以降のアメリカが抱える“病巣”を指摘しています


世界同時金融危機を招いた経済失政、底の浅いメディア報道、傲慢で乱暴な外交や矛盾だらけの中東政策などのアメリカとアメリカを取り巻く世界の潮流を分析し、オバマ大統領がとるべき政策への提言を交えてこれからのアメリカを論じています


ところで、堺正章さんの歌で「さらば恋人」(作詞:北山修 、作曲:筒見京平)という歌があります。


「いつも幸せすぎたのに 気づかない二人だった

悪いのは僕のほうさ 君じゃない 」


と少し女々しくかつさわやかに語りかけます。


大前氏の思い入れの深いアメリカが抱える病根を臨床医のごとく分析し、回復に向けての処方箋を提示しながら、アメリカに対して本来の健康時に備えていた「フェアネスと寛容さ」をその免疫力で取り戻して欲しいとの思いが本書の底流にあふれている内容です


<<大前 研一氏の書籍>>


「ISOの本棚」のブログですでに紹介した以下のような『大前 研一』氏の本がありますのでご参照下さい。



<<本書で何が学べるか>>


大前 研一 氏が説くアメリカ論です


アメリカ自体とアメリカを取り巻く世界の潮流を鋭く分析し、悲観的にならざるをえないとしながら、かっての「フェアネスと寛容さ」を自浄能力で取り戻して欲しいとの叱咤激励の思いを込めてオバマ大統領がとるべき政策への提言、日本の選択肢など論じています


<<まとめ>>


安岡正篤氏は、「物を評するは、己を告白することだ」といっています。


大前 研一 氏 は、本書の英文の表題について語っているように本書には、さらばというよりは、むしろオバマ大統領とアメリカへの期待と世界のリーダーとして復活して欲しいとの願いが込められています。


本書は、大前研一氏が「本気」でアメリカへの心情を告白している良書です。


なお本書の目次は、以下の内容です。
プロローグ オバマ政権誕生―それでも私が悲観的にならざるをえない理由
第1章 「無責任の連鎖」が止まらない
第2章 不寛容なアメリカ「終わりの始まり」
第3章 拡大する“反米・嫌米”包囲網
第4章 アメリカン・ジャーナリズムの落日
第5章 敵国なき時代―オバマ外交の連立方程式
第6章 「恐慌回避」のための処方箋
第7章 属国か独立か―日本の選択
エピローグ さらばアメリカ―この国を蘇生させる三つの条件




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本書を読んで「考えること」の大切さに気づき「考えるため」の幾つかのヒントをもとに


そうだ!僕はユニークな生き方をしよう!


という言葉を胸に、身の周りを、そして世界を見直して欲しい。


と冒頭で述べ、


「知の衰退」は、視野狭窄から起こる


現代の日本人は自分たちの周囲のことしか見ず、その結果、思考停止状態に陥ってしまっているとし、ここ数年の間に日本で起こっている色々な現象を「集団知」の観点から総括した上で、「集団IQ」の高いところが21世紀の「勝ち組」になるとし、…。


現在求められている「21世紀の教養」は、サイバー社会も含めた最新の情報に基づいた『考える力』であり、それによって地球市民としてどのように社会に関わっていくかという意識である。そして、そこから導き出されるアイデアこそ、今後の力の源泉である


それこそが世界の中でリーダーシップを発揮できる源泉でもある。


低IQ社会」の一員に甘んじることなく、いかにして「知の衰退」の状況から脱出し、世界の変化を「なぜと考え」、そこから自分らしい行動を起こしたらよいか等を大前 研一氏が説き起こしている本を紹介します。


<<ポイント>>


21世紀の教養」を身につけ、知力を尽くせ!と説く、大前流の21世紀を生き抜くための日本人論


本書は、Q(Question)の設問に対する対話形式による著者と一緒に考えるスタイルで構成されており平易に大前ロジックが説かれています。


日本が経済的に長期衰退傾向にあるのは、”考えない人間”が増えているためで、例えば、政治家から若者と大人、そしてマスコミなどの事例を挙げて日本は、危機状況にあると説き、危機を乗り切るための「21世紀の教養」の習得の必要性から、自分の生き方にも反映すべしと説いています。


本書:「「知の衰退」からいかに脱出するか?」です。

そうだ!僕はユニークな生き方をしよう!!」との副題が付いています。


本書は、著者:大前 研一 氏にて、2009年1月に光文社 より発行されています。


「知の衰退」からいかに脱出するか?
光文社
発売日:2009-01-23
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:5
おすすめ度:4.5
おすすめ度5 読む人をも厳しく選ぶ名著
おすすめ度4 読み応えがありました
おすすめ度5 日本の将来が不安になりましたが、素晴らしい本には違いありません
おすすめ度5 一気に読みました。
おすすめ度5 社会的IQの高い国が知の衰退した低IQ国から富を奪い、世界的な国家間の格差社会が起こりつつあると説くする警世の書。

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯ならびに表紙カバーの折り返し部には、以下のように書かれています。


”バカっぽい現象”をテキストにして、「考える力」を取り戻せ!

金融危機で「集団IQ」が高い国のアドバンテージが消滅したいま、これまで「負け組」に甘んじていた国は大チャンスを迎えている! それなのに…
漢字が読めない総理、ネットで答えが見つからないとあきらめる若者、金融リテラシーが低いことを気にもとめない大人、おバカキャラで視聴率を稼ぐテレビ―とにかく考えない日本人、
これで、危機は乗り切れるのか?

「21世紀の教養」を身につけ、知力を尽くして生き残れ!!


本書は、10章から構成されています。


あなたは「低IQ社会」の一員に甘んじてはいないか」というのが一環したモチーフになっています。


我が国の集団知(:「集団IQ」と筆者は呼ぶ)が低下し続けているとし、例えば、漢字が読めない総理、ネットで答えが見つからないとあきらめる若者、金融リテラシーが低いことを気にもとめない大人、おバカキャラで視聴率を稼ぐテレビといった現象面について概観した上で、「バカっぽく見える現象」を取り上げ、「何を」「どのように」「考えていなかい」からまずいのかを考察しながら「ではどのように対処すべきか」を論ずるという展開になっています


金融危機に隠れた「日本株一人負け」などの社会現象の分析から始まり種々の官製不況を分析し、その根は「知の衰退」にあると看破しています。


さらに「政治」「経済」「社会」「ネット」「教育」「教養」などの面からに見られる「知の衰退」現象を取り上げ、私たちがそこから抜け出すためにはどうすればいいのかを考える展開になっています。


具体的には、1億総「経済音痴」、「郵政選挙」と「年金選挙」、「ネットのインパクト」、「無欲な若者と学力低下」などを切り口に「知の衰退」の問題を掘り下げています。


そして、「「教育改革」に関わる人材論」、「この「低IQ社会」では誰が得をしているか」、「集団IQが高い勝ち組の国々から学ぶべきこと」、「これからの時代に求められる教養とは何か」などの観点から筆者の考え方を明示し、提言も交えて考察しています。


とくにこのまま、「低IQ社会」のぬるま湯:「小さな幸せ」状態にとっぷりとつかっていることなく、やがてもたらされる長期衰退の危険にいち早く気づくと共に危機感を感じ、日本政府や社会に期待することなく、考える力を取り戻し自分なりに納得がゆく地球市民としての生き方を歩み始めることの必要性を強調しています。


ゆで蛙になってしまう前に危機を脱出することができるのは、実際の行動につなげた人のみ。


誰も率先して行動しようとはしない現代の日本社会において、その行動は、ユニークな生き方になるはずです。


<<本書で何が学べるか>>


本書では、「低IQ社会」の一員に甘んじることなく、いかにして「知の衰退」の状況から脱出し、世界の変化を「なぜと考え」、そこから自分らしい行動を起こしたらよいか等の「知の衰退」状態からの脱出がテーマになっています。


本書では、「知の衰退」の問題についての大前氏の鋭い分析と個性あふれるそこから脱出するためのヒントとなる視点が多数提示されています。


ピンチこそチャンスでこのピンチは、変革の絶好のチャンスになります。


小さな幸せに埋没し、茹で蛙で負け組側にドロップしてしまうか、現状に危機感を感じ変革に挑戦し、考える力:「21世紀の教養」を身につけて知力を尽くし生き残る道を選択するかのシビアな選択が問われているように思います。


<<まとめ>>


本書は、「21世紀の教養」を身につけ、知力を尽くせ!と説く、大前流の21世紀を生き抜くための日本人論の本です。


本書は、是非とも多くの人に読んで頂きたい良書です。


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 「低IQ社会」の出現
第2章 官製不況の根は「知の衰退」
第3章 1億総「経済音痴」
第4章 政局と「集団知」
第5章 ネット社会と脳
第6章 無欲な若者と学力低下
第7章 「集団IQ」を高める教育改革
第8章 「低IQ社会」で得をしているのは誰か
第9章 勝ち組から学べ
第10章 21世紀の教養





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マネー力」というと、資産運用はもうこりごりだと短絡的に反応してしまう人もいるだろうが、これはわれわれ日本人がもっとも劣っている能力であり、じつは人生を左右するスキルだといっても言い過ぎではないと思う。』


と述べ、「いまが学ぶべき絶好の機会」というのが、「はじめに」での筆者:大前 研一 氏の言葉。


2008年のアメリカ発の金融パニックを振り返り、大前流のこれからの世界の潮流を分析するとともに、時代の流れは、とくに終わるわけでなく、むしろこれから世界の幕開けがはじまり、世界は塗炭の苦しみを味わうことになるかもしれないが、すべてを失うわけではなく、多分、失うべき資産を持たなかったこれからの時代を担う若い人にとってはチャンスだ と説いています。


いよいよ待ちに待ったオバマ44代大統領が就任しました。


ワシントンには、就任式史上最多の約200万人とも言われる市民が集まり、祝賀ムードに包まれたなかでの就任式。


18分間の就任演説は、難局下にあることを再確認した上で米国の再建の具体的な政策を説明し、国民にも覚悟と責任を求めるといった堅実なものでした。


オバマ新政権の誕生と共にホワイトハウスの政府公式サイトが刷新され、ブログが開始されています。


米国民、そして日本を含めて世界の多くの人々が、オバマが大統領なれば、米国はブッシュ前政権時代の失敗した状態から立ち直り、再び超大国にふさわしい経済力や信頼性を取り戻して欲しいと期待しています


けれども米英のメディアの論調では、オバマへの期待の一方、米国経済の儲け頭だった金融界は、もう以前の姿には戻れないなど、数年といったスパンでの再生はかなり厳しいのではないかとする見方が目立っているように思います。


また株価の反応も冷ややかでご祝儀などなく、20日の米国株は就任式当日の下げ幅としては過去最大の下げ幅を記録しています。


本書で、大前氏も「オバマ政権の行き着く先はおそらく暗い。そのいちばん大きな理由は、ブッシュ政権の最後の4ヶ月が余りにも無責任だったから」と述べ、「これからの世界経済は、ジェットコースターに乗っているような状態が続くだろう」とした上で、「日本は、比較的傷が浅いので明るい面がないわけではない」と展望しています。


<<ポイント>>


大前 研一 氏が世界金融危機に端を発したこれからの世界経済の潮流を展望すると共にこれからの時代を生き抜くための考え方やライフスタイルについて、とくに「マネー力」を改善するべしと説いている本


2008年のアメリカ発の世界的な経済・金融危機を受けて、これからの時代の世界潮流について以下のような論点を取り上げています。


  • オバマ新大統領がアメリカをどう動かすのか
  • アメリカというエンジンを失った世界経済はどうなるのか
  • ドルとユーロの今後と基軸通貨の行方は
  • 中国、ロシアをどう把握すればいいのか
  • 日本はどう変わればいいのか

本書は、マネー雑誌などが取り上げているような、これからの時代には、何(金とか金融商品)に投資すべきといったことを指南するものではなく、新時代の潮流を読んだ上で、自らの考え方、行動をどう変えるのかの世界観・日本観・人生観・価値観の転換を論じるものとなっています


とくに20代、30代の資産をもたなかった世代にとってはチャンス到来だとし、従来型のライフスタイルを変えれば、人生はハッピーになるはずと断言しています。


本書:「マネー力」です。


資産運用力を磨くのはいまがチャンス!」との副題が付いています。


本書は、著者:大前 研一 氏にて、2009年1月にPHP研究所より、「PHPビジネス新書」の一冊として発行されています。


本書は、PHP研究所の月刊誌『THE 21』と『Voice』で2008年にインタビューを受けたものを骨子に再構成、再編集したとのこと。


マネー力 (PHPビジネス新書)
PHP研究所
発売日:2009-01-17
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:55
おすすめ度:4.0
おすすめ度4 やはり感心してしまう
おすすめ度4 急がば回れ!

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれてあります。


20代、30代なら遅くない

これが新しい時代に必要なスキルだ

→資産をもたなかった人たちには絶好の機会
→ライフスタイルを変えれば、人生はハッピー
→このままだと、あなたは知らないうちに損をする


本書は、「世界は大変だが、日本はチャンス!」と題した序章にはじまり、世界の潮流の分析と展望、自分の資産を守る上での必要な世界の見方、世界に学ぶ資産運用力の視点、マネー脳の鍛え方、大前式の資産形成術の考え方、マネーの達人から学ぶことといった構成で、「いよいよ日本の出番」と題した終章で、オバマによる環境戦争や大前流のかねてからの持論の道州制などを軸にこれからのチャンスの視点について論じています


2,3の興味深く感じた論点を紹介します。


世界経済がここまで悪化した理由は、
「世界経済が「マルチプル経済」で動いており、経済にはこういった「ふくらし粉」がいるが、次第に箍(たが)外れて、サブプライムローンに絡んでCDSクレジット・デフォルト・スワップ)といった金融商品やサブプライムローンを含んだCDO債権担保証券)といった「ふくらし粉」がなくなって一挙に夢からさめ、一挙に収縮していてしまった。(略)
世界経済失速のもう一つの理由は、アメリカ経済のエンジンが壊れたこと。
第一の爆弾をサブプライムローンとすると、
第二の爆弾が、CDS
第三の爆弾が、クレジットカードそのもの
(略)
アメリカは、ロシアやフランス以上に企業の国有化が進んだといえるかも知れない。国民の金でやる以上は議会の監視が必要で、議会に監視されていると経済は動かない。


あなたの考え方とライフスタイルを変えよとして、
今の日本では、個人はキャッシュを手元にもっておいて買い出勤するときには、ゲテモノ商品には手を出さずに、自分の人生観とあったところに手を出す。じつはそういう再設計をし、「出直す」ためには、いまは二度とないチャンスと言える。


基軸通貨はどうなるかについて、
3000兆円の余剰資金の行方を知りたければ中国とインド、ロシア、バルカン半島とトルコ、このあたりの動きには、絶えず目を光らせておく必要がある。
それからもう一つ忘れてはならないのがEU。私は、EUの拡大とともに基軸通貨の地位も、凋落するアメリカのドルに代わってユーロが地位を伸ばすのではないかとみている。


以上、ほんの序章、第1章のさわりを紹介しましたが、日本のマスコミ報道だけからはなかなか分からない大前流のこれからの世界観が論じられ、日本人としてこれからマネー力をどう磨いたらよいかを説いています。


ただ日本のマネー力は幼稚園レベルとして「大前式資産形成術」を説いている件は、専門家に聞くのが一番とし、露骨に「大前研一の株式・資産形成講座」のPR臭が漂ったものとなっています。


<<本書で何が学べるか>>


本書では、大前流のカラーはありますが、分かり易い言葉で、世界金融危機を受けたこれからの世界経済の潮流が展望されており、説得力があります


また、コツコツ働き貯金だけしていたらダメ、日本という国を信じ円だけを握りしめているのが危険なこととし、マネー力を勉強することが必要と説いています。


「個人の金融資産を高齢者から若者に移すこと」、「東京をマンハッタン化すること」、「道州制への移行」といった変革提言など交えて、我が国に欠けているとする将来ビジョンと指導者などいまこそ若者が真剣に議論を開始するときと結んでいます。


<<まとめ>>


本書は、マネー力というタイトルとは別に、大前流の世界の読み方を紐解いてみせ、これからの日本人一人ひとりの生き方や資産形成術を問いかける本


本書は、多くのとくに若い人に読んで頂きたい一冊です。


なお本書の目次は、以下の内容です。
序章 世界は大変だが、日本はチャンス!
第1章 世界を見て、マネー力を磨け
第2章 自分の資産は自分で守れ!
第3章 資産運用力は世界に学べ
第4章 マネー脳の鍛え方
第5章 大前式資産形成術
第6章 マネーの達人たちに学ぶ
終章 いよいよ日本の出番




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大前 研一 氏からの「30~40代の現状に満足していない」、「危機感を抱いている」、「上昇志向がどん欲である」などのビジネスパースンに向けての「再起動せよ!」とのエールの書


「休みたいならやめればいい」との日本電産社長の永守重信社長に関わる「ワーク・ライフ・バランス」論争が本書の「イントロダクション」の書き出し。


そこからいつもの大前節が、例えば、以下のように炸裂していく。


いまの日本の社会で中核的な役割を担っているはずの30~40代には、駆動力(トラクション)が全くない」とし、こんなに日本が内向き・下向き・後ろ向きの閉鎖的な状況となったのは明治維新以降初めてで、いわば日本全体がトラクションがなくなった『フリーズ』した状態だとと述べています。


そして、このような現状なので、志のあるビジネスパースンにとっては、大きなチャンスが到来しているとし、周囲が揃ってフリーズしてる状態で、自分が「再起動」してグローバルに通用する人材になれば、日本企業だけでなく、世界中どこへ行っても活躍できるはずと説いています。


すでにはじまっている新大陸(=デジタル時代の新しい経済社会)で生き延びていくためにグローバルに通用する人材になるべく、自分を磨け!と成功方程式について説いています


<<ポイント>>


30~40代のビジネスパースンに向けて、最新のビジネス潮流からフリーズした状態をしっかりと認識し、志を立て「ビジネス新大陸」での成功に向けてリスタートしていくための実践的なメソッドを説いています

「ウェブ2.0」時代がさらに深化する中間管理職が不要なフラット社会のなかで、これからのビジネスは、どう変わっていくのか?

 グーグルに象徴される「新大陸エクセレントカンパニー」の条件とは、どのようなものか? 

さらには、新たに20代の「物欲・出世欲喪失世代」が登場している中で、このような部下をどのように戦力化していくか?

また「ビジネス新大陸」のメシの種は、着眼点は、どこにあるのか? 

そして、これから再起動のなかで習得すべき「中年総合力」とは?。 ……等々、充実したボリュームとなっています。

本書:「サラリーマン「再起動」マニュアル 」です。

本書は、著者:大前 研一 氏にて、2008年9月に小学館 より発行されています。

サラリーマン「再起動」マニュアル
小学館
発売日:2008-09-29
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:18
おすすめ度:4.5
おすすめ度4 新大陸で生き抜くための心構えが書かれています。
おすすめ度5 目線を上げれば、背筋も伸びる
おすすめ度4 おーい?、陸が見えたぞ?、みんながんばれ?
おすすめ度4 300ページ超えの厚さに圧倒され
おすすめ度5 大前研一ファンはもちろん、全ての中高年サラリーマン必読の書!!

<<本書のエッセンスの一部>>

本書の帯には、以下のように書かれています。

日本が“フリーズ”している今こそ、自分を磨くチャンスだ!

こんな方には、ぜひ本書で「再起動」をおすすめします。

  • 「時間がない」が口癖
  • 発想力がなくプレゼンも苦手
  • お金をかけずに英語力を上げたい
  • 「ウェブ2.0」の意味がわからない
  • 部下の若手社員が指示に従わない

ビジネス新大陸の『メシの種』はここにある


本書は、「志のあるサラリーマンは、きつい仕事を厭わない」と題した[イントロダクション]にはじまり、5つのフェーズ[章]ならびに今日の社会的なニーズを先読みした新大陸の「メシの種」を論じた[エピローグ] とから構成されています。


ざっとした内容を紹介します。


第1章では、「なぜ今「再起動」が必要か? [現状認識]」
として、今の時代背景を分析し、見えない大陸=新しい経済の出現についてアナログからデジタルに、リアルからバーチャルへ、モルタル(現実の店舗)からクリック(サイバービジネス)への大きな転換期を迎えていると述べ、旧大陸の環境に過剰適応した30~40代のビジネスパースンが、新大陸で生き残っていくために、プロジェクトマネジメントができる人材が求められていることなど含めて「再起動」が必要となっているしています。

第2章では、「再起動」のための準備運動 [基礎編]」
として、これからの再起動に向けての準備運動として、タイムマネジメントの方法にはじまり、自己投資に関わる基本的な考え方や時代にマッチした生き方などを説いています。


第3章では、「「中年総合力」を身につける [実践編] 」
として、新大陸の時代のできるビジネスパースンに求められる要件・力量について「中年総合力」を身につけるとして、「プロジェクトマネジメント」の基本から、インプット力の重要性、といった点など交えて、第二の人生が開けるゼネラリストを目指せとそのために身につけておくべき能力について論じています。


第4章では、「 ”新大陸エクセレントカンパニー”の条件  [事業分析編]」
として、「デル」、「H&M」、「鴻海」などの企業事例など分析しながら、これからの『新大陸エクセレントカンパニー』にはどのような条件が必要かを論じています。


第5章では、「 「ウェブ2・0」時代のシー・チェンジ  [メディア編]」
として、「ウェブ2・0」時代にメディアがどのように変貌していくかを「放送」が「通信」のの一部になるとして、「ユーチューブ」の展望など交えて、このような潮流のなかで企業はどのように対応すべきかなどを論じています。


さらに「新大陸の”メシの種”はここにある」と題した[エピローグ] で、21世紀の世相の変化、世界を視野においた時にどのようなビジネスのニーズが拡大していくかについて展望しています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書は、まさにビジネスパースンに向けての「再起動せよ!」との強いエールで、ビジネスパースンには、良い刺激を与えてくれる『元気の出る本』と思います。


ただ、本書では、新大陸の社会の前提として自由主義の弱肉強食の世界として取り上げています。


しかしこの価値観もさらに見直すべき激変している環境下にあるように思います。


どうも自由主義の弱肉強食の世界が行き過ぎると今日のアメリカのような状況になる懸念があり、弱肉強食のサバイバル競争で成長してきた企業でも、社会的な影響から自然競争のまま放置できずに公的資金の注入が必要な統制の世界まで突き進むようなことがあるのでさらに新たな秩序を含むウェブ3.0時代を真剣に考えていくことが必要になっているように思います。


とは、言ってもビジネスパースンのこれからの生き方論としては、全くの正論で実に共感させられる本です。


<<まとめ>>


最近は、厳しく指導してくれる上司が減っているようですが、本書は、迫力を持ってそれでいいのかと厳しく叱正してくれるビジネスパースンの生き方についての良い啓蒙書となっています。


コストパフォマンスも優れたお奨めのビジネス書です。


なお本書の目次は、以下の内容です。
[イントロダクション] 志のあるサラリーマンは、きつい仕事を厭わない
フェーズ1 第1章 [現状認識] なぜ今「再起動」が必要か?
フェーズ2 第2章 [基礎編] 「再起動」のための準備運動
フェーズ3 第3章 [実践編] 「中年総合力」を身につける
フェーズ4 第4章 [事業分析編] ”新大陸エクセレントカンパニー”の条件
フェーズ5 第5章 [メディア編] 「ウェブ2・0」時代のシー・チェンジ
[エピローグ] 新大陸の”メシの種”はここにある




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