新型インフルエンザの感染拡大の影響で、ドラッグストアや薬局・薬店、コンビニの店頭からマスクが消えています。


Yahoo!オークションで、マスクが定価の10倍の金額とか100枚入りマスクを705,000円で落札したことなどが話題になっています。


マスクは、海外から取り寄せて購入することも可能ですが、今すぐ欲しいとの希望からすると3週間程度の納期が掛かってしまうようです。


確かに関西圏では、行き交う人が並みマスク着用といったマスク着用率が極めて高い状況になっています。


アメリカなどでは、マスク着用者自体を見かけることは、少ないという状況のようで、日本人独自の潔癖さを象徴しているようにも思われます。


アメリカなどの場合、マスクは、感染者が、自身のくしゃみなどによる他の人への飛沫感染を防止するために着用するという考えに対し、日本の場合には、それに加えて感染者からの感染を予防したいという思いからの着用になっています。


この現象は、広い意味の日本文化を象徴しているように思われます。


品質を磨き、危機に強い、日本固有の不確実性回避文化をテーマに新たな質を創造するあり方、我が国が将来、目指すべき方向性などを論じている本を紹介します


本書の「まえがき」で、「生活者の安全や安心を脅かす質問題、事故や事件の頻発の問題」、「我が国市場だけでしか通用しない高機能競争による製品進化を促すガラパゴス化、故障しない製品に慣れ、長期間メンテナンスなしで製品を使用し思わぬ事故を起こす質ホメオスタシスと呼ぶような現象」、「特にサービス産業で起きている高コスト体質」といった問題や現象の背景について以下のように述べています。


モノや時間に対する”あいまいさ”やリスクを嫌う高不確実性回避文化であり、一方で宗教やイデオロギーに縛られない相対主義の文化である

競争力の観点からの文化が強みに働くか、弱みに陥るかは、モデレータとしての質を取り巻く環境条件との組み合わせで決まる。

これを解明することで現代的文脈のもとでの競争力に直結した質のあり方や今後が見えてくる。」


<<ポイント>>


質マネジメントの視点から日本固有の不確実性回避文化について考察し、新たな質を創造するあり方を提言する本


  • 旬の時事を通じて「質(品質)」の基本概念・方法論を理解できるテーマ
  • 読み進めるうちに質マネジメントや品質学の高度な知識も身につく構成
  • 専門を問わず幅広い層の知識人にも深遠な品質論で応える教養書
  • 品質管理の実務で活躍する各界の専門家が最新情報を交えて執筆

といった観点から競争優位を保つ基盤となる質マネジメントの進化を意図して品質管理学会による企画発行されている「JSQC選書」の一冊になります。


本書では、国際比較研究を通じて明らかになった我が国の独特の文化特性について考察し、日本の強みと弱みのの源泉について解き明かしていく中から『高不確実性回避』という文化特性に注目し、クローズアップしています


また高不確実性回避』という文化特性がTOC(制約理論)、CS:顧客満足、生活満足度、SCM:サプライチェーンマネジメントといった品質管理に関わる特質にどのように関わってくるかを検証したのち“日本の時代”に向けての方向性や新たな質を創造するあり方について提言しています


本書:「我が国文化と品質」です。


精緻さにこだわる不確実性回避文化の功罪」との副題が付いています。


本書は、著者:圓川 隆夫 先生ならびに(社)日本品質管理学会の監修にて、2009年4月に日本規格協会より「JSQC選書」の一冊として発行されています。


我が国文化と品質―精緻さにこだわる不確実性回避文化の功罪 (JSQC選書)
日本規格協会
発売日:2009-04
発送時期:在庫あり。
ランキング:87247

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれています。


質にかかわる現在の問題点とこれからのあり方を、

日本文化に遡って考える-----

品質を磨き、危機に強い我が国固有の

不確実性回避文化とは?


本書は、8章から構成されています。


本書には、各種データのグラフ、概念図などを含むイラスト等の多数の図表が挿入され、本書の論旨の裏付けとしてわかりやすい展開となっています。


ざっと各章の概要を紹介します。


第1章では、「我が国で生まれた質哲学とイノベーション概念
と題して、我が国で誕生し、今やオペレーションズマネジメント上の競争優位を維持するためのグローバルスタンダードともなっている日本的文脈が生みだした質哲学、更には、イノベーションの概念について考察しています。


F.W.テイラーにより生み出された標準にはじまり、改善継続的改善デミングのPDCAサイクルSQC手法TQMなどの概念について概観しています。


また質に関わるイノベーションの概念では、「顧客志向」、「質をよくすればコストも下がる」、「源流管理」といった管理を取り上げ関連する手法も含めて解説しています。


さらに「見える化」と「ジャストインタイム」の概念についても詳解しています。


第2章では、「我が国の国際競争力から見た現在の問題
と題して、1980年代までのQCDの組織的改善努力などを含むオペレーションズマネジメントがうまく機能していた時代とは異なり、バブル崩壊から現在まで、変化した競争環境の中で、何が起こり、さらにそのことが我が国の質や生産性にどのような問題を引き起こしているかについて考察しています。


スイス国際経営研究所(IMD)の国際競争ランキングの推移から我が国のビジネス効率性の低下に着目し、「個人でリスクをとる経済文化」、「グローバリティあるいはオープンさ」という評価基準が世界の流れと齟齬(そご)をきたしていると分析しています。


さらにビジネス効率性の強みと弱み、生産性の国際比較を行いサービス産業の生産性の低さといった面について考察しています。


第3章では、「“モノ”への高不確実性回避文化、日本
と題して、改善努力を生み出した根源的な我が国の文化の特質は何かといった点について考察しています。


G.ホフステードの以下の国の文化を特徴づける「文化の4次元」(1.権力格差、2.個人主義と集団主義、3.男らしさと女らしさ、4.不確実性回避)による調査対象53カ国の比較調査の結果から我が国文化の特徴は、「権力格差」、「個人主義」が中位で、「男らしさ」、「不確実性回避」が強い社会とし、「不確実性回避」についての特徴を分析し、相対主義で技術にはしるといった:反論の紹介、米国から我が国導入された成果主義の功罪といった話題も交えて考察しています。


またこの章の最後に「経営理論と国の文化」と題した付録が添付されています。


ここでは、「テーラーシステム」、「マグレガーのX理論・Y理論と目標管理」、「オオウチのZ理論」、「マズロ−の欲求5段階説」などを解説しています。


第4章では、「改善努力の源泉とその強み、弱み
と題して、「不確実性回避」の高さが、「不良ゼロ、故障ゼロを目指した改善努力の源泉」であるとし、そのメカニズムと前提条件について解説しています。


また日本的改善モデルをベンチマークすることで生まれたE・ゴールドラットのTOC(制約理論)の概要を紹介し、さらにゴールドラットによる日本モデル批判について論ずると共に我が国文化の強み・弱みを考察しています。


第5章では、「CSの国際比較、厳しい顧客が我が国の質を鍛えた
と題して、「不確実性回避」傾向が強いという我が国の文化が消費者や顧客にはどのように働いたかをCS顧客満足度の生成メカニズムとの関係から考察しています。


CSについての国際比較、国の文化のCSへの影響、さらには個人レベルでの文化とCSの関係といった観点から考察しています。


第6章では、「幸福感、IMDランキングも文化の影響を受ける
と題して、「不確実性回避」傾向が強いという我が国の文化が前章のCSだけでなく、生活満足度幸福感といった点にも負の影響を及ぼしているという側面について考察しています。


またこのような文化の影響は、IMD国際競争力ランキングにも影響を与えているとし、我が国はIMD国際競争力ランキング上位を目指すべきか?について世界金融危機の問題を取り上げ論じています。


第7章では、「オペレーションマネジメント性能と経営成果、そして文化
と題して、SCM:サプライチェーンマネジメントの事例を取り上げ、現場力に支えられたオペレーションマネジメントとその経営成果との関係について解明し、SCM性能について、東京工業大学と(社)日本ロジェスティック協会で共同開発されたSCMロジェスティックスコアカード(LSC)に基づく評価を交え、他国との比較からマネジメント上の弱点を明らかにしています。


またこのことに我が国の文化が関わったかを実証データと共に考察しています。


さらに組織成熟度と認識ギャップに関するデータ等に基づいて、他国がマネできない組織的改善を経営成果に直結させ、うまく活かすためには、マネジメント力が必要不可欠と説いています。


第8章では、「コストから機能・質、そしてデザインの時代へ
と題して、これからのコストから機能・質、そしてデザインの時代とし、このような時代にマネジメント力の強化に加え、我が国文化の特徴を引き出すために新たな質の創造に関わるどのようなものづくりのアイデンティティを再確立し、これからの時代にあった経済文化を創出すべきかを論じています


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、質にかかわる現在の問題点とこれからのあり方を、日本文化の特質に遡って考察しています。


本書では、国際比較研究を通じて明らかになった我が国の独特の文化特性について考察し、日本の強みと弱みのの源泉について解き明かしていく中から『高不確実性回避』という文化特性に注目し、クローズアップしています。


さらにこの『高不確実性回避』という文化特性がTOC(制約理論)、CS:顧客満足、生活満足度、SCM:サプライチェーンマネジメントといった質マネジメントに関わる特質にどのように関わってくるか等を検証したのち“日本の時代”に向けての方向性や新たな質を創造するあり方について提言しています


<<まとめ>>


本書は、職種等を問わず、質マネジメントに関心があるビジネスパースンには、読んで頂きたい一冊です


なお本書の主要目次は、以下の内容です。
第1章 我が国で生まれた質哲学とイノベーション概念
第2章 我が国の国際競争力から見た現在の問題
第3章 “モノ”への高不確実性回避文化、日本
第4章 改善努力の源泉とその強み、弱み
第5章 CSの国際比較、厳しい顧客が我が国の質を鍛えた
第6章 幸福感、IMDランキングも文化の影響を受ける
第7章 オペレーションマネジメント性能と経営成果、そして文化
第8章 コストから機能・質、そしてデザインの時代へ






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日本品質管理学会が監修した質マネジメントの深化の観点から監修した新しい『JSQC選書』のシリーズが2008年9月に日本規格協会から発行されています。


本日、紹介するのは、この「JSQC選書 4」になります


SSM(Stress-Strength Model:ストレス −ストレングスモデル)とは、製品やシステムに発生する故障・不具合・不安全などの発生メカニズム(因果連鎖)の知識を、設計・計画時のトラブル予測・未然防止に活用するための構造的に表現するモデルのこと。


本来、ストレス −ストレングスモデルの言葉は、SS曲線(応力−ひずみ)といった材料強度学の材料の破損に関して表現されているが、本書で対象としているのは、設計・計画の要因とストレス要因に基づくトラブルの因果の連鎖を表現するモデルをして開発され、トラブル知識の構造化のために確立されたモデルになります、


<<ポイント>>


トラブル予測・未然防止には、以下の3要素が必要


  1. 使える知識の整理
  2. 知識を使っての未然防止の仕組みの整理
  3. それらを利用できる人の教育

質マネジメント信頼性工学に関係して、FMEA(Failure Mode and Effect Analysis:故障モード・影響解析)、FTA(Fault Tree Analysis:故障の木解析)、ワイブル解析などのリスク解析、統計手法があり、それらの手法を活用してトラブル予測・未然防止を実現するには、その固有技術に関するトラブルの経験、知識が必要となります。


上記のような観点から、製造業における製品やシステムの故障・不具合・不安全などを取り上げ、設計、生産技術、品質保証、購買、設備保全など製造業の様々なモノづくり業務の「設計・計画」において、トラブルを未然に防止するための知識を整理・活用するSSMによる知識マネジメントについて解説している本を紹介します。


設計者は、多忙な日程の中で、過去に発生した製品の失敗に関する記録などの情報の中から現在、設計・計画している仕様において、どのようなトラブルが起こり得るかをどのように判断したら有用かを知りたいとのニーズがあります。


その解決アプローチとしてSSM (Stress-Strength Model)の手法を解説し、モノづくり業務の設計・計画における未然防止のための知識を整理・活用する方法を説明しています。


本書:「トラブル未然防止のための知識の構造化」です。


SSMによる設計・計画の質を高める知識マネジメント」との副題が付いています。


本書は、著者:田村 泰彦 氏、ならびに(社)日本品質管理学会の監修にて、2008年9月に日本規格協会より発行されています。



<<本書のエッセンスの一部>>


本書は、7章から構成されています。さらに巻末にFMEAFTAの概要解説が補足として掲載されています。


本書の概要を紹介します。


第1章では、「設計・計画におけるトラブル予測・未然防止
として、設計・計画におけるトラブル未然防止の重要性の確認に始まり、様々な設計・計画業務や設計・計画プロセスなどを仕様の立案時の流れについて分析した上で設計の質を高める観点から、トラブル予測・未然防止のためには、トラブルに関する知識および対象に関する知識が整備され、設計者もそれを活用できる思考能力を備えていることの必要性を説いています。


第2章では、「トラブル予測・未然防止に必要な知識
として、「トラブルに関する知識」および「対象に関する知識」について具体的にどのような知識が必要かを説明し、これらの知識の差が予測の差につながるとした上で多数のトラブル情報の例を挙げ、トラブル情報データベースが用意されていたとしても使ってもらえないデータベースの問題点などあげて役立つためのトラブル情報データベースの作成の体系化が必要なことを強調しています。


第3章では、「知識の構造化の概要と意義
として、知識を構造化することの意義、メリットから、構造化知識の獲得と活用について、トラブルに関する知識運用モデルのフローで説明しています。トラブルに関する知識をうまく活用して設計・計画の質を高めるには、トラブルに関する知識の『抽象化』と『具体化』を繰り返すことが重要としています。


第4章では、「トラブルに関する知識の構造化
として、トラブルに関する知識をどのように構造化していけば良いかの方法を解説しています。とくに知識の再利用性を考慮するの重要性を説き、種々のトラブル情報からどのように知識の構造化を進めるかについて不具合事例、FT図、FMEA表からの知識の構造化を解説し、 特に本書のテーマでもあるSSM による知識構造化について具体例を交えて詳細に解説しています。


第5章では、「対象に関する知識の構造化
として、「対象に関する知識の構造化」とは、解析者が、解析ニーズに沿ってトラブルに関する特徴を漏れなく抽出できるように、設計・計画アイテムに関係するトラブルに関する特徴を収集、分類、階層化、相互関連づけし特徴概念の体系を整備することと確認した上で、アイテムの仕様に関する知識の構造化の方法ならびにSSMを利用した対象に関する知識の構造化の方法について解説しています。


第6章では、「構造化知識を活用したトラブル予測・未然防止
として、設計・開発立案時のトラブル予測・未然防止の進め方について解説しています。詳細には、再発防止チェックリスト支援ソフトウェアFMEAFTAへの活用方法について解説し、さらにその活用の全体像についてまとめています。


第7章では、「知識の構造化によるトラブル未然防止活動の実践」
として、SSMによる構造化知識を活用したトラブル未然防止活動の実践例が解説され、そのメリットについて、1.品質問題撲滅、2.設計プロセス改革、3.技術情報管理、4.技術者スキルアップ の各視点から取り上げ説明しています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書は、製品やシステムの故障・不具合・不安全などを取り上げ、設計、生産技術、品質保証、購買、設備保全など製造業の様々なモノづくり業務の「設計・計画」において、トラブルを未然に防止するための知識を整理・活用するSSMによる知識マネジメントについて事例を交えて詳細に解説しています


<<まとめ>>


本書は、技術者、技術責任者からとくにトラブル未然防止に関心がある技術管理、システム開発などの関係者から質マネジメントに関心があるビジネスパースンには、おすすめの一冊です


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 設計・計画におけるトラブル予測・未然防止
1.1 設計・計画におけるトラブル未然防止の重要性
1.2 様々な設計・計画業務
1.3 設計・計画プロセス
1.4 設計・計画時の未然防止の考え方
1.5 トラブル予測思考を構造化してみよう
第2章 トラブル予測・未然防止に必要な知識
2.1 トラブルに関する知識
2.2 対象に関する知識
2.3 知識の差は予測の差を生む
2.4 トラブル情報は宝の山か?
2.5 使ってもらえないトラブル情報データベース
第3章 知識の構造化の概要と意義
3.1 知識を構造化しよう
3.2 知識の構造化のメリット
3.3 構造化知識の獲得と活用のフロー
第4章 トラブルに関する知識の構造化
4.1 知識の再利用性を考えよう
4.2 知識の構造化の進め方
4.3 SSM による知識構造化
4.4 トラブルに関する構造化知識と情報基盤
第5章 対象に関する知識の構造化
5.1 対象に関する知識の構造化
5.2 アイテムの仕様に関する知識を構造化する
5.3 SSMを利用した対象に関する知識構造
第6章 構造化知識を活用したトラブル予測・未然防止
6.1 構造化知識を活用した再発防止チェックリスト
6.2 支援ソフトウェアを用いた構造化知識の活用
6.3 構造化知識を活用したFMEA
6.4 構造化知識を活用したFTA
6.5 構造化知識の活用システム
第7章 知識の構造化によるトラブル未然防止活動の実践
7.1 SSM によるトラブル未然防止活動の実践例
7.2 SSM を活用した様々な未然防止活動の例
7.3  SSM による知識の構造化のメリット
捕足−FMEAとFTA






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日本品質管理学会が監修した質マネジメントの深化の観点から監修した新しい『JSQC選書』のシリーズが2008年9月に日本規格協会から発行されています。


本日、紹介するのは、この「JSQC選書 3」になります。


の重要性に関して、本書の編著者は、「まえがき」で以下のように述べています。


は、生産者と消費者のお互いが共通の認識として理解し合える思想であり、共通語である。経営トップは、このことを十分に理解し、全組織、全従業員に徹底しなければあんらない。企業不祥事を発生させている企業の経営者の多くは、を軽視した結果といえる。を軽視することは、すなわち消費者を軽視していることである。

すべての経営者は、今一度、を第一とするマネジメントの重要性に気付こう


<<ポイント>>


を第一とした人材育成とは、一体どのようなものかを分かり易く説いています。


本書のタイトルを「を第一とする人材育成」とした理由について本書の編著者は、以下のように述べています。


人材開発、人材教育、キャリア形成、リーダーシップ、モチベーション、人事評価、人事異動、インセンティブといった人材開発の一般論に終わらず、質を基軸に置いた人の育成に焦点を当てたことによる。


不易流行と言いますが、世の経営環境は、変化したとしても、不易の部分、すなわち変わらないものは、の大切さとして、このことをお客様の視点で考えることができる人材の大切さと説いています。


とくに経営トップから現場の第一線までが、の向上を最優先にQCD(Quality・Cost・Delivery)のレベルアップを実践できる経営体質を確立するための、を第一とする人材育成のあり方を提言しています


本書:「質を第一とする人材育成」です。


人の質、どう保証する」との副題が付いています。


本書は、編著者:岩崎 日出男 先生にて、岩崎先生、澤田 潔 氏、武石 健嗣 氏の執筆にて、2008年9月に日本規格協会より、「JSQC選書」の3巻として発行されています。


質を第一とする人材育成―人の質、どう保証する (JSQC選書 3)
日本規格協会
岩崎 日出男(編さん)
発売日:2008-09
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:129729

<<本書のエッセンスの一部>>

本書は、11章から構成されています。全般的に概念図などの図表が挿入され、分かり易い解説となっています。

ざっとした概要を紹介します。


第1章では、「経営トップがまず質管理を学ぶべきである」
として、質管理の定義ならびに経営におけるの重要性を確認した上で、石川馨先生が挙げた質管理の8つの役割などを引いて経営者の位置づけが質管理において重要で、そのためトップ自らが現場から質管理を学び、必要性の十分な理解のもと強い信念を持って質管理を推進することの意義を説いています。


第2章では、「人材育成こそが質管理
として、人が育たなければ質管理はできず、市場において評価されるを提供するために質管理のための教育カリキュラムや時間に対する投資が必要とし、また昨今の不祥事とも関連づけて質管理技術者の育成がおろそかなためとし、質管理は教育で教育に始まり教育で終わると人材育成の重要性を確認しています。さらに質管理は人事部門とかに任せるべきものでなく、現場をよく知り事実を正しく把握させる教育がとくに大切と説いています。


第3章では、「学び教えなければならない質管理の技術
として、質技術を自然科学・工学の知識をもとに、顧客満足を質レベルで達成するための技術との定義に基づき、質管理のための技術とはどのようなものかを1.各種要素技術と量産化技術、2.量産化に向けての質確保の技術、(略)18.質を軸とした部門間調整の技術との18の技術要素を提示し、それらの技術による質管理推進のための能力について(1)全社TQM推進に関する能力、(2)質保証(QA)システムの運用能力、(3)質問題解決の技術能力の体系に18の質技術要素をまとめて整理して解説しています。


第4章では、「質管理技術者が育たない要因」
として、質管理技術者が育たない要因について列挙解説し、それらは、1.教育・OJTを含めた組織的な要因、2.対象となる質技術の可視化に関する要因、3.標準化や共有化などの仕組みに関する要因にわけて問題を分析しています。


第5章では、「質管理の知識をどのように教えるのか」
として、質管理技術者を育成するための教育プログラムについて解説しています。その社内外の代表的な品質管理教育コースと教育内容、階層別の教育のポイント、またデータ解析のために必要な統計的手法教育についてのポイントなど解説しています。


第6章では、「質技術の人材育成」
として、長期的技術戦略、質管理技術者育成の教育体系の整備、質技術の伝承に対する貢献度、さらには、質管理技術者に対する評価システムといった質技術の人材育成に関して整理し解説しています。


第7章として、「質を第一とする人材育成システムの要件」
として、これまでの日本品質学会、(財)日本科学技術連盟、日本規格協会などでの質管理教育を概観し、これからの人材育成を強化するために必要な教育システムの要件などについて提示しています。


第8章では、「QC サークルは人材育成」
として、QCサークル本部編による『QCサークルの基本』からQCサークル活動の定義を確認した上で、QCサークルが人材育成の重要な要素となっている6つの特徴を総括し、現場におけるQCサークル活動が人材育成に大きく貢献しているとQC的ものの見方・考え方の9項目がQCサークル活動を通して体得できることなど含めて解説しています。


第9章では、「問題解決の実践こそ人材育成の本質」
として、ここでは、問題をあるべき姿と現状との差と定義した上で問題・課題の解決に必要な能力の本質について分析し、8つの問題解決実践力の評価項目、QC手法の有効な活用がどのように問題解決の場面で寄与するかなどを考察しています。


第10章では、「人材育成の企業事例」
として、質を第一とする人材育成を実践している企業の事例として、株)ジーシーならびにコニカミノルタグループの人材育成に関わる活動や仕組みについて解説しています。


第11章では、「質を第一とする人材育成は社会に対する企業責任」
として、能力を支援する教育プログラムの開発を経営方針として、中長期的に取り組むべき姿勢が経営TOP層に望まれ、質管理技術者を育てることが社会に対する企業責任と述べています。


<<本書で何が学べるか?>>


昨今の企業不祥事などの背景に、多くの企業ではコストダウン、生産性向上、受注確保、売上げ増を追求し、質の保証が二の次になっていることがあると指摘した上で、『質を第一とする人材育成』について、経営トップから現場の第一線までが、質を第一とする考え方を実践するための、人材育成の重要性からそのための教育プログラムまでを企業の事例も交えて解説しています


<<まとめ>>


本書は、経営トップから管理者さらには、質マネジメントに関心があるビジネスパースンには読んで頂きたい一冊です。


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 経営トップがまず質管理を学ぶべきである
1.1 経営における質の重要性
1.2 経営者の質に関する責任は重大である
1.3 経営者は現場から質管理を学べ
第2章 人材育成こそが質管理
2.1 人を育成していない企業に質管理はできない
2.2 質管理は教育である
2.3 教育に金を惜しんではならない
2.4 人事部に質教育を任せるな
2.5 質管理は現場で学べ
第3章 学び教えなければならない質管理の技術
3.1 質管理のための技術
3.2 質技術能力からの分類
第4章 質管理技術者が育たない要因
4.1 教育・OJTを含めた組織的な要因
4.2 質技術の可視化に関する要因
4.3 標準化や共有化などの仕組みに関する要因
第5章 質管理の知識をどのように教えるのか
5.1 質管理の教育内容
5.2 階層別教育
5.3 データ解析に必要な教育
第6章 質技術の人材育成
6.1 質技術の文化醸成
6.2 質技術伝承のための仕組みの確立
6.3 質技術教育の推進
6.4 質方針の明確化と育成戦略
6.5 教育研修による質技術者の人材育成
第7章 質を第一とする人材育成システムの要件
7.1 人材育成の体系化の整備
7.2 教育体系の整備
7.3 質技術の可視化
7.4 過去の経験活用から学ぶ仕組みの充実
7.5 モチベーションの高揚
7.6 人材育成こそ経営の最重要施策
第8章 QC サークルは人材育成
8.1 QC サークル活動がもつ六つの人材育成要素
8.2 QC サークルを実践するために必要な要件
第9章 問題解決の実践こそ人材育成の本質
9.1 問題の分類を認識する
9.2 問題解決の手順をマスターする
9.3 問題解決実践力の評価ポイント
9.4 問題解決の実践に必要な能力
9.5 QC手法のうまい使い方
第10章 人材育成の企業事例
事例1 (株)ジーシー
事例2 コニカミノルタグループ
第11章 質を第一とする人材育成は社会に対する企業責任
11.1 人材育成と企業の社会的責任
11.2 人材育成のフレームワーク






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日本品質管理学会が監修した質マネジメントの深化の観点から監修した新しい『JSQC選書』のシリーズが2008年9月に日本規格協会から発行されています。


本日、紹介するのは、この「JSQC選書 2」になります。


TQM(Total Quality Management)では、方針管理日常管理について、方針管理は、品質の向上を狙いとした活動、日常管理が品質の維持を狙いとした活動と分けています。


本書では、方針管理日常管理は、相互補完関係にあり、方針管理と日常管理のいずれか一方に偏重させることなく統合的に実施されるべきであるとの観点から、日常やるべきことをきっちりと実施するという:「日常的に実施される業務(職務)の維持管理・改善活動が日常管理である」との考え方に立脚して日常管理の基本と実践を説いています。


<<ポイント>>


日常的に実施される業務(職務)の維持管理・改善活動が日常管理である」との観点から日常管理の基本と実践を解説


本書の「まえがき」で著者も『最近の目に余る企業の偽装・不祥事から過失によるリコールや質問題も相次いで発生しているが、「やってはならないことをやってしまう」、「やらなければならないことがやられていない」が日常茶飯事になっているとし、「愚直なまでに、環境変化に対応して、やるべきことをきっちりとやる」という日常的活動の維持管理・改善活動が徹底していかなければ、イノベーションや自己変革はとても実現できない』と述べています。


業種・産業を問わず顧客の信頼と支持を獲得するためには、“やるべきことをきっちりやる”誠実さと継続性を日常管理において徹底することが、その第一歩と説いています。


計画は、なかなか計画通り達成できないものですが、この計画通り達成できるできるようにSDCA、PDCAのサイクルを回すための基本のマネジメントとしての日常管理について、本書では、日常的活動の維持管理・改善に積極的に取り組むことの重要性を説き、効果的・効率的な実践のあり方を幅広い層に向けて解説しています。


本書:「日常管理の基本と実践」です。


日常やるべきことをきっちり実施する」との副題が付いています。


本書は、本書は、著者:久保田 洋志 先生にて、日本品質学会の監修にて、2008年9月に日本規格協会より、「JSQC選書」の第2巻として発行されています。


日常管理の基本と実践―日常やるべきことをきっちり実施する (JSQC選書 2)
日本規格協会
発売日:2008-09
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:143574

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の第1章の「はじめに」で日常管理の重要性についての言及を断片的ながら一端を紹介すると、例えば、以下のように述べています。


  • 各職場の第一線の人々が使命感と責任感をもって、日常管理の定常業務で”やるべきことをきっちり実施する能力”は、現場力であり、日常管理の課題である。
  • 製品の質に関わるほとんどの問題は、日常管理が不備であるために”日常業務でやるべきことがきっちり実施されていない”ことに起因している。
  • 偽装・隠蔽は情報公開の課題であると共に定常業務の日常管理の課題である。

本書の内容をざっと紹介します。


本書は、6章から構成されています。


第1章では、「はじめに」
として、今の時代における日常管理の重要性からシステムとしての特性と日常管理との関係について、プロセスアプローチとシステムアプローチの考え方、SDCA、PDCAの管理サイクルなどシステムの持つ相互関連性、環境順応性、環境適応性、階層性という特性との関わりについて組織的体系的活動と日常管理として解説しています。


第2章では、「日常管理の基本」
として、日常管理活動の業務機能展開と管理項目への展開にはじまり、事前調整手段としての標準化、処理プロセスのアウトプットコントロール、インプットの標準化、さらには変化への対応などの日常管理活動の基本について解説しています。


第3章では、「日常管理の基本条件と整備」
として、日常管理の重点化した基本条件の整備について、5S 、見える化、変化点管理、段取りと後始末、異常処理と例外管理を取り上げ、その概要、効果的な活動のポイント、留意点などを解説しています。 >

第4章では、「日常管理と改善」
として、業務の標準化とシステム化が形骸化せず、効果的・効率的な日常的活動を持続的に推進するとの観点から、改善のための問題の発見と解決に対するアプローチ、再発防止活動と未然防止活動、プロアクティブな改善活動、日常管理と小集団活動の関係、日常管理の基盤となる人材育成について変化への対応能力を向上させる要点を解説しています。


第5章では、「職能部門別の日常管理のポイント」
として、部門特有の専門性を活かしながら、部門横断的業務遂行とを両立させた観点からの職能部門別の日常管理のポイントを営業部門、製造部門、開発部門、調達部門、管理・間接部門について解説し、経営諸要素に対する日常管理のポイントについて、質管理、原価管理・利益管理、納期管理、労務管理、安全業務管理を取り上げ解説しています。


第6章では、「おわりに」
として、効果的・効率的日常管理を実践するための管理者、経営者の役割、効果的・効率的日常管理実践のための重要なポイントについて解説しています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書では、最初に偽装・隠蔽、顧客の要求と企業間競争が厳しい状況といった今日の企業が置かれた社会的環境について概観した上で、企業における日常管理の重要性について改めて確認しています。


本書では、「日常的に実施される業務(職務)の維持管理・改善活動が日常管理である」との観点から日常管理の基本と実践を解説しています。


日常管理の基本から職能部門別の日常管理のポイント、および日常管理の改善までを分かりやすく解説しています。
 


<<まとめ>>


本書は、現場力を高めたいと考えておられる企業の経営者、管理者の方々から、質マネジメントに関心があるビジネスパースンには、是非、読んで頂きたい一冊です


なお本書の概要目次は、以下の内容です。
第1章 はじめに
1.1 日常管理の重要性
1.2 組織的体系的活動と日常管理
第2章 日常管理の基本
2.1 日常管理活動の展開
2.2 日常管理の事前調整手段としての標準化
2.3 処理プロセスの標準化(プログラム化)
2.4 アウトプット側面の標準化と統制(アウトプットコントロール)
2.5 インプットの標準化
2.6 変化への対応
第3章 日常管理の基本条件と整備
3.1 5S
3.2 見える化
3.3 変化点管理
3.4 段取りと後始末
3.5 異常処理と例外管理
第4章 日常管理と改善
4.1 改善のための問題の発見と解決に対するアプローチ
4.2 再発防止活動と未然防止活動
4.3 プロアクティブな改善活動
4.4 日常管理と小集団活動の関係
4.5 日常管理の基盤となる人材育成
第5章 職能部門別の日常管理のポイント
5.1 営業部門
5.2 製造部門
5.3 開発部門
5.4 調達部門
5.5 管理・間接部門
5.6 経営諸要素に対する日常管理のポイント
第6章 おわりに
6.1 効果的・効率的日常管理を実践するための管理者の役割
6.2 効果的・効率的日常管理実践のポイント
6.3 日常管理に対する経営者の関心と関与





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農薬やカビ毒に汚染された事故米を食用に不正転売していたという驚くべき事件が発覚し、問題の会社の社長による「お詫び及び釈明」とする文書が発表されています。


自分がその業界で業を営む上で、「これだけは、絶対にあってはならない」との倫理や顧客との信頼に関わる暗黙の了解となるモラルがいとも簡単に捨て去られ、「もうかることなら、またばれなければ、なんでも」というところまで突き進んでしまった病んだトップを生み出してしまった根は、今日の社会的な背景にあるのかと思われます。


事業者としての誇り、使命、顧客との信頼の絆といった基本的なモラルも変化してきているのかと危惧されます。


また権限を持っている行政の責任が曖昧なことや、登場する関係者も自分の保身が中心で、不正監視の役割が現実に機能していないことも大きな問題です。


食の安全の問題は、国民の生命に関わること、こうなると、性悪説に立脚しての再発防止策の仕組みがしっかりと構築されることに注目していく必要があります。


さて、日本品質管理学会が監修した質マネジメントの深化の観点から監修した新しい『JSQC選書』のシリーズが日本規格協会から発行されています。


本日、紹介するのは、この「JSQC選書 1」になります。


成熟経済社会のいまこそ魅せる日本のゆるぎない質力、質魂!』と題して、表紙の折返し部にこの『JSQC選書』の考え方について、1980年代に我が国が”品質立国"など評価された背景に競争優位要因として、『質重視』の考え方が企業内に浸透していたが、昨今、我が国の産業界の競争力低下を危惧し、成熟経済社会に求められる品質論を提示するとして、以下のように述べています。


この『JSQC選書』では、競争優位を保つ基盤としての”質”の意義を再認識し実践に活かしていただくために、”質”にかかわる基本的な概念・方法について時事を交えて解説します。」


<<ポイント>>


質マネジメント』の第一人者の飯塚 悦功先生が今日の時代に対応した品質立国日本の再現に向けての処方を説いています


高度成熟経済社会の今にふさわしい品質立国日本の再現に向けての処方のための質マネジメントの取組を“Q-Japan”(Quality Japan)と命名し、“Q-Japan”の実現を説いています


1980年代に高品質を基盤に我が国が経済成長を成し遂げた要因を考察し、成熟経済社会となった現在とのギャップを分析した上で、「質」を中心に成功し続ける重要なポイントを解説しています


本書:「Q-Japan」です。


よみがえれ、品質立国日本」との副題が付いています。


本書は、著者:飯塚 悦功先生にて、日本品質管理学会の監修にて、2008年9月に日本規格協会より、「JSQC選書」の第1巻として発行されています。


Q-Japan―よみがえれ、品質立国日本 (JSQC選書 1)
日本規格協会
発売日:2008-09
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:51931

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれています。


新・質の時代

のいまこそ、

”質”をトコトン極める!

−新しい時代に放つ教養講座


本書の内容をざっと紹介します。


本書は、7章から構成されています。


第1章では、「品質立国日本はどこへ」と題して、”品質立国日本”の相対的地位低下について、かっての品質立国日本のTQCの活動などの意義を概観するとともに、事例を交えて、地位低下の原因を分析し、成熟経済社会における産業構造の変化に伴う産業競争力優位要因の変化、事業収益構造に追随できなかったためと述べています。


第2章では、「成熟経済社会への変化」と題して、成熟経済社会へのパラダイムシフトについて2つの切り口から考察しています。第1に競争優位要因の変化(すなわち、事業において競争優位に立つために必要な能力・側面の変化)、第2に経済構造の変化(すなわち、事業の構造、役割分担、競争構造の変化で、例えば、アジアへの生産シフト、コスト構造の変化、生産−消費地関係の変化、生産委託の変化など)です。とくにこれらの変化の時代(=「新・質の時代」)に対応すべき質マネジメントの課題を取り上げ解説しています。


第3章では、「品質立国日本再生への道」と題して、“Q-Japan”構想の骨子について解説しています。そのエッセンスは、以下の3点の基本施策からなる構想。


  1. 時代が求める”精神構造”の確立---第4章で詳細解説
  2. 産業競争力”という視点での質の考察---第5章で詳細解説
  3. 社会技術”のレベル向上---第6章で詳細解説

以降の第4章~第6章で上記の各要素が詳しく解説されるとの構成になっています。第4章から第6章が本書の中核でもあります。


冒頭に取り上げた話題とも関連して興味深いところでは、第4章で、「4.4 事故・不祥事を起こす組織の特徴」は、以下の共通の特徴があるのではないかとして取り上げられています。1.内向き企業、2.内部コニュニケーション劣悪企業、3.属人的意志決定組織、4.哲学レス企業。まさに共感を覚えます。


また第7章では、「持続的成功を支える行動原理」と題して、どのような経済・経営環境下にあっても事業として継続的に成功するための必要な行動原理について質アプローチの観点から1.質中心、2.人間尊重、3.自己変革などの軸について解説しています。


第8章では、「おわりに」として、改めて質マネジメントとは、「(顧客)価値創造・提供のマネジメント」を確認した上で、質マネジメントの5段階の成熟度レベルについて解説しています。最後に価値創造能力向上のための以下の4つの提言で結んでいます。


  1. 取り戻せ、品質立国日本の精神構造
  2. 自律せよ、先頭に立つ勇気をもて
  3. もつべき能力像(競争優位要因)を認識せよ
  4. 賢い組織になれ

<<本書で何が学べるか?>>


今日の我が国の現状に合致した競争優位を保つ基盤としての”質”を中心とした企業が成功し続ける重要な質マネジメントを基軸としたポイントについて解説しています


新・質の時代競争優位のための価値を創造し、提供するマネジメントとしての質マネジメントの中核の考え方が分かり易く説かれています。


日本、質マネジメントに対する筆者の強い思い入れが滲み出た本になっています。


<<まとめ>>


本書は、自社の”質”に関して、問題意識や危機感を感じておられるビジネスパースン、ISO 9001からの質の更なる深化のニーズを感じておられる関係者には、是非、読んで頂きたい一冊です


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 品質立国日本はどこへ
1.1 日本はどうしたのですか?
1.2 日本の地位の低下
1.3 品質立国日本−TQCとは何だったのか
第2章 成熟経済社会への変化
2.1 パラダイムシフト
2.2 質マネジメントの課題
第3章 品質立国日本再生への道
3.1 時代は変わっても
3.2 Q-Japan 構想
第4章 時代が求める精神構造の確立
4.1 失われた精神構造の復活
4.2 新たな精神構造の獲得
4.3 成熟経済社会に必要な精神構造
4.4 事故・不祥事を起こす組織の特徴
4.5 求められる組織文化
第5章 競争力という視点での質の考察
5.1 競争力という視点
5.2 競争優位要因
5.3 日本人の競争優位要因
5.4 成熟経済社会の事業成功要因
5.5 JIS Q 9005
5.6 競争優位のためのQMS 構築
5.7 我が国が注力すべき産業分野
第6章 社会技術のレベル向上
6.1 社会技術
6.2 社会技術の確立・レベルアップに必要な要件
6.3 社会技術としての医療安全
6.4 社会技術の意義
6.5 社会技術の形成
第7章 持続的成功を支える行動原理
7.1 質アプローチの再認識
7.2 質中心
7.3 人間尊重
7.4 自己変革
第8章 おわりに





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医療においては、医療事故や医事紛争などの問題も多く、医療不信は深刻な社会問題になっている。これらを"質問題”と考えると、その解決には質管理(質マネジメント)の考え方や手法が有効である

 しかし”医療は特殊である”あるいは”質管理は医療に適用しにくい”という考え方が医療界にも質管理界にもあり、医療界への質管理の導入は困難である。その理由は、相互理解の努力が不足しているだけでなく、理解しようにも相互の分野の用語や概念の理解が困難だからである。また、同じ用語を用いても、定義や意味が異なる場合が多いからである。

 本事典出版の目的は、医療と質管理の相互の基本的な用語や概念を統一して標準的用語解説の基礎とし、医療界への質管理、総合的質経営・総合的質マネジメント(TQM:Total Quality Management)の展開を推進することである。」


と「まえがき」で本書の出版の目的が説明されています。

本日は、医療の質向上を目指す医療従事者必携とも言える実用的な事典について紹介します。

本書:「医療の質用語事典」です。

本書は、飯田 修平先生、飯塚 悦功先生棟近 雅彦先生の監修により、医療の質用語事典編集委員会による編著にて、2005年9月に日本規格協会より発行されています。

本書は、2006年度 日経品質管理文献賞を受賞しています。

本書では、122の用語が取り上げられ、解説されています。

本書の用語事典としての構成は、最初に用語の見出しが項目として取り上げられ、見出しの用語の下に対応する英語が記載されています。こまでの部分が見出しで、一部対応する参考文献があるものは、関係する文献番号が右上に記載してあります。

区切り線により見出しと本文が区切られてあります。

用語解説の本文は、以下のような構成となっています。

用語の解説では、項目毎に一部異なりますが、以下のような段落見出しがつけられ、用語の解説がされています。

  • 定義
  • 意義
  • 質保証の意義
  • 医療での適用
  • 医療における意義
  • 関連用語の説明

本書の概要を出版社では以下のように説明しています。

  •  医療への効率的・効果的な質マネジメントの導入や円滑な医工連携の阻害要因“言葉の壁”と“文化の壁”の払拭に大いに役立つ一冊
  •  医療の質保証に関心のある医療従事者に必要な用語を,単に定義だけでなく,質保証の視点から見た用語のもつ意義や医療従業者になじみの薄い用語については“医療での適用のポイント”などの説明も充実
  •  医療と質マネジメントの基本的な用語や概念などを体系立てて理解しやすく構成しているので、組織内の教育・研修時のテキストとしても最適!
  •  見出し項目122語について,医療と質管理の両分野の立場から,正確,かつ,分かりやすく解説!

本書は、医療安全ならびに医療の質向上に関心を持っている方や,現在,医療の現場で医療の質向上に尽力されている安全管理担当者や管理職の方々には,必読の一冊かと思われます

医療の質用語事典
日本規格協会
医療の質用語事典編集委員会(著)
発売日:2005-09
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:173197


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 基本概念 (52語)
 *質
 質/医療の質/医療経営の質/組織の質/質マネジメント/質保証/など
 *顧客・要求
 顧客/患者の権利
 *製品・サービス
 製品・サービス/医療/診療/看護/薬剤関連業務
 *組織
 組織とその経営/経営理念/インフラストラクチャー
 *管理
 PDCAサイクル/事実に基づいた管理/根拠に基づいた医療/後工程はお客様/指標 /満足度/アウトプット・アウトカム/ほか
 *改善
 改善/問題解決
 *その他
 質マネジメントの歴史/CSR/医療制度/医療保険制度ほか
第2章 質マネジメント(45語)
 *マネジメントシステム
 マネジメントシステム/質マネジメントシステム/TQM/医療連携/チーム医療ほか・質マネジメント(QM)要素・管理
 日常管理/方針管理/経営要素管理/診療計画/インフォームドコンセント/症例検討会/臨床検査/トレーサビリティほか
 *文書化・標準化
 文書化/質マネジメントシステム文書/医療における標準化/作業標準/クリニカルパス/ナレッジマネジメントほか
第3章 医療安全 (5語)
 医療事故分析/リスクマネジメント(危険管理)/医療安全推進/ヒューマンファクター・ヒューマンエラー”ほか
第4章 運用・推進技術(12語)
 5S/QCサークル/人材開発/教育訓練/医療における教育・研修/臨床研修/第三者評価/質マネジメント審査登録制度/品質賞ほか
第5章 手法・技法(8語)
 QC手法/QCストーリー/統計的方法/QC七つ道具/新QC七つ道具/品質機能展開/FMEA・FTA/IE手法
参考文献/引用・参考規格/関連組織のウェブサイト


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2005年12月20日に「質マネジメントシステム」のモデルを提示する位置づけのJIS Q 9005/9006規格が制定されています。

この規格開発の発端は、「品質管理」に対する危機感のもと、TQM(Total Quality Management)の標準化の調査からスタートとのことですが、その後の論議検討を経て、「変化への対応」「持続可能な成長」「競争優位」「事業戦略実現」などの概念を目的に取り込み、その成熟度を自己評価する指針を含む規格へと集約されてきたようです。

JIS Q 9005/9006規格のガイド書を紹介します。ISO9001だけでは、持続的な成長の限界があると感じておられる組織の人には、参考になると思われます。

本書:「持続可能な成長を実現する質マネジメントシステム」です。
JIS Q 9005/9006ガイド 活用事例付き」の副題が付いています。

本書は、飯塚 悦功 先生の監修で、JIS Q 9005/9006ガイド編集委員会 編著にて、2006年7月に日本規格協会より発行されています。
ちなみに住本 守氏、福丸 典芳氏、三浦 重孝氏、棟近 雅彦氏、村川 賢司氏が委員です。

組織自らがこのガイドを参考にしながら、自律的に事業戦略とも整合を図った質マネジメントシステムを構築できるように、そのための手順と考え方について、具体的な取組み方についての事例を交え、分かり易く解説しています。

本書の帯には、以下のように書かれてあります。

競争環境の変化への対応を可能にし、製品・サービスの質の向上を徹底的に追究したマネジメントシステム!主体的に持続可能な成長を実現したい組織のバイブル。」

また前田建設工業(株)の前田 又兵衛氏が、以下の推薦の言葉を寄せています。

「組織は、変化の予兆を機敏に察知し、組織自らを経営環境の変化に適応して変革し、社会に受け入れられる製品・サービスを提供しなければ生き続けることができない。(略) 本書を熟読の上活用され、本書が永続的に強い企業であり続けるための自立的な変革への道標となり、ひいては我が国の産業競争力強化に貢献することを願ってやまない」


本書は、4つの章から構成されています。

第1章では、規格の概要(当規格の制定の経緯、位置づけ、適用範囲、性格など)を解説しています。

第2章では、JIS Q 9005/9006規格の重要概念(「持続可能な成長」「学習・革新」「戦略実現のための質マネジメントシステム」「質マネジメントの12原則」など9つの重要概念)について解説しています。

例えば、質マネジメントの12原則の項では、それらの相互関係や3階層質マネジメントシステムモデルの概念などについて詳しく解説しています。
価値(顧客価値創造、社会的価値重視)
リーダーシップ(ビジョナリーリーダーシップ)
自我の確立(コアコンピタンスの認識)
経営資源(人々の参画、パートナーとの協働)
運営(全体最適、プロセスアプローチ、事実に基づくアプローチ)
組織文化(組織及び個人の学習、俊敏性、自律性)

第3章では、質マネジメントシステムの改善・革新-実践ガイド(JIS Q 9006をもとに、自己評価を計画、実施、質マネジメントシステムの改善・革新-実践)をどのように行うかを解説しています。

第4章では、製造業(情報通信機器)とサービス業(ゴルフ場)の2つの事例について、組織能力像を明確にして、自己評価を行い、質マネジメントシステムの改善・革新をどのように行うかを解説しています。

持続可能な成長を実現する質マネジメントシステム―JIS Q 9005/9006ガイド 活用事例付き
日本規格協会
JIS Q 9005 9006ガイド編集委員会(著)
発売日:2006-07
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:51327

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 規格の概要
1.1 規格制定の経緯
1.2 規格概要
1.3 ISO 9001及びISO 9004との関係
第2章 JIS Q 9005 質マネジメントシステムモデルの重要概念
2.1 重要概念とそれらの位置づけ
2.2 持続可能な成長
2.3 学習・革新
2.4 組織能力像
2.5 事業戦略
2.6 3階層質マネジメントシステムモデル
2.7 自己評価
2.8 質マネジメントの12原則
2.9 拡大された製品実現のプロセス概念
2.10 拡大された価値概念
第3章 質マネジメントシステムの改善・革新−実践ガイド
3.1 JIS Q 9006 の活用の考え方
3.2 組織能力像の明確化の方法
3.3 自己評価の進め方
第4章 質マネジメントシステムの改善・革新−事例
4.1 製造業(情報通信機器)
4.2 サービス業(ゴルフ場)
参考1 JIS Q 9005:2005とISO 9001:2000の主要項目対照表
参考2 JIS Q 9005:2005とISO 9004:2000の主要項目対照表
索  引


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病院関係者がISO9001のシステム構築の手引きとして活用できる本を紹介します。ISO9001は、あらゆる製品・サービスに適用可能なはずですが、どちらかといえば、製造業向けに書かれていますので、医療機関で活用できるとなりますと規格本文の医療対応としての読み替えが必要になります。

ISO9000の審議の国際会議の日本代表でもある執筆者等が書き上げた書籍です。

本書:「医療の質マネジメントシステム―医療機関におけるISO 9001の活用」です。

著者は、上原 鳴夫氏、黒田幸清氏、 飯塚 悦功氏、棟近 雅彦氏、 小柳津 正彦 氏で、2003年10月に日本規格協会から発行されています。

医療事故が発生し、何かと話題になりますが、医療の安全性を確保し,医療の質の向上を図るために,医療機関において品質マネジメントシステム(QMS)を構築する際の手引きとして役立つ目的で発行に至ったとのことです。対象となる製品が医療サービスであることを考慮し、”quality”を質として取り上げています。

基本的な概念として以下の要素を取り上げ、ISO9001の「医療の質マネジメントとして規格条項と整合させ取り込み進める構成となっています。

  1. 『医療の質の向上』を目的とする
  2. 顧客(すなわち患者およびその代理人(家族、弁護士など))に提供される医療サービスについて、顧客の要望と期待を満足するレベルを向上させることを果たす
  3. プロセス指向で業務改善し、重要問題について重点指向する。問題解決には、事実に基づく分析管理を指向する
  4. 改善は、業務手順を標準化し、それについてPDCAサイクルを回す。(標準化順守)
  5. 上記の改善、標準化は、組織的にQMSの仕組みを通して進める

本書は、4つの章から構成されています。質マネジメントシステムに関する基本的な概念からはじまり、続いて医療機関におけるISO9001活用のポイントが紹介されています。第3章では、ISO9001を医療機関用に読み替え、逐条解説(要求事項、目的、医療機関における意義、実施事項、適用時の参考事項、事例の記述)がされています。最後に品質マニュアルの構造例、標準書のサンプルなどが掲載される内容となっています。また参考資料が1では、ISO9000ファミリー規格の概要が、2では、ISO9001に基づく審査登録制度の概要が示されています。

医療の質マネジメントシステム―医療機関におけるISO 9001の活用 医療の質マネジメントシステム―医療機関におけるISO 9001の活用
上原 鳴夫 飯塚 悦功 小柳津 正彦

日本規格協会 2003-10
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なお本書の目次は、以下の内容です。

第1章 基本的な概念
1.1 はじめに
1.2 顧客要求と質
1.3 改善のための重要な考え方
1.4 標準化と改善
1.5 QMS
1.6 質保証におけるISO9001の役割
1.7 リスクマネジメント活動との関係
1.8 QMSによる質保証
第2章 ISO9001活用上のポイント
2.1 顧客、製品および質
2.2 QMSとプロセスアプローチ
2.3 QMS構築の進め方
2.4 トップマネジメントの役割
2.5 人的資源
2.6 製品実現
2.7 不適合と是正処置・予防処置
2.8 内部監査の意義
2.9 マネジメントレビューの意義
第3章 医療機関における適用のためのISO9001の逐条解説
0. 序 文
1. 適用範囲
2. 引用規格
3. 定 義
4. 品質マネジメントシステム
5. 経営者のコミットメント 
6. 資源の運用管理
7. 製品実現
8. 測定,分析及び改善
第4章 品質マネジメントシステム構築のための参考例
 4.1 医療分野における文書体系
 4.2 品質マニュアルの基本構造
 4.3 標準書(規定・規則類)
参考資料1 ISO 9000ファミリー規格とは
1. ISOとは
2. ISO 9000ファミリー規格とは

参考資料2 審査登録制度の概要
1. 審査登録制度の目的
2. 審査登録制度の枠組み
3. 審査の方法

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