ISO9001:2008JISQ9001:2008)規格の現場視点に立脚しての実践的解説書である本書の著者:矢田 富雄氏(食品メーカーで食品の製造、品質・衛生管理などを経験、退職後はISOマネジメントシステムの審査・教育などで活躍。現在ISO9001、ISO22000の主任審査員、技術士、中小企業診断士。「ISO 22000食品安全マネジメントシステム構築・運用の手引き」(「ISOの本棚」でも紹介)などの著作がある。)は、「ISO9001の今日的意義と本書の狙い」と題した【はじめに】で筆者が審査していた組織の顧客が明示した要求事項と商取引の実際のエピソードを紹介した上で以下のように述べています。


「ISO9001が国際規格として世に出てから22年になる。

この度、第4世代の「2008年版」が発行された。

しかしながら、この「製品の品質保証」と「顧客満足の向上」を目指しているISO9001が役に立たないと喧噪されて久しい。

ISO9001は本当に役立たないのであろうか。

筆者は”NO”と言い続けてきた。

ISO9001はすばらしい規格なのである。

組織の業務改善の仕組みとしては、確かに日本のQCサークル、TQC、その発展的に展開された手法であるTQM、さらには、ZD運動、TPMまたはシックスシグマなどに比較して、その改善のスピードは大きく及ばない。)

ウサギと亀ほどに違いがある。

しかしながら、ISO9001は決して改善を”売り”にしたものではないのである。

この規格は「マネジメントシステム」と冠しているように、組織を円滑に運営していく”要素”を示したものなのである。

(略)

 この度発行されたISO9001:2008は、「ISO9001規格は難解である」との世の中の声を受けて、”ISO9001:2000に対する要求事項の明確化とISO/TC176の公式な解釈を必要とするようなあいまい(曖昧)さの除去を目指した”と主張している。

その内容を見ると、大幅に”注記”を導入し、要求事項の組み替えを行い、条項(JISQ9001の解説では「箇条」という用語を使っている」の思想を整理しており、その努力が見て取れるものである。

しかしながらISO9001の事務方の限界はそこまでと推測される。

その先は、それぞれのユーザーが現場、現実を踏まえて組織運営に軸足を置かないと解釈できない部分なのである。

 本書に示しているISO9001の解釈は、長い審査経験から数多くのシステムを見てきた著者が、悩みながら、電子辞書を片手に『広辞苑』を引き、『OXFORD 英英辞典』を引きながら規格、解説書を読み、熟慮して、自らの言葉で解釈し、理解してきた内容である。

途上で一つの言葉に支えてしまい、規格の解釈が先に進めなくなったことも再三再四のことであった。

そのため本書にも、その経験でつかんだ言葉の、現場、現実に測った解釈を比較的丁寧に記載した。」


<<ポイント>>


現場、現実視点からのISO9001:2008規格の実践的解説書。


筆者のISO9001主任審査員等としての長年の経験に基づいて、


ISO9001の要求事項をどのように現場で理解し、品質の維持、顧客満足に応えていくのかを、2008年版を通して現場目線に立って解説しています


本書:「現場視点で読み解くISO9001:2008の実践的解釈」です。


本書は、著者:矢田 富雄 氏にて、2009年7月に幸書房より発行されています。


「現場視点で読み解くISO9001:2008の実践的解釈」の書籍のjpg画像
幸書房
発売日:2009-07
発送時期:在庫あり。
ランキング:350945

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれています。


審査員研修機関の代表取締役の平林良人氏からの推薦文の一部が掲載されています。


      「推薦文より」-私から見た本書の特徴は次の通りです。


  • 業務の現場、現実から見てISO9001:2008規格を解釈している
  • ISO9001の本質は製品の品質保証にあるが、そのことをきちんと捉えている
  • 「現状維持を図る活動」と「現状からの向上を図る改善活動」に分けて説明をしている
  • 顧客満足の向上について重点を置いている
  • 不適合、クレーム、是正処置、予防処置などについても多くの紙面をさいている

本書は、上記で紹介した「ISO9001の今日的意義と本書の狙い」と題した『はじめに』ならびに『推薦の言葉』に続いて、


ISO9001をどう理解したらよいか-ISO9001の意図している内容-


と題した序論があります。


この序論では、筆者が解釈するISO9001の意図について総括しています。


最初に「ISO9001は何のためにあるか
として、それは、『「製品の品質保証」と「顧客満足の向上」を達成するための仕組みの提供』を確認しています。


また「ISO9001は何を求めているか
について「品質方針」の位置づけの確認にはじまる一連のPDCAサイクルを通し、「品質マニュアル」を作成して仕組みの「カタログ」とするといったQMSの全体像について21の箇条書きにしてまとめています。


さらに「ISO9001の性格
について以下の3点に集約できるとその根拠と詳細を論じています。


  • 「製品の品質保証」及び「顧客満足の向上」を目指すものである
  • マネジメントシステムであり、組織の運営手段として、何を実施すべきかを示したものであるが、どのように実施するかは組織に任されている
  • 組織運営の中心となるものであり、人にたとえると”背骨”に該当する存在である


次に本書の中心になる「ISO9001:2008(JISQ9001:2008)規格の実践的解釈」となります。


ここでは、『製品の品質保証と顧客満足の向上を目指すマネジメントシステムとプロセスアプローチ


とのタイトルがついています。


「「序文」についての解説」の「0.1 一般」にはじまり、「8.測定分析及び改善についての解説」の「8.5.3 予防処置」に至るまでを『JISQ 9001:2008の規格の箇条の本文』を枠囲みで引用し、『解説』するという構成になっています。


解説では、箇条を主要な要求事項項目毎に分解し、その内容を解説するという展開になっています。


解説では、フロー図などの関連する図表を交えて現場的な視点から分かり易い解説となっています。


関連する図表は、とくに筆者の専門の食品関連のものが多数取り上げられています。


4.1項の「一般要求事項」の解説では、「品質とは」にはじまる各種の基本的なキーワードや考え方の解説、機能関連図、プロセス相互関連図、食品実現化プロセス関連図などを交えてのプロセスに関わる解説、「「現状維持を図る活動」と「現状からの向上を図る改善活動」の考え方」、「プロセスの運用及び管理が効果的であることの判断基準の考え方」など非常に充実した解説となっています。


また是正処置の箇所では、「不適合/クレーム/処置/是正処置/予防処置報告書」の帳票のサンプルが紹介されています。


このISO9001:2008(JISQ9001:2008)規格の実践的解釈は約140ページに及んでいます。


また「ISO9001:2000年版から2008年版への変更内容
と題して、2000年版から2008年版への改訂に伴っての表現上の変更について、「1.ISO9001:2008はISO9001:2000と比較して基本的な変更はない。…」から「「34. 予防処置」では、2000年版での「e。予防処置において実施した活動のレビュー」が原文に「~the efective of the ~」が導入されて、2008年版では、「e)とった予防処置の有効性のレビュー」と規格が変更された」…」に至る変更内容のポイントが箇条的に解説されています。


<<ISO 9001:2008の関係書籍>>


「ISOの本棚」のブログですでに紹介した以下のような『ISO 9001:2008』に関する本がありますのでご参照下さい。



<<本書で何が学べるか?>>


本書は、現場、現実視点からのISO9001:2008規格の実践的解説書です


筆者のISO9001主任審査員等としての長年の経験に基づいて、ISO9001の要求事項をどのように現場で理解し、品質の維持、顧客満足に応えていくのかを、2008年版を通して現場目線に立って解説しています


<<まとめ>>


ISO9001の有効活用に関心がある方には、読んで頂きたい一冊です。


特に食品産業のISO9001関係者にはお薦めです


なお本書の目次は、以下の内容です。
はじめに-ISO9001の今日的意義と本書の狙い
推薦の言葉
序論:ISO9001をどう理解したらよいか-ISO9001の意図している内容-
製品の品質保証と顧客満足の向上を目指すマネジメントシステムとプロセスアプローチ
ISO9001:2008解説
ISO9001:2000年版から2008年版への変更内容





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ISO 9001:2008  規格の追補改正に対応して、ISO 9001:2000を対象とした関連の解説書等も相次いで改訂されています。


いずれも評判が高かった書籍ということになると思いますが。


ISO 9001の認証審査についてもISO 9001:2008規格での新規登録や、ISO 9001:2000からのサーベイランス審査や更新審査でのISO 9001:2008規格での移行審査も開始されています。


認証を受ける側の組織にとって、このような審査の場面では、何を聞かれ、またどこまで審査されるのかといった事柄は、大きな関心事にもかかわらず、その関連する情報は、非常に少ないという状況です。


このようなニーズに対応して、本審査の問答集ISO 9001:2000ISO 14001:2004について発行されていました。


今回、ISO 9001:2008年改正に対応したISO9001の本審査における問答集が改訂され発行されていますので紹介します


<<ポイント>>


ISO 9001の2008年改正に対応した本審査問答集。


ISO 9001:2008JIS Q 9001:2008:「品質マネジメントシステム要求事項」)に対応して、4.1項:「一般要求事項」から8.5.3項:「予防処置」までについて、要求項番号に沿って12のプロセスに区分して、ISO 9001:2008の本審査を想定したQ&Aの問答集が表形式でまとめられ、次いで要求事項の解説と関連する主な質問がまとめてある形式で審査ではどのような問答があるのかが分かります


また解説を加えた構成にしているため、QMS導入・維持の参考資料としても最終確認のためのチェックリストとしても活用できる内容になっています。


本書:「2008年改正対応 ISO9001本審査問答集」です。


本書は、著者:竹内 繁二 氏、ならびに解説及び編集:糸山 允 氏、ならびに監修:平林 良人 氏にて、2009年3月に日本能率協会マネジメントセンター より発行されています。

2008年改正対応 ISO9001本審査問答集
日本能率協会マネジメントセンター
糸山 允(解説)(編集)平林 良人(監修)
発売日:2009-03-15
発送時期:在庫あり。
ランキング:68007

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の表紙カバーならびにカバーの折り返し部には、以下のように書かれています。


ISO2008年版の本審査での何を聞かれ、どこまで審査されるのかがよくわかる!

導入・更新の手引き書として、最終確認のチェックリストとしても活用できる!

本書の特徴

  • 審査員と受審組織との間で交わされる問答集と解説で構成
  • 条文引用形式による解説で規格の要求事項の理解も図る
  • 2008年版ISO 9001の改訂内容を解説に随時織り込む

本書は、5章から構成されています。


各章と中項目までのプロセスの区分は、以下のようになっています。


  • 第1章:「品質マネジメントシステムに関する問答集と解説」(1.品質マネジメントシステム、2.文書化に関する要求事項)
  • 第2章:「経営者の責任に関する問答集と解説」(3.経営者の責任)
  • 第3章:「資源の運用管理に関する問答集と解説」(4.資源の運用管理)
  • 第4章:「製品実現に関する問答集と解説」(5.製品実現の計画、6.顧客関係のプロセス、7.設計・開発、8.購買、9.製造及びサービス提供、10.監視機器及び測定機器の管理)
  • 第5章:「測定、分析及び改善に関する問答集と解説」(11.測定、分析及び改善、12.改善)

なお本書では、ある架空の組立産業や装置産業といった製造会社の組織が、(本書では、その組織図などが掲載されていますが、)ISO 9001:2008による本審査を受けているという場面が想定され、審査員と企業側の従業員との間でのQ&A問答が取り上げられています


内容は、一ページの中央を区切り左側がQ(審査員の想定質問)で、右側がA(受審組織側の想定回答)との構成になっています。またAのなかでも、微妙なニュアンスを含んだり、特に発展的なQに繋がるようなAなどの留意すべきポイントについて、ゴシックで強調されて記入されています。


また12のプロセス毎にJIS Q 9001:2008規格の要求事項が全文引用され、枠囲みで掲載され、その解説があり、さらに審査の際に質問されると判断される「主な質問」が取り上げられ解説されています。


また本書の冒頭の「解説及び監修にあたって」で解説者及び監修者は、以下のように述べ、今回の2008改正を契機に、QMSが顧客満足の向上に有効に機能しているかという継続的改善の機会とすることの意義を強調しています。


「この問答集では、規格の要求事項に従って、4.1:「品質マネジメントシステムの)一般要求事項」から始まっているが、審査の冒頭では、トップマネジメントに対して、『QMSの導入で”顧客満足は向上”しましたか』、『具体的にどのような成果が現れていますか』と質問するのが本来の姿だろうとし、…。

2008年版の規格の改正は「要求事項の内容には基本的に変更がないから今のままでよい」というのではなく、具体的な成果が得られていなければ、「今までのシステムで何が良くなっているのか}(良くなっていなければ是正処置を行う)、また「このままのシステムだと、いずれ問題が起こるであろう」(起こりそうな問題について予防処置をとる)ということを肝に銘じて行動してみたらいかがであろう


本書は、はじめてISO 9001の審査を受ける組織には、本審査の問答は、どのようなものかといった事前知識を得ることができ、またすでにISO 9001:2000で認証を取得し、これからISO 9001:2008の移行審査を受けるという組織にとっても審査前の事前チェックリストとして活用することもできる内容となっています。


審査機関によって少しスタイルが異なるとしても審査の基準は、あくまでISO 9001:2008の要求事項で、これに組織が規定した要求事項を加えて、これらの要求事項が満たされているか否かしかありません。


このISO 9001:2008規格の要求事項をしっかりと理解する方法としても本書のようなQ&A方式というのはなかなか良い方法と思われます。


蛇足になりますが、本書は、問答集として受審組織側のAの事例が掲載されていますが、これが正解という性質のものではなく、あくまで回答の事例でこのようなやりとりがあるかもという参考例です。


<<ISO 9001:2008の関係書籍>>


「ISOの本棚」のブログですでに紹介した以下のような『ISO 9001:2008』に関する本がありますのでご参照下さい。



<<本書で何が学べるか?>>


本書により、ISO 9001:2008の本審査でどういったやりとりが行われ、どこまで審査されるのかといった要領が理解できます。


また自社のQMSについて見直したり、さらに2008年版への移行審査に向けての事前チェックリストとしても本書を有効に活用できると思われます


<<まとめ>>


本書は、ISO 9001:2008による本審査問答に関心がある組織の関係者や、コンサルタント等にはおすすめで役立つ情報が得られると思います。


なお本書の主要目次は、以下の内容です。
第1章 品質マネジメントシステムに関する問答集と解説
第2章 経営者の責任に関する問答集と解説
第3章 資源の運用管理に関する問答集と解説
第4章 製品実現に関する問答集と解説
第5章 測定、分析及び改善に関する問答集と解説




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ISO 9001:2008規格への追補改訂に伴ってISO 9001:2000に関する解説書が改訂発行されてきています。


このシリーズの本がそういうコンセプトで規格されているようですが、若い世代からトップまでの読者層をターゲットに、平易な文章と親しみやすいイラストを用いて、基本から次のステップへのガイドまでといった広い範囲をカバーして、ISO 9001の認証を取得する組織の関係者が最初に読む本、あるいは、社内のQMSの教育テキスト等として幅広く活用されてきた「やさしいシリーズ」のISO 9000の入門書が改訂発行されています


2002年に発売され、ISO 9000ファミリー規格の入門書として評判が高かった本書ですが、ISO 9001:2008の改正内容を盛り込んでリニューアル発行されていますので紹介します。


本書の「はじめに」で筆者は、今回のISO 9001の改訂とISO 9001の活用に関して、以下のように述べています。


本書に対する筆者の考え方の一端が伺える言葉と思われ、紹介します。


ISO 9001は、仕事の方法(how to do)を示したものではありません。組織が備えていなければならない要件(留意事項、what to do)をまとめたもので、規格制定の当所から専門家でも規格の理解の仕方に幅がありました。規格は解釈すべきではなく、規格の意図を理解すべきだと言われてきました。それでも規格の意図が伝わらない箇所をできる限り読み手に本意が理解できるよう規格の文言の見直しが行われ、2008年11月15日に追補改正版(ISO 9001:2008)が発行されました。
(略)
ISO 9001の規格は要求事項規格ではありますが、お客様から信頼を得て儲かる会社にするために、マネジメントシステムの質を高めるための指針と言えます。審査登録制度は、自己責任の表明と情報開示による企業の透明性の向上から信頼される企業に体質を変えるためのシステムであることの理解が定着してきたためだと思われます。


<<ポイント>>


ISO 9000ファミリー規格の基本を学ぶ入門書の定番本の2008年改訂対応版。


以下の内容が本書のテーマとなっています。


  1. ISO 9001と何か、また規格の意図する点をどう読むか
  2. 審査登録制度の意義
  3. 上手なISO 9000ファミリー規格の活用法

ISO 9001:2008JIS Q 9001:2008:「品質マネジメントシステム−要求事項」)の概要、内部監査と審査登録制度、品質マネジメントシステムの組織への上手な導入と維持の仕方などをわかりやすく解説


ISO 9001:2008の追補改正の主な変更点の解説、それに伴うQMSの見直しの着眼点など最新の情報が反映され、ISO 9001の導入に成功した企業の事例などが追加され充実されています


本書:「ISO9000入門 改訂版―2008年改正対応」です。


本書は、上月 宏司 氏、ならびに 井上 道也 氏の共著にて、2009年2月に日本規格協会より同社の「やさしいシリーズ1」として発行されています。


 ISO9000入門のjpg画像
日本規格協会
発売日:2009-02
発送時期:在庫あり。
ランキング:117620

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれています。


ISO 9000のいろはを知るために役立つ

改訂版!

  • 内容を見直しで最新の情報へ
  • 具体例を充実

本書は、料亭の不祥事に触れ、ISO9001の顧客重視の意義を確認するプロローグではじまります。


5つの章から構成されています。


本書でも、全般的にイラストが多用され、親しみやすく平易に解説されているのは、他の「やさしいシリーズ」とも同様です。


ざっと章の構成を紹介します。


第1章では、「ISO 9000ファミリー規格を学ぶ前に
と題し、標準、標準化とはから始まり、標準化の意義を確認し、現状を“見える化”し、改善した結果について“見える化”による標準化を図るなど解説し、標準化活動について、1.何をやるか(基準)、2.どうやるか(手順)、3.結果は良いかの流れが標準化活動とまとめています。


第2章では、「ISO 9001って何?
と題し、ISO 9001について概観していきます。ISO 9001が誕生した経緯、ISO 9000のファミリー規格の構成、ISO 9001の変遷をたどり、ISO 9001:2008規格の主な変更点(一般(1.1)、是正処置(8.5.2)及び予防処置(8.5.3)までの17項目の主な改正内容について解説しています。またISO 9001が規定する要求事項の意図は何かについて、品質マネジメントシステムの概念、プロセス、品質マネジメントの8原則などについて解説し、規格の意図について序文、適用範囲(箇条1)、品質マネジメントシステム(箇条4)、経営者の責任(箇条5)、資源の運用管理(箇条6)、製品実現(箇条7)、測定、分析及び改善(箇条8)解説し、同じ要領で、ISO 9001:2008の主な変更点の意図について解説しています。またISOとTQM(Total Quality Management)との関係、以下のISO 9001の5つの要求事項のポイントを詳解しています。


  1. 品質方針とマネジメントレビュー(組織をあげての継続的改善)
  2. プロセスの監視及び測定(業務遂行の出来映えの監視と身の回りの継続的改善)
  3. 内部監査(自分を知って自律的なプロセス改善)
  4. 文書管理(プロセスの見える化)
  5. 記録の管理(プロセスの実行の証明と改善データの確保)

第3章では、「内部監査と審査登録制度とは?
と題し、内部監査の意義及び審査登録制度の概要について解説しています。


第4章では、「ISO 9001の上手な導入(審査登録)と維持の仕方は?
と題し、ISO9001の導入(審査登録)と維持についての理解しておくべきポイントについて審査登録が企業の経営に有効なインパクトを持つにはといった観点から、どのように点検・整理(構築)するべきかの手順、継続的改善、ISO 9001審査登録・維持のポイントと工夫すべき手順などを解説しています。さらにISO 9001:2008による見直しの着眼点について、一般(0.1)~製品の監視及び測定(8.2.4)に至る7項目を取り上げ解説しています。


第5章では、「導入に成功した企業
と題し、ISO 9001の導入によって企業の収益を左右する内部要因を改善した5社(A社(計測器メーカ)/B社(サービス業)/S社(建設設備工事会社)/Y社(採石会社)/O社(電線メーカ))の事例を紹介しています。


<<ISO 9001:2008の関係書籍>>


「ISOの本棚」のブログですでに紹介した以下のような『ISO 9001:2008』に関する本がありますのでご参照下さい。



<<本書で何が学べるか?>>


何かを学ぶ上で入門書との出会いというのは重要ですが、なかなか良い入門書というのは少ないようにも思います。


良い入門書の要件は、以下のようなものではないかと思っています。


  • 想定される読者ターゲットが明確になっている
  • 内容が平易である
  • しっかりと基本・本質が押さえされている
  • 次のステップ良いガイドとなる

このことはなかなか難しく、筆者において、専門性のみならず、文章技術に加え、コーチングの心得等も必要になります。


本書は、上記のような入門書の要件がしっかりと押さえられたISO 9000の入門のための良書と思います。


<<まとめ>>


本書の「おわりに」で本書は、「経営者に読んで貰えるとありがたいが、時間的にもそうはいかないだろうとして、若手のスタッフや推進リーダーの方々に読んで頂いて、自己啓発、トップマネジメントへの提言、社会教育用の教材にして頂ければ」と述べています。


しかしながら私は、本書は、若手のスタッフや推進リーダーの方々に加え、どうしても経営者やマネジャーの方々にこそ読んで頂き、改めてISO 9001の有効活用を見直す契機にして頂きたいと思います。


なお本書の主要目次は、以下です。
第1章 ISO 9000ファミリー規格を学ぶ前に
1.1 標準とは? 標準化とは?
1.2 標準化のメリットとは?
1.3 標準化のデメリットとは?
1.4 身近な話での標準化の意義を考えてみよう
第2章 ISO 9001って何?
2.1 ISO 9001の誕生
2.2 ISO 9000ファミリー規格の全体構成
2.3 ISO 9001の変遷
2.4 ISO 9001:2008の主な変更点
2.5 ISO 9001が規定する要求事項(組織が備えるべき要件)の意図とは?
2.6 ISO 9001とTQMはどのような関係か?
2.7 ISO 9001要求事項のポイントは何か?
第3章 内部監査と審査登録制度とは?
3.1 内部監査とはどのようなことなのか?
3.2 審査登録制度とはどのようなものか?
第4章 ISO 9001の上手な導入(審査登録)と維持の仕方は?
4.1 ISO 9001の導入(審査登録)とはどのようなことか?
4.2 品質マネジメントシステムをどのように点検・整理(構築)するのか?
4.3 品質マネジメントシステムの継続的改善とはどのような意味があるのか?
4.4 ISO 9001審査登録・維持のポイント
4.5 ISO 9001:2008による見直しの着眼点とは何か?
第5章 導入に成功した企業
5.1 A社(計測器メーカ)の事例
5.2 B社(サービス業)の事例
5.3 S社(建設設備工事会社)の事例
5.4 Y社(採石会社)の事例
5.5 O社(電線メーカ)の事例





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ISO 9001:2008年追補版が11月15日に発行され、また翻訳規格のJIS 9001:2008が12月20日に改正版が発行されています。


規格の意図の明確化やISO 14001との整合性等の観点から追補改訂された内容は、形式的には約70箇所、実質的には、約30項目の変更となっています。


すでにISO 9001:2008JIS Q 9001:2008:「品質マネジメントシステム−要求事項」規格の解説書が何冊か発行されています。


本日は、審査員研修機関の(株)テクノファのISO監査実践研究会の品質部会が研究した内容がまとめられたものでISO9001(JIS Q 9001):2008規格の適切な解釈について、分かり易いQ&A形式でまとめ解説している本を紹介します。


「あとがき」で編著者が述べていますが、以下の3つの観点を基本に本書の執筆を進めたとのこと。


  1. JIS Q 9001:2008 規格だけにとらわれず、ISO 9001:2008規格の原文に立ち返って解釈し、その規格のもともとの意図が何かを考えた。
  2. 実務に直接関わる人に役立つようにするためにはどう考えたらよいかに視点を置いて、極力、具体的な事例を取り上げて説明。
  3. 規格の解釈に議論があったものについて、両論併記をせずに研究会としてより良いと考えた意見を中心に記述。

また本書の冒頭の「推薦のことば」でTC176国内対応委員会委員長の飯塚 先生は、本書について以下のように述べています。


「結果として、ISO 9001の2000年版から2008年版への実質的な変更は小さかったにもかかわらず、本解説書では、物理的な量として3割程度の加筆修正を施しており、内容的には極めて大幅な改訂となっている

 一般に変化というものは進歩を促す、何であれ、変わるということは、それに対応する関係者の見識が高ければ、格段のレベルアップを促す。

 この解説書は、ISO 9001が実質的に変化していないにもかかわらず、ISO 9001追補という機会をとらえて、ISO 9001に対する一層の理解を促す良書であると思う。」


<<ポイント>>


2008年版対応のISO 9001についてのQ&A形式による解説書。


ISO 9001規格を適切に解釈し、有効に活用するために、用語の定義について11問、QMSの構築・運用・改善にポイントとなる項目について103問のQ&Aを通して分かり易く解説しています


2000年版対応で好評であった2001年11月発行の前著:「2000年版対応ISO9000規格のここがわからない―規格の実践的解釈」の2008年対応改訂となっています。


本書:「2008年版対応 ISO9001規格のここがわからない」です。


規格の実践的解釈」との副題がついています。


本書は、安藤 黎二郎 氏、 廣瀬 春樹 氏、 平林 良人 氏の編著にて、2009年2月に日科技連出版社より発行されています。


前書からタイトルがISO9000が9001にまた本のサイズがB5版からA5版へとハンディーになっています。


ISO9001規格のここがわからない〈2008年版対応〉
日科技連出版社
発売日:2009-02
発送時期:在庫あり。

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の表紙のカバーの折り返し部には、以下のように書かれています。


ISO 9001JIS Q 9001):2008年版対応

真に役立つ品質マネジメントシステムを構築するために

品質マネジメントシステムを効果的に実施・維持していくためには、ISO 9001(JIS Q 9001):2008年規格の適切な解釈が前提条件となります

本書は、その答えをまとめたものです。

第1部「用語に関するQ&A」は、第2部のQ&Aを適切に理解するために、用語の定義についてありがちな疑問を解説しています。

第2部「規格の実践的解釈Q&A」は、個々の要求事項について、品質マネジメントシステムの構築段階で迷いがちなところ、実施段階、改善段階で議論がでるところ、さらには、認証機関の審査で議論の種になるような項目に、Q(質問)を絞り込んでます。また、解釈が両論併記とならないように、また理解を深めるために、関連資料も掲載しています。

 本書を活用して、規格条文の表面的な表現にとらわれることなく、その背景・意図・要点を把握して下さい。効率的な品質マネジメントシステムを構築・改善して、経営パフォーマンスの実益を上げられる企業・組織が一つでも多くなることを願っています


前書と同様に本書の構成は、第1部:「用語に関する Q&A」、および第2部:「規格の実践的解釈Q&A」の2部構成となっています。


第1部:「用語に関する Q&A
では、11問の用語のQ&A(「ISO 9000:2005(JIS Q 9000:2006)品質マネジメントシステム−基本と用語」のなかでも分かりにくい用語、定義がされていないが、ISO 9001で重要な用語)が取り上げられ解説されています。とくにISO 9001:2008規格の要求事項に関係した用語については、第2部の方で取り上げられています。)


第2部:「規格の実践的解釈Q&A
では、ISO 9001:2008(JIS Q 9001:2008:「品質マネジメントシステム−要求事項」規格について、どのように解釈するかの観点から、序文 0.1 一般に始まり、8.5.3項の「予防処置」に至る条項順に103問のQ&Aを通して解説しています。


また解説は、実践的な事例を交えて分かり易い構成となっています。


さらに具体的事例や解釈の根拠の関連資料が掲載されており参考になります。


とくに2008年版追補改訂で強化されている「注記」に重点を置いたQが本書では、確実に取り上げられていて、組織のQMSの継続的改善のための見直しに活用しやすい構成となっています


本書の「読み方・使い方」で読者の対象としてQMS構築企業・組織の管理責任者、内部監査員、推進責任者、認証機関の審査員、審査員候補者などあげ、とくに以下のような方々への役立ちを意図しているとのこと。


  1. 認証を取得済みだが、さらに効率化、改善を図る
  2. 現状のQMSの効率性等に課題を感じている
  3. 簡潔で機能的なQMSを構築したい
  4. 内部監査員のレベルアップ
  5. 継続的な改善活動の強化

<<ISO 9001:2008の関係書籍>>


「ISOの本棚」のブログですでに紹介した以下のような『ISO 9001:2008』に関する本がありますのでご参照下さい。



<<本書で何が学べるか?>>


日常的なQMSの活動において、あるいは、マネジメントレビューなどの活動を通して常に継続的改善活動が行われていたとしても、追補改訂とかの機会は、組織のQMSを原点から見直す良い契機になります。


もし組織のQMSが効果が上がらないQMSになっているとすれば、規格の要求事項についての理解不足や組織への規格の適用において実務との何らかのミスマッチがあるなどの原因があると思われます。


品質マネジメントシステムの原点は、ISO 9001規格の要求事項の適正な理解からはじまります。


本書は、QMSの構築、運用、改善維持といった活動で分かりにくいような箇所についてQ&Aを通して実践的に解説をしています。


本書は、ハンドブック的に疑問が生じたときに用語索引や条項番号を調べ疑問を解消するという活用もできます。


<<まとめ>>


本書は、ISO 9001:2008年版に対応して、重要な用語の定義に始まり、QMSの構築段階で迷いがちなところ、実施段階、改善段階で議論の出るような項目とISO 9001:2008の追補改訂のポイントとなっている「注記」箇所を重点にQ&A形式で規格の実践的な解釈について解説しています


QMS関係者には、読んで頂きたい一冊です。


なお本書の主要目次は、以下です。
第1部 用語に関する Q&A…【Q&A:11件】
第2部 規格の実践的解釈Q&A…【Q&A:103件】
0.序文…【Q&A:6件】
1.適用範囲/2.引用規格/3.用語及び定義…【Q&A:4件】
4.品質マネジメントシステム…【Q&A:14件】
5.経営者の責任…【Q&A:17件】
6.資源の運用管理…【Q&A:8件】
7.製品実現…【Q&A:35
8.測定、分析及び改善…【Q&A:19件】





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今回のISO 9001:2008の改訂では、ISO 9001規格の要求事項が理解しやすいように表記が見直され、誤解を招く箇所については注記で解説が追加され、組織にとっては理解しやすいようになった

ISO 9001の意図は、規格の追補改定がされても「顧客要求事項を満たすことにより顧客満足を図る」という基本的なスタンスは、何ら変わっていない。

このマネジメントシステムを効果的に活用すれば、いくらでも組織の発展に寄与し、顧客の信頼を獲得できるはずである


というのが本書の「はしがき」でのISOの認証機関の代表でもあり、講演、執筆活動の他に幅広いマネジメントシステムのISO審査員としても活躍中の筆者:萩原 睦幸 氏の論点の一部。


<<ポイント>>


ISO 9001:2008JIS Q 9001:2008)の要求事項のわかりやすい解説書


ISO 9001:2008の原文の意図についてのわかりやすい解説書との意図のもと、ISO 9001:2008JIS Q 9001:2008)【「Quality management systems−Requirements」:『品質マネジメントシステム−要求事項』】規格の要求事項の条項番号順に全項目を記載すると共に、以下の構成で解説する形式となっています。


  • 分かり易い解釈
  • システム構築
  • 審査でのチェックポイント

とくに各要求事項の条文では、ISO 9001:2000規格から変更があった箇所をゴシック体で表記して、新旧規格の差異が対比できるように構成されています。


本書:「ISO9001 わかりやすい解釈 2008年追補改訂版対応」です。


本書は、著者:萩原 睦幸 氏にて、2009年1月にオーム社 より発行されています。


本書は、同じ著者によるISO 9001:2000対応の前著の「新ISO9001わかりやすい解釈」の2008年版対応の改訂版になります。


ISO9001わかりやすい解釈―2008年追補改訂版対応
オーム社
発売日:2009-01
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:51272

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の「はじめに」で筆者は、ISO 9001の認証を返上しようとする組織があることに触れて、その理由は、ISOの意図するところが理解できずに、結局は自組織に役立つ仕組みに昇華できなかったのが原因ではないかとの論を展開しています。


そして、たしかにISO 9001の要求事項は、原語を直訳しているので分かりにくい箇所がある。


けれども分かりにくいならISO 9001だけにとどまらず、ISO 9004(パフォーマンスの指針)やISO 9000(基本及び用語)を参照すれば、何らかの理解を助けるヒントが得られるはずととし、ISO 9001の要求事項のみを頼りにしてシステム構築をしたという考えは、間違っていると述べています。


すなわちISOの要求事項は、マネジメントシステム構築の枠組みを提供しているにすぎないので、枠組みだけで組織の業務ががらっと変わると言ったことは無いはずと。


そして、役立つ仕組みの構築とは、日常の業務を、ISO 9001の観点からチェックし、足りないところを補うという『逆転の発想』をすべきと述べています。


本書は、「ISO 9001の現状」について概観した1部とISO 9001:2008JIS Q 9001:2008)の分かり易い解釈について逐条解説している2部の「解釈と構築のポイント」とから構成されています。


また巻末には、「ISO9001基本用語の解説」が付録として添付されています。


全般的に多数のイラストなどの図表を交えて分かり易い構成になっています。


1部では、「ISO901の現状
と題して、認証取得数が頭打ちになってきている現状の分析からはじまり、国際規格が誕生した背景、ISO9001:2008 年改訂の主旨などを解説しています。


さらに国際規格に対する見方、マネジメントシステムに対する考え方、昨今のISO マネジメントシステムに関わる問題点、時代の変化や動向などを総括しています。


2部では、「解釈と構築のポイント
と題して、こちらが本書の主要部になります。


ISO 9001:2008JIS Q 9001:2008:「品質マネジメントシステム−要求事項」)について「序文」からはじまり、8.5.3項の「予防処置」までの各規格条項について、規格の要求事項を最初に枠囲みでJIS Q 9001:2008の各条項の内容が記載され、次いで「わかりやすいい解釈」、「システム構築」といった順序で記載され、【審査でのチェックポイント】が枠囲みで箇条書きにてまとめられているという構成になっています。


筆者も「まえがき」で言及していますが、「システム構築」、【審査でのチェックポイント】については、あくまで目安ということで見ておくことが必要です。


<<ISO 9001:2008に関する書籍>>


「ISOの本棚」のブログですでに紹介した以下のような『ISO 9001:2008に関する』本がありますのでご参照下さい。



<<本書で何が学べるか>>


本書では、ISO 9001:2008の追補改訂版について原文の意図するところをわかりやすく解説しています。


英語の原文ということではなく、JIS Q 9001:2008:「品質マネジメントシステム−要求事項」の条項毎にその解説とシステム構築や審査でのチェックポイントを記載するという構成になっています。


とくに各要求事項の条文については、2000年版からの変更箇所をゴシック体で表記して新旧の規格の差異が分かり易くなっています。


<<まとめ>>


本書は、ISO9001をすでに取得している、あるいはこれらから取得しようとしている組織、コンサルタント等の関係者には、ISO 9001:2008の追補改訂版についてのシンプルで使いやすい解説書と思われます


なお本書の目次は以下の内容です。
1部 ISO901の現状
1 ISO認証取得にかげり!
2 国際規格誕生の背景
3 ISO9001:2008 年改訂の主旨
4 国際規格は唯一のもの
5 日本人的な考えからの脱却
6 システムという考え方
7 システム構築はスリムに
8 統合システムの構築
9 急増する審査員希望者
10 審査員と戦う時代
11 審査登録機関との付き合い方
12 コンサルタントの活用は最小限に
13 ISOは経営者の意識改革から
14 ISOの効果
15 認証書の返上が出始めた?
2部 解釈と構築のポイント
1 序文
2 適用範囲/引用規格/定義
3 品質マネジメント/一般要求事項
4 文書化に関する要求事項/一般
5 品質マニュアル
6 文書管理
7 記録の管理
8 経営者の責任/経営者のコミットメント
9 顧客重視
10 品質方針
11 計画/品質目標
12 品質マネジメントシステムの計画
13 責任,権限及びコミュニケーション/責任及び権限
14 管理責任者
15 内部コミュニケーション
16 マネジメントレビュー/一般
17 マネジメントレビューへのインプット
18 マネジメントレビューからのアウトプット
19 資源の運用管理/資源の提供
20 人的資源/一般/力量,認識及び教育・訓練
21 インフラストラクチャー
22 作業環境
23 製品実現/製品実現の計画
24 顧客関連のプロセス/製品に関連する要求事項の明確化
25 製品に関連する要求事項のレビュー
26 顧客とのコミュニケーション
27 設計・開発/設計・開発の計画
28 設計・開発へのインプット
29 設計・開発からのアウトプット
30 設計・開発のレビュー
31 設計・開発の検証
32 設計・開発の妥当性確認
33 設計・開発の変更管理
34 購買/購買プロセス
35 購買情報
36 購買製品の検証
37 製造及びサービス提供/製造及びサービス提供の管理
38 製造及びサービス提供に関するプロセスの妥当性確認
39 識別及びトレーサビリティ
40 顧客の所有物
41 製品の保存
42 監視機器及び測定機器の管理
43 測定,分析及び改善/一般
44 監視及び測定/顧客満足
45 内部監査
46 プロセスの監視及び測定
47 製品の監視及び測定
48 不適合製品の管理
49 データの分析
50 改善/継続的改善
51 是正処置
52 予防処置
付録 ISO9001基本用語の解説






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ISO 9001:2000規格が追補として改正され、2008年11月15日には、第4版規格のISO 9001:2008が発行されています。


これに連動して昨年末(2008年12月20日)には、ISO 9001:2008規格の完全一致翻訳規格のJIS Q 9001:2008が発行されています。


ISO 9001:2008に関わる関連書籍の発行がこれから計画されているようです。


本日は、2008年改正対応の品質マネジメントシステム規格国内委員会監修にて、規格の意図を解説している書籍を紹介します。

ISO 9001:2000の公式的な観点に基づく『規格の意図の解決書』としてすでに2002年にISO/TC 176エキスパートの飯塚 悦功 先生、棟近 雅彦 先生、住本 守 氏、加藤 重信 氏の共著にて、ISO/TC 176国内対策委員会のレビューのもと日本規格協会より発行されている前著『ISO 9000 要求事項及び用語の解説』の改訂版になります。

本書の「まえがき」で著者を代表して飯塚 悦功 先生が記述していますが、「2008年ISO 9001追補改正版は、実質的にはISO 9001:2000と同一であり、要求事項に追加も変更もなく、適用において実質的に変化はないものと見なされている」ので「追補改正版の解説は前版と酷似した内容となるが、追補改正にあわせた改訂を施し、またこれまでの運用実績をもとに解説を増強した書の存在意義がある」、また「追補改正の名のもとに、どこを何故変えたのかを丁寧に説明する解説書も必要」との観点から改訂されたとのことです。


<<ポイント>>


品質マネジメントシステム規格国内委員会監修によるISO 9001:2008JIS Q 9001:2008)規格の意図を解説した書籍


本書は、3部から構成され、


第1部では、ISO 9001 規格の2008年追補改正版の基本的な特徴ISO 9001の追補改正の審議経緯ISO 9001:2008規格の要求事項の意図の解説、またISO 9001のこれまでの概観認証制度とISO 9000ファミリーのこれからの解説


そして第2部では、ISO 9000:2005JIS Q 9000:2006)に基づく用語の解説


さらに第3部では、ISO 9001:2008JIS Q 9001:2008)の要求事項の解説


といった構成になっています。


本書:「ISO9001:2008(JIS Q9001:2008)要求事項の解説」です。


本書は、品質マネジメントシステム規格国内委員会の監修、ならびに飯塚 悦功 先生、棟近 雅彦 先生、住本 守 氏、平林 良人 氏、福丸 典芳 氏にて2008年12月に日本規格協会より発行されています。


ISO9001:2008(JIS Q9001:2008)要求事項の解説
日本規格協会
発売日:2008-12
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:4123

<<本書のエッセンスの一部>>


本書の帯には、以下のように書かれてあります。


ISO/TC 176 日本代表委員が、ISO 9001 関係者のバイブルを、

いち早く2008年改正対応

我が国で唯一の、

品質マネジメントシステム規格国内委員会監修による

規格の意図を解説した書

ISO 9001という規格が何を要求しているのかを正しく知りたい方にお勧め

改正内容を踏まえた要求事項の正しい解釈


本書は、3部より構成されています。


第1部では、「ISO 9001要求事項 規格の基本的性格
と題して、最初に「ISO 9001規格 2008年追補改正」の全体を総括した上で、ISO 9001の追補改正審議の経緯について、会議の状況、定期見直し、規格の仕様書、追補作業の流れ、とくに審議中に議論となったとされる「Output Matters」と呼ばれる「品質マネジメントシステムが認証されても、そのアウトプットである製品の品質が保証されるとは限らない」との問題に関わる検討経緯、ISO 9000ファミリー規格及び支援規格の規格開発状況、ISO 9001:2008追補改正版の特徴について、規格の構成に関わる特徴、ISO 9001の基本的性格に関わる特徴、ISO 9001の品質マネジメントシステムモデルに関わる特徴などを概観しています。そして、ISO 9001 要求事項の意図の理解のためにとして、「(1)アウトソース及び購買」から「(11)データの分析」までを解説しています。さらに「ISO 9001のこれまでとこれから」として、ISO 9001のこれまでの位置づけを総括し、ISO 9000ファミリー規格の将来について考察しています。


第2部では、「ISO 9000:2005 用語の解説
と題して、ISO 9000:2005で定義されている各用語について、JIS Q 9000:2006の訳語に基づいて解説しています。とくにISO 9000:2005の主要な用語について、定義されている内容の本質や背景面、さらには関連用語との差異、訳語の選択といった面から解説しています。ここでは、ISO 9000:2005(JIS Q 9000:2006)の定義が最初にわく囲みで示され、続いてその解説が記載されるという構成になっています。ここでの用語は、ISO 9000の順序に沿って「品質に関する用語」、「マネジメントに関する用語」、「組織に関する用語」、「プロセス及び製品に関する用語」、「特性に関する用語」、「適合性に関する用語」、「文書に関する用語」、「評価に関する用語」、「監査に関する用語」、「測定プロセスの品質保証に関する用語」の内容で解説されています。


第3部では、「ISO 9001:2008 要求事項の解説
と題して、ISO 9001:2008(JIS Q 9001:2008)規格について、1.2項の「適用」ならびに4.1項の「品質マネジメントシステム 一般要求事項」から8.5.3項の「予防処置」までの要求事項について、最初にわく囲みで規格の内容があり、次いで解説が、さらに要所に「品質マネジメントシステム及びプロセスアプローチに関する要点」といった例のように要求事項のポイントが箇条書きでまとめられるという展開で前著の流れを踏襲した構成となっています。


<<本書で何が学べるか?>>


本書は、品質マネジメントシステム規格国内委員会監修によるISO 9001:2008規格の意図を解説した書籍です


<<まとめ>>


ISO 9001という規格が何を要求しているのかをしっかり理解しておきたい方には必要な本と思われます


なお本書の目次は、以下の内容です。
第1部 ISO 9001要求事項 規格の基本的性格
1. ISO 9001規格 2008年追補改正
2. ISO 9001の追補改正審議
3. ISO 9001:2008追補改正版の特徴
4. ISO 9001要求事項の意図の理解のために
5. ISO 9001のこれまでとこれから
第2部 ISO 9000:2005 用語の解説
3.1 品質に関する用語
3.2 マネジメントに関する用語
3.3 組織に関する用語
3.4 プロセス及び製品に関する用語
3.5 特性に関する用語
3.6 適合性に関する用語
3.7 文書に関する用語
3.8 評価に関する用語
3.9 監査に関する用語
3.10 測定プロセスの品質保証に関する用語
第3部 ISO 9001:2008 要求事項の解説
1.2 適用
4. 品質マネジメントシステム
4.1 一般要求事項
4.2 文書化に関する要求事項
5. 経営者の責任
5.1 経営者のコミットメント
5.2 顧客重視
5.3 品質方針
5.4 計画
5.5 責任,権限及びコミュニケーション
5.6 マネジメントレビュー
6. 資源の運用管理
6.1 資源の提供
6.2 人的資源
6.3 インフラストラクチャー
6.4 作業環境
7. 製品実現
7.1 製品実現の計画
7.2 顧客関連のプロセス
7.3 設計・開発
7.4 購買
7.5 製造及びサービス提供
7.6 監視機器及び測定機器の管理
8. 測定,分析及び改善
8.1 一般
8.2 監視及び測定
8.3 不適合製品の管理
8.4 データの分析
8.5 改善





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