「ISO9000を超える」をテーマにISO9001にTQMという視点を加味することによって経営課題の解決に挑戦するプロセスを解説しているのが超ISO企業実践シリーズになりますが、本日は、その8巻を紹介します。

 ここで経営課題として取り上げられているのは『人を育てたい』というテーマで、ある中小企業が、この人を育てるという課題をどのようにとらえ、挑戦し、克服したか、そのプロセスを中小建設業を舞台とした事例ストーリーとして解説されている本を紹介します。

本書:「経営課題−人を育てたい」です。

本書は、超ISO企業研究会 編、村川 賢司氏著にて、2005年7月に日本規格協会より 超ISO企業実践シリーズの8巻として発行されています。

本書の帯には、このシリーズについて以下のように紹介しています。

「TQMへのファーストステップ

ISO9000を超えてこそ

企業の持続的発展がある!

「”ISOは超えるためにある”
 …とまで言わないが、」

「ISOに限定されずに、また振り回されずに、自社の強みになるようISOを発展させ、上手にカスタマイズし活用することによって、企業の持続的発展につながる。自社内に構築されているISOい基づくQMSをいかにして超えるべきか、本シリーズで解説する。
ISOの認証を取得したが、目に見える効果がない、役に立っていないなど、ISOに限界を感じている経営者・管理者必読のシリーズ、遂に発刊!


本書の舞台は、人口約25万人の地方都市の蠑寺工務店という従業員150名で年間売上170億円の中規模建設業(総合建設業だが、土木よりも建築物を主体とした工事施行を請け負っている会社で、設計部門を持たない創業55周年の優良企業を舞台にストーリーが展開される。

主要な登場人物は、以下の通り。

  • 飯島先生:TQMとISO9001に基づくQMSに精通した専門家
  • 小寺会長:二代目
  • 小寺社長:三代目、超ISO企業への推進総責任者で人材育成委員会委員長に自ら就任
  • 青木取締役工事部長:TQMとISO9001に基づくQMSの管理責任者
  • 村上総務・人事部長:人材育成推進事務局長
  • 石原工事課長
  • 鈴木主任:人材育成推進事務局

本書は、プロローグとエピローグと4つの章から構成されています。


 プロローグでは、この蠑寺工務店の生い立ちから、経営の姿勢、関係役員の思い、業務概要などのプロフィールを紹介するともにISO9001とのかかわりについてまとめてあります。

 第1章では、「経営課題の整理と課題解決の方向づけ」と題して蠑寺工務店の抱える経営課題を強み・課題などの分析の結果、最重要課題として「人を育てる」に絞り込まれる過程が描かれています。

 第2章では、「人を育てるための実践事項」として、以下の5つのステップにわけ、ステップごとの重要な取り組みが解説されています。(1)力量を明確化し,教育・訓練を実施する。(2)責任・権限を明確化し,なし遂げる喜びを体験させる。(3)方針を設定・展開し,経営への人々の参画を促す。(4)固有技術及び品質管理実践の力量を高める。(5)力量を認知し,力量を高める機会を作る。

 第3章では、「各階層の役割」として、人を育てるための前記の5つのステップを進める上で各階層(経営者、管理者、現場第一線)がそれぞれ果たすべき役割について整理されます。

 第4章では、「小寺工務店“人材育成”を実践する−超ISO企業への人を育てる道のり」として2章、3章の内容を総合して組織がどのようにして5つのステップを実践していったのかについて具体的に解説されます。

エピローグでは、この一連の取り組みが総括され、ポイントが整理されると共に今後の展望が解説されています。

 品質は、人質とも言います。一朝一夕にいかないのが人材の育成。

本書は、建設業を舞台に展開されてはいますが、ここで示されている考え方や実践のプロセスは普遍的な内容で人を育てるという課題をどのようにとらえ、挑戦し、克服したか、そのプロセスは大いに参考になると思います。

超ISO企業実践シリーズ〈8〉経営課題 人を育てたい
日本規格協会
村川 賢司(著)超ISO企業研究会(編集)
発売日:2005-07
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:55592

なお本書の目次は、以下の内容です。
プロローグ
はじめに
小寺工務店と登場人物の紹介
社長の抱える悩み
 (1) 設立55周年記念パーティ
 (2) 幹部会の話題
 (3) 中小企業のためのISO 9000セミナー
 (4) ISO 9000セミナーを振り返る
 (5) 社長の決意

第1章 経営課題の整理と課題解決の方向づけ
1.1 飯島先生の招聘
1.2 懇談の結果
 (1) 強み
 (2) 課題
 (3) 人材育成における課題の整理
 (4) 人を育てるための五つのステップ
第2章 人を育てるための実践事項
ステップ 1
2.1 力量を明確化し,教育・訓練を実施する
 (1) 組織の価値実現のための業務遂行に必要な力量を整理する
 (2) 組織の人々が現実にもっている力量を把握する
 (3) 教育・訓練の計画を立案,実施し,その有効性及び効率を評価する
 (4) TQM発展へのファースト・ステップを実施できる力量を明確化し,継続的に養う
ステップ 2
2.2 責任・権限を明確化し,なし遂げる喜びを体験させる
 (1) 責任・権限を明確化し,組織全体へ周知する
 (2) トップマネジメントがリーダーシップを発揮し,働きがいを高める
ステップ 3
2.3 方針を設定・展開し,経営への人々の参画を促す
 (1) 人材育成に関する方針を明確化し,組織全体へ展開する
 (2) トップマネジメントは人々の参画を促進する
ステップ 4
2.4 固有技術及び品質管理実践の力量を高める
 (1) 固有技術を研鑚して高めることを重視する
 (2) 科学的な方法を活用し継続的改善を進め,プロセスの有効性と効率を高める
ステップ 5
2.5 力量を認知し,力量を高める機会を作る
 (1) 内部コミュニケーションの仕組みを確立し,士気を高める
 (2) トップマネジメントと組織の人々の間で,双方向の積極的なコミュニケーションを行う
第3章 各階層の役割
3.1 経営者の役割
3.2 管理者の役割
3.3 現場第一線の役割
第4章 小寺工務店“人材育成”を実践する−超ISO企業への人を育てる道のり
4.1 超ISOとTQMのコンセプトの習得
4.2 人材育成の推進計画
4.3 人材育成委員会
4.4 人を育てるための五つのステップの実践
 (1) ステップ 1:力量を明確化し,教育・訓練を実施する
 (2) ステップ 2:責任・権限を明確化し,なし遂げる喜びを体験させる
 (3) ステップ 3:方針を設定・展開し,経営への人々の参画を促す
 (4) ステップ 4:固有技術及び品質管理実践の力量を高める
 (5) ステップ 5:力量を認知し,力量を高める機会を作る
エピローグ


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 ISO 9001認証を取得した多くの企業では、ISO 9001を品質不良の低減や生産性の向上などに更に活用したいとの強いニーズを持っています。

 QMSにおける有効性とは、「計画した活動が実行され,計画した結果が達成された程度」として定義されています。製造業において、仮に製品を5,000台作ることを計画したとして、15台不良が発生しておれば、有効性は、99.7%とも言える訳です。品質不良を低減することでこのような有効性を継続的に改善することが顧客満足の向上にも直結することになります。

 本日は、製造業の大きな経営課題の一つでもある製造工程におけ品質不良を低減するために ISO 9001のシステムに、固有技術とTQMの問題解決・品質改善の考え方・手法をどのように組み合わせ、適用していけばよいかをモデル的な企業のN社におけるストーリーの事例として分かりやすく解説している本を紹介します。
 
本書:「経営課題/製造段階での品質問題を減らしたい」です。

本書は、超ISO企業研究会編、二宮 慶三氏著により、2005年7月に日本規格協会 より

超ISO企業 実践シリーズ」の9巻として発行されています。

この「超ISO企業 実践シリーズとは、すでに全12巻が発行されていますが、出版社によると以下の特徴とのことです。

  • ISO 9000を超えるQMS(Quality Management System:品質マネジメントシステム)を自律的に構築するための手引き!
  • 「総合的質経営(TQM9000)」を達成するための方法を検討するために結成されたTQM9000研究会のエキスパートによる書き下ろし

また超ISO企業研究会(「TQM 9000」)のウェブサイトも開設されています。

N製作所株式会社という従業員約100名、売上約15億円で金属部品加工、被覆電線製造の組織の抱える製造面での品質の向上の課題をめぐって以下の登場人物が登場します。

  • 飯島先生:TQMとISO9001に基づくQMSに精通している専門家
  • 中村社長:N社の社長
  • 中村管理責任者:社長の息子で、ISO9001推進管理責任者
  • 山口品質管理部長:N社の品質保証部長

本書は、ストーリーの背景ならびに不良低減活動を進める上での基本的な手順など解説するプロローグと2つの主要な章、さらに本書のポイントをまとめて総括するエピローグ、また付録の「QC七つ道具の使い方」とから構成されています。

第1章では、「製造段階での品質問題を減らすための実践事項」として、最初に以下の5つの基本原則が解説されます。

原則1:品質はプロセスで作り込む。
原則2:発生した不良の真の原因を除去し、再発させない。
原則3:品質を作りこむ技術と仕組みの構築と運用。
原則4:技術・仕組みを改善し、不良をもとから絶ち予防する。
原則5:QC的問題解決の手順を踏む

さらに具体的に基本となる以下の4つのステップについて解説しています。

 ステップ1:「製造工程を管理された状態に維持する」(製造工程の管理、重要工程の明確化、QC工程表の活用など)

 ステップ2:「製造,検査し,不適合製品を管理する」(人の育成、設備保全、5S、標準化、不適合製品の管理など)

 ステップ3:「不良の原因を追求し,是正,予防処置をとる」(不良の原因、QC的問題解決など)

 ステップ4:「集めた情報を解析し,技術と仕組みを改善する」(情報の収集と解析、改善、経験の蓄積など)

第2章では、「自己診断チェックリスト」として、工場の現状を分析し、活動の方向性を知るためのチェックリストが示され、その考え方が解説されています。

超ISO企業実践シリーズ〈9〉経営課題 製造段階での品質問題を減らしたい
日本規格協会
二宮 慶三(著)超ISO企業研究会(編集)
発売日:2005-07
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:44987

なお本書の目次は、以下の内容です。
シリーズ発刊にあたって
まえがき
プロローグ
はじめに
N社と登場人物の紹介
社長の抱える悩み
製造段階で品質問題を減らすための基本ステップ
第1章 製造段階での品質問題を減らすための実践事項
1.0 基本的な原則
ステップ 1
1.1 製造工程を管理された状態に維持する
 (1) 製造工程の管理体系を見直す
 (2) 重要な作業を明確にし,根拠と手順を標準化する
 (3) QC工程表を活用して,工程全体を整合性のとれたものにする
 (4) 新製品,条件変更など特別に管理を行う
ステップ 2
1.2 製造,検査し,不適合製品を管理する
 1.2.1 製造の基本を構築し維持する
 (1) 作業者に教育訓練して力量を与える
 (2) 設備保全で故障のない状態にする
 (3) 5Sで整理された作業環境を維持する
 (4) 標準に従って製造し,監視する
 1.2.2 検査し,できばえを確認する
 1.2.3 製品を識別し,不適合製品を管理する
ステップ 3
1.3 不良の原因を追求し,是正,予防処置をとる
 (1) 是正と予防の基本事項に従って活動する
 (2) 不良が発生する原因に対応して活動する
 (3) QC的手順(QCストーリー)によって問題を解決する
ステップ 4
1.4 集めた情報を解析し,技術と仕組みを改善する
 (1) 仕組みを構築する
 (2) 情報を重点的に解析し,技術と仕組みを改善する
 (3) 経験を蓄積し活用する
第2章 自己診断チェックリスト
2.1 自己診断チェックリストの考え方
 (1) 不良低減への取組みはできているか
 (2) 技術,仕組みができているか
 (3) 実行力はあるか
 (4) 問題解析・解決力はあるか
 (5) 改善力はあるか
2.2 チェックリスト
エピローグ
付録 QC七つ道具の使い方


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  「あるある大事典」のねつ造報道、「納豆ダイエット」に続き、レタス、味噌汁、小豆…、と次々とでてきそうな状況になっています。

  健康をサイエンスするとなると現物・現場を大事にし、事実に基づく科学的な視点が不可欠ですが、それがいつの間にかおかしくなってきたためと思われます。

 品質管理においても現物・現場を大事にし、事実に基づく科学的な視点を柱に、管理のサイクルを回しながら活動を進めることが不可欠であります

 品質管理品質保証とは何か。

また改善活動の進め方や手順、QC的アプローチとはどんなものか。

さらに生産準備、製造工程の管理と改善、検査をどう進めるかなどについて入門者向けにやさしく解説している本を紹介します

本書:「品質管理入門」です。

本書は、著者:鐵 健司氏で、2005年6月に日本規格協会より発行されています。

本書は、同社の標準化や品質管理に関するテーマについて分かり易く解説し、次のステップアップのための情報も提供するなどの理解を支援する目的で発行されている『やさしいシリーズ』の14となります。

本書の「はじめに」で本書の意図している点について著者は、以下のように述べています。

品質管理とは、品質保証とは何か。これらの基本的な活動は何か

品質管理の中で用いられる手法にどんなものがあり、どう利用されているか

改善活動の進め方やその手順、QC的アプローチとはどんなものか

生産部門の活動として、生産準備、製造工程の管理と活動、検査をどう進めるか

全社的に品質管理活動を進める上で、運営上どんな工夫をしているか

品質管理活動の効果と推進上心にとどめておくことは何か

などについて6章に分けて解説を試みました。

 質管理では、現物・現場を大事にする、事実に基づく科学的なものの見方を重視し、管理のサイクルを回しながら活動を進めています。これらの諸点を本書から学び取り、モノづくりの実務に、自らの仕事を改善に役立てていただければ幸いです。」

本書は、6章から構成されています。

第1章では、「品質管理とは」として、『品質管理とは、買手の要求に合った品質の品物又はサービスを経済的に作り出すための手段の体系』とのJISZ8101の定義から始まり、この品質管理の基本的な活動について解説しています。

第2章では、「品質保証とは」として、ISO9000:2000の定義:「品質要求事項が満たされているという確信を与えることに焦点を合わせた品質マネジメントの一部」などを説明しながら、品質保証の活動、品質保証に関するJISマーク制度やISO9000シリーズやGMP、HACCPなどの認証について解説されています。

第3章では、「QC手法」として、QC、新QC、商品企画、戦略立案などの各七つ道具、検定・推定、相関・回帰分析、実験計画法などの統計的方法、多変量解析、官能評価の手法、多変量解析、信頼性手法、品質機能展開表、QC工程図、工程能力指数などの概要について解説されています。

第4章では、「改善活動とQC的アプローチ」として、改善活動について概観し、改善の手順の定石として、JISQ9024における「テーマ選定、現状把握、実施計画の策定、要因の解析、対策の検討及び実施、効果の確認、標準化及び管理の定着、改善処置が完了したプロセスの有効性及び効果の評価」の手順、QCストーリーしてのまとめ方、さらにQC的アプローチの取り組みなどについて説明しています。

第5章では、「生産部門における品質管理の活動」として、製品の品質に大きく影響する製造工程の4Mをはじめとする諸要因の標準化、標準化に必要な工程の解析、工程能力の把握及び諸要因の検討、工程管理の方法の検討、品質保証のための検査法の検討、関係する要員の教育・訓練、量産(正式生産)への円滑な移行基準の明確化とその実施などについて解説しています。

第6章では、「全社的な品質管理の実施」として、顧客の満足する製品やサービスの創出を核として、競争力のある企業を作り上げる道具としての観点から、多くの企業が取り組んでいる全社的な品質管理のTQMについて解説しています。

品質管理入門
日本規格協会
鉄 健司(著)
発売日:2005-06
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:336346
おすすめ度:4.0
おすすめ度4 よくわかる入門書

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 品質管理とは
1.1 品質管理とは
1.2 品質管理の活動
1.3 品質とは
1.4 管理とは
第2章 品質保証とは
2.1 品質保証とは
2.2 品質保証の活動
2.3 品質保証の認証
第3章 QC手法
3.1 品質管理とQC手法
3.2 データとそのとり方
3.3 データのまとめ方とその活用
3.4 QC手法活用上の留意事項
第4章 改善活動とQC的アプローチ
4.1 企業における改善活動
4.2 改善の手順
4.3 改善活動の報告
4.4 QC的アプローチ
第5章 生産部門における品質管理の活動
5.1 生産準備の活動
5.2 製造工程の管理
5.3 製造工程の改善
5.4 検査
第6章 全社的な品質管理の実施
6.1 全社的な品質管理の導入と推進
6.2 全社的な品質管理の運営
6.3 全社的品質管理活動の効果
6.4 全社的品質管理推進上の留意点


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  日本品質管理学会が2001年から実施してきたISOの仕組みに加えてTQMの概要を解説した「ISO マネジメントイステム公開講座」が出発点となってTQM全体を俯瞰する入門書として出版された本を紹介します。

 本書がターゲットとしているのは、ISO9001をはじめとするマネジメントシステムの審査・評価に携わっている審査員や、構築・運営にかかわる人々などとのことです。

 また本書では、マネジメントシステムの有効性を高めるために知っておくべきTQMの原則、活動、ツールなどの基礎知識について俯瞰し、重要なポイントについて分かり易く解説することが意図されています。

本書:「TQMの基本」です。

マネジメントシステムの審査・評価に携わる人のための」との冠がついています。

本書は、中条 武志先生ならびに 山田 秀 先生の編著で、(社)日本品質管理学会標準委員会編(寺部 哲央、平林 良人、棟近 雅彦、村川 賢司、矢野 友三郎:敬称略の各氏・先生)により、2006年12月に日科技連出版社より発行されています。

本書の表紙の折り返し部には、以下のように書かれてあります。

「<<マネジメントシステムの有効性を高める

TQMの原則・活動・ツールの基礎知識
>>

 ISO 9001では、継続的改善などTQMの基本的な考え方が導入された

 これにともなって、審査対象である企業・組織の実情に応じた有効なマネジメントシステムが構築されているか否かの視点から審査・評価が行われるようになった。

 一方、TQMは顧客のニーズや経営環境の変化に対応した製品・サービスの効率的な開発・提供を実現するための方法論であるために、これを専門にしてこなかった人にとっては、その全体像を理解することは容易でない。


 本書は、ISO 9001をはじめとするマネジメントシステムの審査・評価に携わっている審査員やマネジメントシステムの構築・運営にかかわる人々が、システムの有効性を高めるために知っておくべきTQMの原則、活動、ツールなどの基礎知識について解説する。


本書の冒頭に「刊行にあたって」として品質管理学会会長の桜井 正光氏の以下のような言葉が寄せられています。

「(社)日本品質管理学会は、国際競争力向上のために”品質立国-日本の再生”を目指して、「Qの確保」、「Qの展開」、「Qの創造」の3つの切り口で、経営品質の強化に貢献する活動を進めています。

「Qの確保」とは、あってはならない品質トラブルや事故を起こさないように未然防止活動などを行って「当たり前の品質」をお客様に保証することです。

「Qの展開」とは、長年、製造業のTQM(総合的品質管理)で培ったQの確保の方法論をサービス業、医療、教育、行政などに普及する活動のことです。

また「Qの創造」とは、国際競争力を強化するために顧客の潜在ニーズを掘り起こし、それを顧客が満足する製品・サービスを提供するための活動です。

(略)
 本書は、「ISO9000's審査員のためのTQM基礎講座」のテキストをもとに、講師を務めたTQMのエキスパートの方々がTQMの全体像を実践する立場から解説しています。従来からTQMをもっとわかりやすく、取り組みやすいものにとの要望がありました。本書は、これらに応えてTQMの枠組み、しくみ、具体的な手順など、今日的な視野でコンパクトにまとまられており、とくに「Qの確保のためのガイドブック」として有効に活用いただけるものと思います。

また「まえがき」で以下のようにも本書の意図するところを紹介しています。

「本書は、予備知識なしに読めるという意図で執筆している

したがって、TQMの全体像を先ずは知りたい方に適している

また、断片的にわかっている方の知識の整理にも役立つ。

品質、質関連の部門の方には、ぜひ一度読んでいただきたい

さらにISO9001などのマネジメントシステムの審査時におけるポイントについてもTQMの視点から解説されているので、審査員、審査を受ける側などの審査に携わる方にも読んでいただきたい

さらに(社)日本品質管理学会が認定しているQC検定の受験をされる方にとっても、TQMの全体像がわかるのでとても有意義である。」

本書は、6つの章から構成されています。

第1章では、「TQMのフレームワークと基本原則」として、TQMとは、何かについて、分り易く、そのねらい、基本的な考え方、手法をどのように活用するかなどTQMの全体像が俯瞰できるように解説されています。

第2章では、「品質保証のための活動要素」(副題が-新製品開発・プロセス保証-)として、製品開発、さらに研究開発段階の川上側でのTQMのポイントを解説しています。とくにTQMのねらいである「顧客の満足する品質を備えた品物やサービスを適時に適切な価格で提供できるようにする」ことを達成するための「品質保証」活動に焦点をあて解説しています。

第3章では、「変革・改善のための活動要素」(副題が-方針管理・小集団改善活動・品質管理教育-)として、組織集団のベクトルあわせとなる方針管理、さらには小集団活動改善、品質管理教育とを相互にリンクさえながら解説しています。

第4章では、「維持・安定化のための活動要素」(副題が-標準化・日常管理-)として、日住管理を取り上げ、必要なプロセスについて標準を定め、その遵守、また異常の状態を見つけてそのバラツキの原因を取り除く、日常管理の取り組みを解説しています。

第5章では、「TQMのツールボックス」として、QC七つ道具、新QC七つ道具などの基礎的な手法に加えて、統計的手法、プロセス標準化法などTQMに役立つ基本的なツールについてその機能を解説しています。

第6章では、「マネジメントシステムの審査・評価をめぐる国際標準化の動向」としてISOなどの国際標準についてその動向や歴史的経緯、ISOマネジメントシステムの審査登録制度とその仕組みなどを解説しています。

 本書は、B5判272頁で、内容的には読みやすい構成で、各章の終わりには、まとめによりその章が総括されています。分担して執筆された本は、執筆者の別々の個性が現れ、往々にして一貫性が失われたりする場合も多いのですが、本書については相当に練られて作られたと思われ、首尾一貫したTQMの基本についての入門書として、TQMについての各種のニーズを持つ人が色々な活用ができるおすすめの一冊と思います。

マネジメントシステムの審査・評価に携わる人のためのTQMの基本
日科技連出版社
中条 武志(編集)山田 秀(編集)
発売日:2006-12
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:309043

なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 TQMのフレームワークと基本原則
 1.1 マネジメントシステムの審査・評価とTQM
 1.2 TQM(総合的品質管理)とは
 1.3 TQMの基本原則
 1.4 TQMの原則にそってマネジメントシステムを審査・評価する
 1.5 まとめ
第2章 品質保証のための活動要素−新製品開発管理・プロセス保証−
 2.1 品質保証がTQMにおいて果たす役割
 2.2 新製品開発管理
 2.3 プロセス保証
 2.4 品質保証の視点からマネジメントシステムを見直す
第3章 変革・改善のための活動要素−方針管理・小集団改善活動・品質管理教育-
 3.1 方針管理・小集団改善活動・品質管理教育がTQMにおいて果たす役割
 3.2 方針管理
 3.3 小集団改善活動
 3.4 方針管理と小集団改善活動の実効を高める品質管理教育
 3.5 方針管理・小集団改善活動・品質管理教育の考え方・手法を用いてマネジメントシステムの有効性を高める
 3.6 まとめ
第4章 維持・安定化のための活動要素−標準化・日常管理−
 4.1 標準化・日常管理がTQMにおいて果たす役割
 4.2 標準化
 4.3 日常管理
 4.4 標準化・日常管理の考え方・手法を用いてマネジメントシステムの形骸化を防ぐ
 4.5 まとめ
第5章 TQMのツールボックス 
 5.1 ツールボックスの概要
 5.2 基礎的手法
 5.3 SQC手法
 5.4 品質・信頼性手法
 5.5 プロセス標準化手法
 5.6 改善の手順
  5.7 SQC手法の視点からマネジメントシステムを診断する
 5.8  まとめ    
第6章 マネジメントシステムの審査・評価をめぐる国際標準化の動向
 6.1 国際標準化の現状
 6.2 国際規格の作成過程
  6.3 日本における国際標準化への取り組み
  6.4 ISOマネジメントシステム
 6.5 国際規格に基づく審査登録制度
 6.6 まとめ
参考文献


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我が国のものづくりを支えてきたのが、全社で製品の品質向上に取り組むTQM(Total Quality Management:総合的品質管理)。

TQMは、組織全体で製品の品質、サービスの質を向上させる活動です

このTQMの全貌を,予備知識なしで読めることを意図した入門書を紹介します。

本書:「日経文庫 TQM 品質管理入門」です。

本書は、著者:山田 秀先生で、2006年1月に日本経済新聞社より、日経文庫として発行されています。

先にこちらのブログで紹介した「品質管理のためのカイゼン入門 」と同じ著者です。

本書の帯には、以下のように書かれてあります。

クオリティー向上こそ競争力の源泉!

日本のもの造りを支える基本知識

品質管理活動の基本的な考え方、具体的な推進方法など、TQM(総合的品質管理)の全体像をコンパクトに解説。」

また本書の「はじめに」の項で、本書の意図について、要約すると「顧客が求める品質は変化しています。本書は、そうした環境変化を踏まえて「品質とは」から説き起こし、継続的に活動を進める行動指針、個々のプロセスと組織全体を改善する方法まで、 TQMの幅広い全体像を体系的に紹介します。
 TQMについて、最近の話題も含めたコンパクトな入門書として、TQMの幅広い内容をカバーし、歴史的変遷、ISO9000やシックスシグマなど最近の話題を解説することで、品質・質の良い製品・サービスの実現に必要な活動を把握して貰う」と説明しています。

また本書のカバーの折り返しには、以下のことが書かれてあります。

  • 日本のもの造りを支えてきたのは、組織が一丸となって製品・サービスの品質向上に取り組むTQM(総合的品質管理)です。
  • 顧客が求める品質は変化しています。本書は、そうした環境変化を踏まえて「品質とは」から説き起こし、継続的に活動を進める行動指針、個々のプロセスと組織全体を改善する方法まで、TQMの幅広い全体像を体系的に紹介します。
  • 製造業だけでなく、サービス業での活用も意識して解説しました。
  • ISO 9000やシックスシグマなど、関連する最近の話題も取り上げています。
TQM 品質管理入門
日本経済新聞社
山田 秀(著)
発売日:2006-01
発送時期:通常24時間以内に発送
ランキング:95563

本書は、後述の目次の通り、6つの章から構成されています。

1章では、「TQMとは、どんなものかからその歴史的な変遷」が紹介され、また本書の構成についての解説もあります。

2章では、「TQMの行動指針と基本的な考え方」が解説されます。

3章では、「個々のプロセスでの実践ツール」が解説されます。

4章では、「組織全体の推進ツール」が解説されます。

5章では、「研究開発、企画、設計、生産・提供、流通などそれぞれの段階のTQMの要点」について解説されます。

6章では、「ISO9000、シックスシグマなどとTQMを実践する風土・文化」について解説がされます。

なお目次は、以下の内容です。
 
[I] TQMとは
 1 TQMのねらい
 2 品質・質(Quality)とは
 3 管理(Management)とは
 4 「総合的(Total)」な活動がなぜ必要か
 5 TQMの歴史的変遷  
 6 TQMの要素と本書の構成
[II] TQMを支える行動指針と基本的考え方
 1 PDCAと継続的改善
 2 プロセスで作りこむ
 3 応急対策と再発防止策
 4 データで語る
[III] 個々のプロセスをレベルアップする方法
 1 5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)
 2 標準化
 3 改善のステップ
 4 改善のための手法
[IV] 組織全体をレベルアップする方法
 1 総合的に進めるための要点
 2 QCサークル・プロジェクトチーム
 3 方針管理
 4 日常管理
 5 機能別管理  
 6  トップ診断
[V] 各段階でのTQMのポイント
 1 品質保証体系の整備
 2 研究開発・企画段階
 3 設計段階
 4 生産準備・購買管理段階
 5 生産・サービス提供段階  
 6 営業段階
 7  在庫・流通段階
[VI] TQMのモデルとその効果的な活用
 1 ISO9000ファミリー規格
 2 デミング賞
 3 マルコム・ボルドリッジ国家品質賞
 4 シックスシグマ
 5 TQMのエッセンスとモデルの活用  
 6  TQMで目指す文化・風土
 7  TQM導入のポイント
おわりに


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